インテルの新CPU、Ivy Bridge(アイビーブリッジ)が予定通り発売。
第三世代Core iシリーズと呼ばれる物で、第二世代のSandy Bridge発売から約1年と3~4ヶ月。今後はIvy Bridgeへ切り替わって行く為、自作PCマニアやオタクでは無い人も何となくどう変わったか見ておきましょう。
この記事は発売当日に書いているので情報は少なめ。
- 発売日が4月29日のデスクトップ用「Ivy Bridge」一覧
- 新CPU「Ivy Bridge」は以前とどう違うか具体的な特徴
- BTOメーカーから発売予定になっていたニュース記事
- Ivy Bridgeが4月29日に発売、性能と価格を一覧まとめ
発売日が4月29日のデスクトップ用「Ivy Bridge」一覧
ノート用も同時にいくつか発売されているものの、CPU単品の価格が現時点で判らず、主にメーカーが仕入れてノートに載せて売られる物なのでスルーし、デスクトップ用CPUのみ。
自作PCユーザ以外でも、PC本体丸ごと価格の参考になると思うので、おおよそで単価を比較し、ついでに性能もどうぞ。
画像はクリックで拡大。価格はほぼ価格コムの最安。
Kの付いた太字は、倍率ロック無しでオーバークロック(OC)可能なモデル、K無しより高め。OCする予定が100%無いなら別のCPUでよろしいかと。
Sは省電力、Tは更に省電力になっており、その代わりに動作クロックが抑えられており、簡単にいうと性能を落として発熱と消費電力が控えめのモデル。
無印は普通のモデルで、省電力では無く性能は高め。
Sandy Bridgeのi7-2700K辺りと比較すると、i7-3770はTDPが多少落ちてGPU(グラフィック)性能が向上。価格も3千円くらい高め。しかし処理速度やコア数などの数値は大して変わらない。
全体的にSandy Bridgeより若干高額。しかし、これらは発売直後なので数ヶ月で同じくらいの価格まで落ちるでしょう。
新CPU「Ivy Bridge」は以前とどう違うか具体的な特徴
何が変わったのか上の一覧では分かり難いというか、数値の見た目は大して変わっていない為、以前書いたZ77にSandyBridge搭載は意味無しの記事から引いて来ると。
- DDR3メモリ、PC3-12800まで対応
- PCI-Express 3.0(Gen3)にも対応
- USB3.0がチップセット(ネイティブ)で対応
- CPU内蔵GPUでも3画面出力可能
- ThunderBoltに対応する準備有り
先に関係の薄い下から行くと、5はThunderboltを搭載予定というだけで今は無関係。USB3.0より高速とされる現在Macにだけ使われている端子の事。
4も未だに3画面出力用端子を載せたマザーが無く、出たとしても何故増設のビデオカード(グラボ)でやらないのかという程度。
3はCPUとは直接関係無く、インテルがようやく自前の部品(チップセット)で対応しただけで気分的な問題でしょう。
大きな違いは2で、長年グラボはPCI-Express2.0が主流になっていた物が、今回のIvyBridge用チップセットから3.0へアップグレード。上位互換なので2.0も普通に挿さり、グラボ側が3.0対応なら高速に。
1のメモリの転送速度は、OCしなければSandyBridge用のインテル6シリーズではPC3-10600(1333MHz)が一般的な上限になっていたものの、今回は微妙に上がり1600MHzが標準へ。
いずれもCPUというよりマザーボード(チップセット)側の特徴となっており、正直IvyBridgeというCPUがどう良くなったのか、私には実感出来ない。
世間で言われている特長はこれら2点。
- 内蔵GPU性能向上(インテルHDグラフィックス xxxx)
- 省電力になった(1~2割くらい落ちている)
今後、ベンチマーク測定や他のCPUとの比較などでどう変わったか詳しく書かれた記事が専門サイトで出ると思うけれど、普通の人はグラボ用としてPCI Expressの性能が上がったという1点だけ気にしておけばよろしいかと。
CPUについて、発売当日の記事で出ている情報を1つ。
Ivy Bridgeが10モデル発売、/ TDPは77Wでも要95Wクーラー?
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20120428/etc_intel4.html
95W表記の件を引用。
実際に発売された製品を見ると、Core i7-3770KなどTDP 77Wモデルの外箱に貼られているラベルに「95W」という表記がある
付属のCPUクーラーは95W用で、後付でも95W用のクーラーが必要との事。
その他、Ivy BridgeをSandy Bridge用のマザーに載せると
GIGABYTEによると、Intel 6シリーズ+Ivy Bridgeの組み合わせでは、Intel 6シリーズ+Sandy Bridgeで実現されていたセキュリティ機能など一部の機能が無効となる
徐々にこのように情報が出て来るけれど、BTOパソコンなどの完成品で購入するなら重要では無いので気にせず。自作や改造するなら覚えておいた方が良い話。
BTOメーカーから発売予定になっていたニュース記事
BTOパソコンでも Ivy Bridgeをネタとして、ここぞとばかりに新製品を発表しており、当サイトではこれらを中心に難癖を付けて暴れて行くが平壌運転では有りますが、出来ず。
- 【PC Watch】 ドスパラ、Ivy Bridge搭載ノート1機種とデスクトップ4機種
- 【PC Watch】 マウス、Ivy Bridge搭載PCを一斉発表
- 【PC Watch】 ユニットコム、第3世代Coreプロセッサ搭載PCを29日発売
- FRONTIER、「Ivy Bridge」搭載パソコンを5機種発表 - BIGLOBE
- クレバリー、コンパクトPCに Ivy Bridge モデルを追加 - ITmedia
- サイコム、BTOパソコンにおいて「Ivy Bridge」搭載モデル発売 - CNET
本日から既に販売中。各社の通販ページの仕様を見ると比較は出来るものの、私はニュースサイトから性能や価格の比較を作る事にしており時間的に間に合わず。
これは、日本の連休が世界共通では無く、インテルが偶然解禁日を4月29日の0時にしてしまった為と思われ、ニュースサイトが連休に入る相性問題。
秋葉原では休日という事で0時の発売解禁は賑わっていたらしいものの、もう1~2日早ければBTOメーカーの通販用ニュースリリースでも詳細を書けた所。
- Ivy Bridgeが4月29日解禁 深夜のアキバに新CPU旋風が吹き荒れた
- 新CPU深夜販売イベントで改めて感じる物欲沸く街アキバ - ITmedia
- “Ivy Bridge”深夜販売に400人が集まる! (1/2) - ITmedia
先に羅列したニュースリリースの記事は、いずれも構成の詳細が無く価格も6万円台の予定など曖昧な表記となっており、気が向けば表を作ろうと思うけれど、やらないかも知れない。
Ivy Bridgeが4月29日に発売、性能と価格を一覧まとめ
一般の個人ユーザ用CPUとして、SandyBridgeが発売される前から期待しているユーザが多かったと思うけれど、私に言わせるとSandyBridgeと大差無し。
価格がSandyBridgeとそう変わらず、どちらかと言えば新しい物の方が良いけれど、個人的に新物が嫌いで人柱の皆さんようこそ祭りと思っております。
実際に私はSandyBridge発売2週間くらい前に今これを書いているメインPCをBloomfield(Core i7 950)構成で購入しており、同じく約1週間前にセカンドPCをClarkdale(Core i3 560)で購入。
インテル春のリコール祭りを予言した、のでは無く世代を気にしない為。
CPU性能はCore2 Duo以降なら現在でも余裕で通用する上、Core2以前でも高クロックなら(爆音になるけれど)普通に使える性能。
新しい物好きやOCマニア、自作オタク以外には既に新CPUで喜べる時代では無くなっており、ハードウェアだけが突っ走っている状態。
パソコンは2~3年で性能が追い付かず買い替える物という感覚は過去の話なので、Ivy Bridgeが出た今からこそ、Sandy Bridgeの在庫処分狙がこれから夏に掛けて面白そうと思っております。
グラボを毎年取り替えるようなゲーマーや、インテルHDグラフィックの性能に期待するエンコーダー以外は、Ivy Bridgeになれど以前とそう変わらないので冷静な判断を。
パソコンは、用途として支障が出た時が買い(替え)時。
あっ、私のPCはIvy BridgeのCore i5ですよ。(i5-3450)