JEITAが2019年5月の数値を公開。
前年比がデスクトップ単体202%はさすがに草というやつで、いくら前年の数値が悪いとは言え200%超えは初めて見た。単体以外もすべて大幅な前年比プラスとなっており、Windows 10への移行が加速中。多分。
いつも通りJEITAのコメントから。
国内パソコン出荷台数の前年比推移
元ネタはこちら。
一般社団法人 電子情報技術産業協会
https://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/
ソースはテキストのURL内2019年。以下、JEITAコメント。
5月は引き続き法人向けが大幅に伸長し、7カ月連続で、台数・金額ともに二桁伸長となった。
またもや法人向けが好調らしく、大きく二桁伸長し始めた月が7ヶ月くらい前。Windows 7から10パソコンへの移行祭りは開始から7ヶ月、7サポート終了まで後6ヶ月くらいなので計13ヶ月はXPの時より3ヶ月早く長い。
全体の推移。
グラフ左端のXP終了月に次ぐ勢いとなっており、数値で書くと147%という、昨年5月の1.5倍近く新品パソコンが出荷されているという。
JEITAは法人でのリースに利用されることの多いDELLと日本HPが入っていないため、実際には国内PC市場全体の出荷台数は1.5倍どころではなさそう。ちなみにMM総研調べによると、日本HPの国内法人PC出荷数はNECレノボに次ぐ2位。
種類別。
デスクトップ単体が凄すぎ、グラフの上限を200から210%へ変更。
気になる形がオールインワンの伸びで、法人の好調と比例するかのごときな前年比の上がり方。
なぜそれが気になるかは、先日友人が勤める会社へ立ち寄るとNECの銀色のオールインワンが10台くらい並んでいたため。リースならば故障時のことは考えなくて良いとしても、Celeronロゴが貼られていたので作業効率悪そうだなと思った。
最近のデスクトップPC用Celeronは高性能ながら、オールインワンはモバイル用のCeleronが普通に搭載されており、クロック1GHz台当たり前なので、さすがに事務用としても1GHz少々では厳しいはず。
デスクトップ単体にしても後で出る平均単価の下落が気になるところ。最後で書く、安さ重視で会社PCを選んではならない。
5月も出荷台数は2013年、金額は2012年クラス
前年比ではなく実際の出荷台数と金額。
見出しに5月「も」と書いた理由は4月もだったという意味で、2ヶ月連続でパソコンがまだたくさん売れていた頃の台数と金額に近い数値でございます。
台数の方、2ヶ月連続で2013年のXP終了祭り年に寄って来ている辺りが何となく不気味。このまんま2013年に沿う勢いはつかないとしても、近いくらいの推移になれば、翌年からパソコン売れない氷河期状態へ突入してしまう。
過去比と称したパソコン爆売れ期、2年間平均との比較。
金額の差はほぼ0%の△0.15%、台数は△13.3%なので、それまでマイナス3~4割当たり前の頃と比較すると盛り返しが半端ござらない。
平均単価は高いまんまながら、昨年よりは少し安い。
平均9.5万円で皆が9.5万円のパソコン購入しているなら良いけれどそんなわけはないであろう、平均なので上下に幅があるはずで、法人が5万円くらいのクソ性能ノートとか掴まされていないか気になる下がり方。
会社PCの買い替え予算は安さ重視はNG
別に高価で高性能なパソコンにしろと申しているのではござらない。
「安ければOK」、その考え方が逆に高くつくという説明を以前したので、気になるならこちらもどうぞ。
会社の遅いパソコンを買い替えたりIT系を充実させる
https://bto-pc.jp/network/corporate-enrich-it-reiwa.html
割と長文なので要約を長めな3行で。
- パソコン選びは用途が先で予算は後
- 部署毎の使い方に合わせた形と性能が必要
- 低性能PCは生産性低下やムダな人件費へと跳ね返る
具体的に月給23万の営業ならば日給1万円、時給1,250円。
この社員へ既存の流用モニタ+5万円のデスクトップPC、または10万円のモバイルノート、どちらを使わせるかで全然意味が違う。会社としては営業20人居るならイニシャル総額100万円も違うわけで確かに7桁差は痛い。
しかし長い目で見て、良く考えてみましょう。
持ち歩けないデスクトップがモバイルノートより営業の効率悪くなるなら、7時間でできることが8時間要したり、+1時間の残業代が発生するなら。時給1,250+1,250x125%で1日あたり2,813円分の労働がムダに生ずる、としましょう。
年間休日120とすると689,185円/年のムダ、そのパソコンを4年使うなら2,756,740円のムダ、営業20人分の単純計算は4年で5513万円もの人件費のムダ。
もっと言えば、時給1,000円のバイトが4.5時間でできる作業に5時間かかる、1日たった30分、500円でさえ年間12万円も変わる。
私は経費削減マニアだからこそ逆にパソコンの予算はケチらない。盛りすぎもしない、少し余裕を持たせる程度に。
少しの余裕とは、今ギリで効率100%で使えても3年後もそうとは限らないためで、安さ重視な性能不足は経年でもっと不足し、4年で5513万円のムダでは済まない可能性さえありえる。
もっと言えばMicrosoftはWindowsは10で終わり、要するに10が延々とアップデートされ11とか出ない、ならば、パソコンを買い替えるタイミングは4年や5年どころではない可能性が高まる。
具体的には私の自宅にある事務用デスクトップはOfficeと会計ソフト動かすくらいで、今年で9年目でございます。9年前の中程度の性能でも現役、全然使える。
昔ほど経年による性能不足は今どきのパソコンでは感じにくいものの、ケチりすぎた性能は後々利いて来るはず。ノートPCにAtomとかCeleron選んだり、SSDではなく容量と価格だけ見てHDD搭載してしまうとか。
判断ができる人が社内に居るなら、長く使う安い備品ではないのだから、部署や立場は無関係に相談をおすすめ。自己満足や知ったかぶるマニアやオタクではなく、他人からパソコン選びの相談をよくされるような人。
そういう人が居ないならば私に相談しても良いけれど、無報酬でOKながら社名と400字程度の感想文、そをネタ(記事)にして良いなら。
>昨年5月の1.5倍近く新品パソコンが出荷されている
集計ミスや手法を変えた訳では無いなら、単純に「あと半年くらいでWin7のサポートが終了するんで乗り換えるなら今」の需要ですかね。
>NECの銀色のオールインワン
NECレノボということでコレあたりが近いですかね。
価格.com|Lenovo ideacentre AIO 520 F0D100GPJP [シルバー]
https://kakaku.com/item/K0001120784/
CPU:Celeron G3930T(2コア 2.70GHz)、RAM:4GB、HDD:1TB
DISP:23.8型フルHDノングレア、OS:Win10 Home、Office:Home&Business 2016
>平均単価
9.5万円ですとGTX 1660~1660Ti、RX 580~590くらいが載っているミドルなゲーミングPCになりそう。大手メーカでは無理でしょうが。
「Windows XPサポート終了時ほどの特需と反動はない」。インテルが健全な国内PC市場を予測 ~2019年後半はCPU供給量を十分に確保も、スモールコアはしばらく難色示す - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1193974.html
本当でしょうか?