マウスより、Core i7 3930K搭載のデスクトップPCが発売。
先月発売された新規格のマザーボードでLGA2011、チップセットはX79、6コア12スレッドのCPUが搭載。新CPU発売直後にi7-3930KのBTOメーカー比較はやっておりますが今回のマウス製品はクリエイター用としてビデオカード(以下グラボ)にQuadro搭載。
全4機種を簡単に比較し、最安構成で自作の場合と価格比較。
MDV-AGQ9300シリーズ4機種の共通仕様と特徴
先に共通する構成から。
- OS:Windows7 Professional 64bit版
- メモリ:16GB(4GBx4枚)DDR3 SDRAM PC3-10600
- マザーボード:インテル X79 Express チップセット
- DVD:スーパーマルチ
- 電源:700W 80PLUS GOLD
OSは全て標準でProfessionalが載っており、マウスはOEMと考えHome~と差額がほぼ無いと考えると企業のドメイン参加も考えているのか。または基本構成で高額な機種の為、Home~との差額が割合として低く標準にしているのか。
メモリはスロット満載と思われる4枚構成。最大32GBと記載されていたけれど、4スロットでやると1枚8GBとなり、市販価格が現在4GBの約4倍する為に標準にはならないのでしょう。メインメモリ16GB以上の価値も現状では限られた人間用として需要に問題。
チップセットは普通にX79、DVDは読み書きドライブ。電源は数ヶ月前からマウスの高性能PCに片っ端から標準搭載されている700Wの80PlusのGoldとなっております。
マザーや電源のメーカーが判らないから駄目だという、趣味でやっている自作PCマニアはお帰り戴くとして、共通しないパーツを一覧。
- MDV-AGQ9300X-WS-ADB・・約28.5万円
CPU:3960X、グラボ:4000-2GB、HDD:2TB、SSD:120GB - MDV-AGQ9300X-WS・・約25万円
CPU:3960X、グラボ:2000D-1GB、HDD:3TB、SSD:120GB - MDV-AGQ9300B-WS-ADB・・約19万円
CPU:3930K、グラボ:2000D-1GB、HDD:1TB、SSD:120GB - MDV-AGQ9300B-WS・・約17万円
CPU:3930K、グラボ:2000D-1GB、HDD:1TB
CPU(Core i7)3960Xと3930Xの違いは動作周波数が100MHz違う程度の割に価格差は2倍近く有り。3960Xはコストパフォーマンスの悪いマニアのおもちゃ。良い言い方をすると3930Kは割安。
グラボは全てNVIDIA、(Quadro※読み:クオドロ)2000Dと4000の二種類で前者はVRAMが1GB、後者は2GBという違いも有り。
HDDは全て6Gbpsの高速、というか2011年末現在では普通になってしまった感が有りますな。最上位機種より1ランク下の機種の方が容量が高くなっておりますが、推測するに最上位の価格が上がり過ぎ30万円を超えてしまったり、グラボの性能差が価格の決定的な差になってしまう為かと。
SSDは最下位モデル以外は全て標準。インテル510シリーズが入っており、容量も標準と思える120GBで起動ドライブが高速かつ静音そして低温。
2番目の機種を2TBにして価格を下げた方が良いとか余計な世話をひらめいてしまったものの、2TBと3TBの価格差がほぼ無い為、在庫を調整しているのやも知れませんな。
型番の末尾「WS」はワークステーション、「ADB」はAdobe CS 5.5動作確認済という意味と推測。ワークステーションとはいえ普通の高性能PC、動作確認されていなくとも構成は大差無く普通に動くと思われ気にせず。
では当ブログの十八番、自作PC(市販パーツ単品購入の合計)と最下位機種(MDV-AGQ9300B-WS)を価格比較。
BTOと自作パソコンが同じくらいの価格になる境界
それが17万円くらいと見ておりますが、実際に比較してみましょう。私もまだ価格を知らず、調べつつ累計して行きます。ちなみに17万円付近より低価格なら、自作PCより量産系BTOメーカーの方が安くなるもの。
価格はいつも通り価格コムの最安付近で送料無視。自作用のパーツ単品構成が有利に(安く)なるようメーカーや機能は不問。100円単位にすると見づらい為、四捨五入し千円単位のおおよそで。
OS:Windows7 Professional 64bit版
OEM版の単品販売はライセンス違反なのでまともなショップで売っているわけが無く、DSP版で換算するとツクモやクレバリー、PC工房などを参考に約14千円。
関係無いけれど、Home Premiumも12千円まで下がっており、今後のDSP版換算では12千円を基準とする事に。
CPU:Core i7 3930X
価格コムより、BOXの最安は約49千円。バルクは競合が少ない為かBOXより高額な事も有り、更にファンが別売りになるのでスルー。
source:価格.com - インテル Core i7 3930K BOX
ちなみに現在、Core i7 3960X EE(BOX)の最安は約86千円。差額37千円分の価値が有る、または37千円が小銭感覚なら上でも良いでしょう。私には理解出来ない世界。
マザーボード:インテル X79 Express チップセット
マウスはメーカーや型番不明なので最安のASRockで約22千円。
source:価格.com - マザーボード スペック検索・性能比較
リンク用URLはパラメータが外れてしまうというか見えない為、確認するならLGA2011またはX79で設定し更新が必要。
本当は更に安いマザーかも知れないけれど、自作PCのためにOEM契約する変態はさすがに居ないと思うのでASRock先生で。
メモリ:16GB(4GBx4枚)DDR3 SDRAM PC3-10600
メモリは売れている物が相性博打も少なく安いとして人気ランキングより。
source:価格.com - メモリー 人気売れ筋ランキング
ソースは私が見ているページへ貼っております。
1位はノート用、2位はPC12800、3~5位がマウスと同じ性能と容量の為、最も安い4位のSiliconPower製品で行きましょう。4GBx2枚の2セットは約5千円。
余談。合計16GBで5千円とか、512MBx1枚に1万円以上出していた数年前を考えると信じられない大容量かつ値下がり具合。
グラボ:NVIDIA Quadro 2000D 1GB
Quadroシリーズの2000D、VRAM1GB搭載は約52千円。
source:価格.com - ELSA NVIDIA Quadro 2000D [PCIExp 1GB]
市販ではELSAしか作っておらず、需要が低い為か競合ショップも少なめでやり放題ですな。
ゲーム用では無い為、高いから良いと勘違いして購入しないよう御注意有れ。OpenGLメインのゲームなら別では有ります。
HDD:1TB(SATA3)
3.5インチの1TBで検索し価格昇順。
source:価格.com - ハードディスク・HDD(3.5インチ) スペック検索・性能比較
うわっ、最近のHDD高過ぎ というやつですな。2011年12月現在、タイ洪水の影響でHDDが高騰中。
SATA3(6Gbps)は2,4,5番目。どれにしても四捨五入すると約10千円。
DVD:スーパーマルチ
検索が面倒なので約2千円。疑うならセルフサービスで検索をどうぞ。おそらくこのくらいで合っております。
電源:700W 80PLUS GOLD
700Wの80PLUS GOLDで検索、価格昇順の上位5つ。
source:価格.com - 電源ユニット スペック検索・性能比較
メーカー不問な前提なので問答無用でエンハンス、約10千円。
動作に問題は無いと思われる600Wなど、700Wにこだわらなければ1~2千円は安くなるけれど、そういう事では無いのでこれで。
その他:ミドルタワーケース、キーボード/マウス
最終的に毎回不明になる物がケースで市販品はピンキリ。マウスが高額な物を大量に作っているとは思えないけれど、3千円とかでは無いと思われ推測をする前に、ここまでの小計を出すと約164千円。
マウスの最下位モデルは約170千円なので差額は約6千円。キーボード/マウスは秋葉原のワゴンで千円くらいで売っている為、計2千円とするとケースは4千円。
ミドルタワーのケースが4千円で売られている事も有る為、今回の価格比較は自作もBTOパソコンも大差無いと強引に結論としましょう。します。
偶然にも良い勝負になったけれど、16~17万円を超えた辺りから自作(単品総額)の方が安くなる事も有り、自分で組み立てる手間が惜しくなければ自作してもよろしいかと。
マウスは送料が高く、延長保証も他社より高め
送料はDELLが以前から無料、ドスパラは期間限定のようでも年中無料、パソコン工房系は630円など安いものの、マウスは一度も値下げや無料キャンペーンなど無くPC本体は3150円。
2年延長の3年保証は率では無く定額で7350円。合計すると10500円が乗るわけですが、これも自作と比較してみましょう。
送料はAmazonなら基本的に無料、ツクモは5千円以上、ドスパラは1万円以上が基準となり、全部Amazonとかツクモやドスパラでまとめ買い出来るなら良いけれど、私がやった経験から言えば全パーツが価格コム最安になるわけが無く若干高めに。
保証を自作PCパーツ別にすると、私が今これを書いているPCの例では。
- CPU・・1年
- マザー・・1年
- グラボ・・1年
- メモリ・・永久
- HDD・・3年
- 電源・・1年
1年保証を伸ばしたいならツクモが1個あたり5百円くらいから有り。但し2万円を超えるマザーなら約1500円など上がり、2年目以降は補償額が劣化する仕様。
メモリとHDDは単品でも良いと思うやも知れないけれど、メモリが故障しても送料が高く普通は捨てて買い替えなので意味無し。永久とは言え10年も経てば2~4GBのDDR3など無くなっているでしょう。
HDDも送料が問題。高騰前のように2TBが6~8千円まで下がるなら、捨てて買い換えた方が面倒も無く情報漏えいの心配も無し。
というわけで、この価格帯になるとマウスの定額な延長保証が生きて来るわけで、本体約17万円で7350円なら率に直すと約4.3%と割安。私が安い為に気に入っているパソコン工房でさえ5%、ドスパラは10%となり固定が割安。
見出しにマウスの送料と延長保証は高いと買いておりますが、他のBTOメーカーや自作と比較すると一概に高いとは言えますまい。
クリエイター用PCはマウスで良いかも知れない
気になったのでドスパラを一応見ると旧製品が放置。パソコン工房はライトユーザ用の安物でQuadroやFireGL無し。
マウスのやっている事は私から見ると商売としてかなり厳しい売り方で、需要が少なく値崩れのひどいグラフィックボード。それをどう修理用として数年間在庫しておくのか、普通のPCショップなら赤字前提となりやらない(できない)でしょう。
以前、Webや紙媒体のデザイン見習い用として私が関わったデスクトップもマウスコンピューター。
Webデザインや3Dクリエイター用PCの選び方 - BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/select/web-3d-creator-pc.html
本文が私でも暴れそうな程に長いので省略し要点を抜くと。
- 見習い用ならPC本体は安物で(それでも約16万円)
- PC本体以外のモニタやプリンタに予算を割いて盛る
- 3D編集やCS5(Master Collection)ならQuadro系で
これを更に分けてまとめると。
- PC本体はグラボ性能が追いつかなくなった時点で買い替え
- PC本体以外は長めに使う物として予算を大きく、惜しまない
- CS5以降のMC版なら、64bit版WindowsとQuadroが現状最適
3Dやらないなら普通のグラボ(GeForce、Radeon)でも良く、紙デザインをしないならプリンタは不要でモニタも安物で結構。マスターコレクションでは無いWebやFlash制作のみなら64bit版で無くとも良いかと。
考え方は、ゲーマーのようにどこまでの性能や処理速度を追求するかが目的となりましょう。遊びか仕事かの違いで考え方は似たようなもの。
ちなみにWeb制作用に数十万円のナナオ製品を使っている事務所が有ったけれど、Webなら安物モニタで作業し、余った金でノートを買いましょう。皆がEIZOの高級品で本物の色相を見ているわけが無く、色を合わせても自己満足に近く意味が薄い。
良く判らなくなって来たので強引にまとめると。
- グラボ交換で本体を買い替えるならBTOパソコン(3年保証追加)
- 自力で修理や交換をする時間や知識や趣味が有るなら自作PC
という事で。異論は認める。
コメントする ※要ユーザ登録&ログイン