Intel Core i7-8086Kが解禁、発売日は6月8日。
初のx86CPUである8086リリースから40週年を記念し模した型番となっており、日本国内では500個をプレゼントするキャンペーンをしていたりで少しだけ盛り上がった模様。
BTOパソコンももちろん出ております。
Core i7-8086Kの価格と性能をi7-8700Kと比較
一度だけ正式名を書くと、Intel Core i7-8086K Limited Edition(以下、8086K)であり、限定版と付くだけはあり数が限られているらしい。
価格と性能は価格コムの比較がわかりやすい。
source:価格.com -CPUの比較表(Core i7 8700K、Core i7 8086K)
価格差は約1.1万円で8086Kは発売から10日以上経過しているものの6円ほどしか値下がりしておりません。関係ないけれど最安が上がりつつある8700Kは何があったのだろうか。
話を戻し、私の予想という名の憶測では、限定に釣られた業者が転売目的で買い込みプレミア価格になるのだと思うけれど、もしやらかすならアホだとも思う。その頃には欲しい人はすでに購入しているはずだから。
性能は見ての通り、かつインテルの公式でも確認して来たところ違いは、公称クロックが300MHz高いだけでコア数などは同じ。
細かいことをいえば8086Kの方はvProとSIPPに対応していないけれど、企業向けの省電力やコスト削減目的なので多くの個人では関係なし。
というわけで、300MHzの差で1.1万円差はマニア向けすぎるとしか。
Core i7-8086Kはベンチマーク比値段相応か?
もう答えは出ている気がするけれど続けましょう。
とどめとしてAKIBA PC Hotlineで定格のアクティブコア別上限周波数(筆者調べ)と書かれた表が面白かったので、差がわかりやすくなるよう編集。
source:Core i7-8086K Limited Edition-AKIBA PC Hotline!
灰色にした基本と最大はインテルの公称なのでスルーし実測の一覧を見ると、差がある箇所は1コア時のみ300MHz最大値が変わるというもの。
オチまで付いております。
Windows 10はマルチタスクOSであり、ほぼ常時バックグラウンドで複数のプロセス(プログラムの1単位)が走っており、
つまり、Windows 10で使用する場合は必ずといえるほど常時2コア以上が使われていることになるわけで5GHzで動作することはまずないという。Windows 10以外のWindowsでCoffee Lake-Sはサポートなし。
ではムダなのかといえばそうでもございません。
全コア5 GHz稼働を実現できるので、選別品が使われている...という話はあながちウソでも無さそうだ。
どうすれば実現できるかはオーバークロック(以下、OC)というやつで、電圧を盛るだけでは安定しなかったとのことなので私程度のOC素人には難しいレベルなのだろうと推測。
シングルコアでの比較でさえこれである。
スコアの差は7。マルチはコア含めたやつは1。
但し、これもWindows 10環境で測定しているため純粋な1コアはムリなはずであり、マルチは全力に対し、シングルはコア1個だけ使う、要するにWindowsが2コア使用中ならそれ以外の1個だけで回してみた状態だろうから5GHzにはなっていないはず。
やはりOCしなければ無意味な模様をもう2つ。パソコン工房より。
source:Core i7-8086K 速攻ベンチマークレビュー | パソコン工房 NEXMAG
なぜRyzenを入れた。吹いたプレミアムモルツ返せ。
予想通りの結果であり、8086Kと8700Kとの差は1%くらい。それよりもRyzen 7 2700Xが上回っており笑った。
他にもグラフあるけれど貼る価値ないと思うので別サイト、ASCIIより。
source:ASCII.jp8086Kを5GHz OCしてCore i7-8700Kと比べてみた (2/2)
素の状態ではAKIBA~と似た結果、しかしOCで5GHzにするとマルチコアで少し差が出ております。とはいえ2~3%程度であり、きっと体感できないことでしょう。
温度差もだいたい同じくらい。
5GHz OC版の8086Kが少し勝っているというか負けている辺りは選別品説の裏付けになりそう。より高性能=より高温として。
価格コムの人も言っていた、高性能な簡易水冷でさえ90度行ってしまうとのことなのでOCが実用的とはいいにくい。
8086Kはインテル信者やファンの記念販売品
BTOパソコンはこちら。
各社、最大5GHz動作のCore i7-8086K搭載PCを発売 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1126531.html
各社としてまとめ記事。掲載されているBTOメーカーは、パソコン工房、ドスパラ、マウス、ツクモ、フロンティア、いつものメンバーですな。
というわけでBTOパソコンの場合なら。
- 5GHzは無意味に近く、実質Core i7-8700K状態
- 元が高いのでPC本体価格もムダに1万円前後高くなる
- 自力でOCするか、OC対応モデルをメーカーが出せば話は別
3番はありえない話ではなく、私が触れたものではレノボ製PCのケース前面にOCボタンを備えたデスクトップPCを借りたことがあり、インテルは動作保証しないがメーカーが検証済なパターンが稀にございます。
しかしそれをやるとASCIIも検証時に搭載しているように簡易水冷は必須となり、それでも90度前後を覚悟しなければならない状態へ。
そして8700Kでも5GHz出せているのだから、やはり8086Kはムダに1万円高いだけと言えましょう。
インテルの記念限定品といえば、2014年に出たPentium G3258がPentium20周年モデル。あれは8千円という低価格な割に性能はそこそこ良く、OC耐性も高めだったのでBTOでも自作でも好評だった名パーツ。
しかし8086Kは名前だけに1万円を支払えるなら状態であり、普通の人は8700Kを選ぶべきでしょう。
自宅にPCマニアが遊びに来てドヤりたいとか、ブログなどやっていてCPUがXeon言いたいだけの変な人ならアリかも知れない程度。
それを見越してBTOメーカー各社も大量に在庫しているとは思えず、買うなら今、要らないならスルーが正解でパーフェクトに間違いございません。
CEOのサイン入りメッセージカードも付属しているので、真のインテルマニア向けでしょうねw
>ブログなどやっていてCPUがXeon言いたいだけの変な人ならアリかも知れない
ヒツジ先輩のことかな?w
成る程・・・8千番台の型番になるのを待ってたわけですね。
その型番を聞くとNECのV30とか、8ビットを引きずった16ビット時代の頃を思い出しますね。
>i7-8086K
CPUだけで5万とかセレブな価格。Intel社のCEOであるブライアン・クルザニッチのサイン入りメッセージカードが同梱されているそうですから、Intelファンなら手に入れてみるのも一興。
>それよりもRyzen 7 2700Xが上回っており笑った。
そらコア数もスレッド数も2700Xの方が多いのだから当然、と言いたいところですが、2700も8コア16スレッドなのですよね。まとめると以下。
8コア16スレッド、3.20~4.10GHz:Ryzen 7 2700
8コア16スレッド、3.70~4.30GHz:Ryzen 7 2700X
6コア12スレッド、3.20~4.60GHz:i7-8700
6コア12スレッド、3.70~4.70GHz:i7-8700K
6コア12スレッド、4.00~5.00GHz:i7-8086K
Ryzen 7 2700と2700Xになぜ1割近い差が出るのか不思議。
IntelのクルザニッチCEOが社員との不適切な関係を理由に辞職 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1128974.html
メッセージカードも幻になってしまいそうですねw