日本国内のパソコン出荷台数の年度別比較など。
JEITA(電子情報技術産業協会)が集計している2007年4月より2012年3月までの6年間、72ヶ月分をグラフ化。出荷金額は年々単価が落ち曖昧なのでスルーし、出荷台数のみで過去の数値と比較して参ります。
結構良いグラフになったと思うので是非ご覧有れ。
注意を4点。
- JEITAは全ての国内PC出荷台数を集計に入れてはいない
- 出荷は販売では無くPCメーカーからの出荷(時期)を表す
- 年度開始は4月 ※例:2012年度=2012年4月~2013年3月
- Windows PCのみでは無く、アップル(Mac)も入っている
1は、DELLやHPが入っておらず、ユニットコムは有るけれど同じMCJグループのマウスコンピューターは無しなど、国内全てのパソコン出荷台数ではございません。年や月別で相対的に見るものとして。
2012年より過去6年間の国内PC出荷台数推移をグラフ化
2012年のPC出荷は1月が65万台で最低?
2012年度なので、2011 2012年4月から2012 2013年3月までの12ヶ月間。※当日20時頃訂正、御指摘有難う御座います。
縦軸の単位は「千台」なので、最大値は160万台。これ以外のグラフは(面倒だった為)単位を入れておりませんが全て単位は千台。
時計の針の上下左右に有る数値の月、6,9,12,3月の出荷台数が大きい原因は、多くのPCメーカーが新モデルを出す月の為。
この時期が大手メーカーPCの買い時で、1季節前の在庫処分を狙いましょうは過去に何度か書いている通り。NECや富士通は半値が買い頃。
出荷台数は1月が最低となっておりますが、前後に大きく増加している12と2月に挟まれておりメーカーの出荷のタイミングによる都合。
驚く数値でも無い事は、次の6年分の月別推移にて。
出荷数は毎年似たような推移になっている
2012年のみ赤。他の年度は古いほど青を薄くしております。
1月は毎年いずれも谷のように下落し、前後12と2月が伸びております。
6月頃までは2012年が前年に勝っていたものの、7月頃から上下しており、2012年の1月は大きく下落。
時計の上下左右月がいずれの年も上がっており、色が濃くなるほどグラフの線は上に有る傾向が見られ、年々パソコンの出荷台数が増えていた事が判りましょう。
月では見づらい為、次は各年度での合計。
2011年まで上り調子、2012年はほぼ停滞
横軸は左が古く、右が最新。
2007年より前のデータが無い為、2008年は落ち込んだのか、2007年が突出して増加していたかは不明。
しかし2009年からは、このグラフでは右上がり40度くらいで推移しており、2011年までの3年間は順調に伸びていたご様子。
2012年は2011年と比較しほんの少し落ちたというだけ。2010年までと比較すると激減はしておらず、2013年度が出る来年5月までは何とも言えない状況。
私はJEITAのこの統計を時々見ており、国内のPC出荷や販売台数は年間1千万台強と覚えていたけれど、集計に入っていないDELL、HP、Acerを合わせると20%くらいのシェアは有りそうなので、本当は1300万台、またはそれ以上かも知れませんな。(2割の根拠はMM総研2012年のデータより)
次は前年比のみでは無く、2012年を過去3年と月毎で比較。
2012年度を過去3年のPC出荷台数と比較
下のグラフには2012年は描かれておりません。2012年を1とした場合。
前年比となる2011年と比較すると、2012年が負け(落ち込み)始めた時期は2012年の11月から。
7月からだろうと見る人も居るかも知れないけれど、6~8月を平均してバランスを取ると、9月くらいまではプラマイ0くらいとも言えましょう。
2012年11月からPC市場がどうなったかは、次のまとめにて。
台数の増減はタブレットでは無くWindowsの種類
先に推移や傾向が分り易くなるよう、マイクロソフト様の御エクセルに平坦にしてもらったグラフがこちら。
左端は2007年3月、右端は2012年4月、6年間の月別推移。
赤い線は12区間の移動平均になっており、2009年の夏頃まで落ちているけれど、2010年の夏には復活し、そこから水平に近いものの上昇傾向。
移動平均を消し、各Windowsの発売時期を突っ込んだものがこちら。
Vistaは2007年1月末の発売でグラフには入らないけれど、左端の緑色矢印の辺り。1年くらいは順調に推移しているものの翌年は落ち込んでおり1stインパクトが発生。PCメーカーが苦肉の策としてXPへのダウングレード販売をしておりました。
そしてWindows7が発売されると出荷台数は当然のように上昇。Vista氷河期が有った為、ここからの数値が大きく上がるは当然。2012年度の前年比が厳しくなる原因はWindows 7で救済されたPC環境が増え続けた影響も有りましょう。
そしてまだ半年なので決め付けは出来ないものの、Windows 8が発売され出荷台数は減少中。生産すれども売れなければ意味が無し。円安も手伝いPCメーカー各社の2013年夏モデルは値上げしつつ生産数を絞ると言っておりました。(NEC、東芝、富士通、ソースはニッケーなのでリンクしない)
さて、わざとらしくiPadの発売時期を突っ込んでおりますが、この後もタブレットPCは種類が増え続け、2012年の出荷台数は568万台との事。(ソース>ITmedia、MM総研調べ)
iPadの発売は2010年1月、日本発売は同年5月末。最近ではWindows 8発売数日後にiPad miniが出ていたり、それまでもAndroidタブレットが多数発売。
PC出荷台数を年間1300万台くらいとするなら、タブレットの658万台は約半分。混ぜると1/3がタブレットPCという事になるけれど、Windows 7が発売された2009年10月からPC出荷は特に減っておらず、むしろ増加しておりましょう。Windowsが8になるまでは。
月単位の前年比という点のみで比較するから無駄に騒がしくなり、鵜呑みにした一般消費者が情報操作される現状。
私が趣味のブログで片手間で判る事をしない大手メディアは、もう少しまじめに仕事をしつつ、タブレット祭りで臭いもの(Windows 8)にフタをするのはやめた方が良いと思う。
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