容量編に続きパーツの売れ筋。
前回は容量をキーワードにUSBやUSBメモリまでを見たので、今回はその他CPUなどの人気メーカーや価格を見て行くという試み。2015年5月下旬現在の売れ筋と思われるパーツはどのような仕様か。
適当に参りましょう。
人気の自作PC用ケースなどの仕様や価格
ソースは価格コムのPCコーナー。
価格.com - パソコン
http://kakaku.com/pc/
各パーツのページより、グラフをいくつか拝借。前回の円グラフ+三段構成が見づらいと思ったので、今回は棒+二段で7種類。
1.CPUはインテル8割以上、高性能で高価格帯が人気
さすが自作ユーザ、トップはCore i7となっており価格帯は3.5万円超えが最も多いというセレブな結果に。BTOとは違い趣味で組立てているのだから当然とも言えましょう。
自作なのでもう少しAMD需要は有ると思いきや、別のグラフではインテル85%、AMD15%くらいとなっており、インテル入りまくりの御様子。
Core i3よりPentium DCがやや多めな理由は価格でしょうな。そして、Pentium GのOC耐性も人気の理由かと。
私が先日、BTOパソコンからほぼ自作へと仕様変更させた他人PCもPentiumを採用。1万円少々ならCore i3も考えられるけれど、1.4万円と9千円の差はデカく、その割に性能はHTの有無程度で大差無し。
それにしてもCPUのみで3.5万円オーバーとは、皆さん一体何と戦っているのか。おそらくゲーム上の敵だとは思うけれど。
2.CPUクーラーはサイズが3割超えで安物に人気集中
クーラーはCPUのセレブ帯に反して安物が人気。安く冷える空冷ならサイズでしょうな。
2番手にクラマスが来ているのは、価格が3千円前後と手頃な空冷が2機種出ており売れ筋5位以内。私もこれを選んでおり、9cmファンが大きくも小さくも無く、サイドフローなので空気の流れとして理に適っていると思った為。
Enermaxやコルセアはデカいクーラーや簡易水冷が売れているようで、コルセアは12cmファンを2基搭載した大型ラジエーターが以前からもりもりとランキング上位へとはまっております。
大きくても良いなら安い空冷、水枕が小さくともラジエーターがデカくなり高額でより冷える方が良いと思うなら簡易水冷。
少し前まで水冷と言えばポンプを置きチューブを張り巡らせる大掛かりな物を指していたけれど、現在は簡易水冷の方が主流。自作するなら多少金を掛けてでも簡易水冷に挑戦してみた方が面白いと思う。
3.マザーはZ97またはH97、1万円台前半が売れている
やはり自作ならZ97になるのでしょう。コスパ重視でハードウェア遊びを激しくしないならH97になるのも納得。
価格帯は1万円前後が売れ筋のようで、意外と安い物が人気。私は拡張性や機能を重視し、今回は2万円もするやつを買ってしまったけれど、普段は1.5万円以内には抑えようとしております。
その他のグラフより、上位は以下。
- ATX:48%、MicroATX:33%
- LGA1150:65%、2011:8%
- ASUS:49%、ASRock:21%、GIGABYTEとMSI:各13%
自作するなら拡張性、コスパ重視で1150、鉄板はASUSのようだけれどもASRockがMSIなどを抜き2位になっている辺りが現代風。昔は、ASUS>MSI>=GIGABYTE>(超えられない壁)>ASRockのような感じで、先生は一部の変態向け。現在は真面目に安いけれど高機能な物を作っております。
4.グラボはASUS、3.5万円超えのハイスペックに需要
個人的にはこれまた意外。何と3.5万円オーバーが一番人気。
メーカーもASUSでは無いだろうと思いきやここでもASUS。MSI、GIGABYTEと続く辺りはOC版が売れているのか。私の適当な予想では、ZOTAC>MSI>玄人志向>ASUSのような感じで、価格も重視されていると思えばハズレ。
ELSA以下となっているPalit~はドスパラが代理店状態の種類少なめ、にも関わらずその他に混ざっていない程度のシェアは上等。Palit~は価格重視派向け。
価格帯のグラフは7万円辺りと10万円超えの区切りが欲しい。
5.電源容量トップは何と700W超え、価格は1万円未満
グラボが高性能なら電源ユニットも大容量。700W以上がトップとは思わず、500~600辺りが中心だろうと予想しておりました。
しかし価格は安めな物に需要が有るようで、多くは1万円未満、次いで1万円台前半の模様。私のように、消耗品へ5千円以上も出せるかと思う人間はやや少数派のようで。
メーカー上位3つは、玄人志向15%、コルセア14%、クラマス10%くらい。玄人志向の売れ筋上位は7千円前後の600~700W。GTX 9xxは省電力な割に600W以上が売れるとは、Radeonが人気なのかとグラボを見るも、上位10件位内のRadeonは8位の1つのみ。
盛れば良いという風潮なのか。私ならGTX 960辺りを搭載し、電源は600W未満に抑えると思う。消費電力はCore i7を搭載しても最大400Wさえ超えないはず。
6.PCケースは安物が人気、1.5万円未満の物が大半
PC本体ラストはケースで、メーカーで見てもバラけております。
価格帯ではここでも安物が人気のようで、3~6千円をトップに価格が上がるほど右肩下がりへ。
エアフローとかストレージの搭載本数を昔ほど考えないのかと思ったけれど、最近は安くとも設計の良いケースが多く出ており、製造メーカーも増えたので価格も下がったのかと。
私を例にすると、メインPCのケースは当時1.5万円くらい、サブ機の事務用ミニタワーは5千円くらいと記憶。安く小さいケースでも中身をいじらないなら問題無く、自作PCとして遊ぶなら高額なケースを選び間違っていなかったと実感。
ケースだけは流用して10年以上使える可能性が有る為、長い付き合いと思えば多少高額でも良いケースをお勧め。
個人的に高級ケースを手にして感じた利点は、
- 裏配線が可能 ※簡単とは言っていない
- CPUの有る裏側に穴 ※ネジ式クーラーの着脱が楽
- 幅が太いので大型空冷も搭載可
- SSD用の2.5インチ用シャドウベイ完備
- 20cmファンの静音性と風量は素晴らしい
- 側板がアクリルで中の汚れ状況が見える
- 電源ユニットが底面なのでCPUの熱風吸わない
- (搭載する予定は無いけれど)クソ長いグラボも入る
など。他にもネジ無しでドライブ類を着脱出来るとか、使ってみて判る良さが満載されていた件。
7.モニタはiiyamaとEIZO、フルHDの22以上30型未満
モニタも見ておきましょうか。
トップはこれまた意外なiiyamaモニタ。私の適当な予想では、I/O>iiyama>EIZO辺りかと思っておりました。
その他のグラフより、上位。
- 22以上24型未満>24以上30型未満
- フルHD7割>4K解像度1割
- ProLite(iiyama)>FlexScan(EIZO)
4Kモニタの価格はDELLの23.8型が4万円台まで下がっているものの、まだ高いのか、それともPCモニタに4Kの需要が見込めないのか。
iiyamaの安物でも良いなら、BTOパソコンを選ぶ際はマウスも選択肢に入れましょう。子会社なのでカスタマイズで取り扱っており、価格も価格コム最安に合わせるくらい安くしていたはず。
と思い見て来ると、価格コム2万、マウス1.8万、但し消費税が盛られ送料3千円おかわりとなり、価格コムの方が安くなったので単品で買った方が良さそう。
売れ筋PCパーツでエア構成するとこうなる(まとめ)
人気のメーカーや価格帯などで選んで来た仕様はこちら。
- CPU:Intel Core i7-4790K BOX(up to 4.40 GHz)・・・41千円
- クーラー:サイズ 虎徹 SCKTT-1000・・・3千円
- マザー:ASUS Z97-PRO GAMER・・・16千円
- グラボ:ASUS STRIX-GTX970-DC2OC-4GD5・・・43千円
- 電源:玄人志向KRPW-RS600W/88+・・・7千円
- ケース:ENERMAX Fulmo.Q ECA3360B 限定モデル・・・3千円
- モニタ1:EIZO FlexScan EV2450-BK(23.8型)・・・36千円
- モニタ2:iiyama ProLite XU2390HS(23型)・・・20千円
ゲーム仕様ですな。小計17万円くらい。
マザーをASUSにするとZ97最安は1.2万内にならず4千円オーバー。モニタが0.8インチずれているので気になるけれど、こちらも条件合わず仕方無く。
起動するように、かつ前回の人気有る製品でパーツを追加。
- メモリ:CFD W3U1600HQ-4G(4GBx2枚)・・・9千円
- SSD:crucial CT256MX100SSD1(256GB)・・・13千円
- HDD:WD30EZRX-1TBP(3TB)・・・11千円
小計3.3万円となり、合計20万円くらい。
ここまでやったなら、ゲーミングマウスとキーボードを揃えたいのでプラス約2万円。Windows 7 Home~が1万円くらいとなり、総額は23万円強といったところ。
CPUクーラーは良いとしても、ケースが凄くバランス悪いので1万円くらいにするなら24万円。モニタ1台で良いとしても20万円を切らず、パソコンでゲームをするのは金が掛かるという話では無く、価格コムで自作と思われる人気パーツで構成するとこうなった。
以上。容量の売れ筋を見るよりは面白かった。
>CPU
5,000円未満(4,999円以下)が1.19%も居る点に驚き。人気がありそうなモデルだと、AMDでは「Sempron Quad-Core 3850」辺り。Intelだと「Celeron Dual-Core G1620」くらいしか、5,000円を下回るモデルは無し。超低価格帯を支えているのはAMDな模様。
>Core i3よりPentium DCがやや多めな理由
価格以外ですと、BTOやメーカPCが標準仕様でCore i3を搭載している事が多い点も挙げられるでしょうか。元からCore i3が搭載されていれば、アップグレード目的でCore i3を選ぶ方は居ないでしょうし。
>CPUのみで3.5万円オーバー
1,000円で買えるモデルもあるのに、2万円くらい出してキーボードを買う方もいますし。1万円で買えるCPUに、3.5万円までマシマシで出すのはまだ常識的な範囲内でしょう。
>CPUクーラー
そこそこ人気のZALMAN。親会社の不祥事で存続が危ぶまれたところ、何ともなく再建へこぎつけたようで幸い。
Zalman Tech Co., Ltd.に関するお知らせ | 株式会社アスク
http://www.ask-corp.jp/news/2014/11/zalman-tech.html
>ATX:48%、MicroATX:33%
大きければ良い訳ではないものの、私もATXがお勧めですね。メモリスロットや拡張スロットなどが多いですし、静音仕様からゲーミング仕様、一点突破仕様など多彩なアレンジに対応できる拡張性があり、いじくるのが好きなら魅力が多いです。
>グラボはASUS、3.5万円超えのハイスペックに需要
この売れ筋グラフの算出方法が「売れ筋ランキング」と同じなら、高い商品は詳細が気になってメーカサイトへ飛んだ方が多い、という見方もできますね。売れ筋ランキングは売上を算出した訳ではありませんし。しかしそれでも、3.5万円以上のグラフィックボードが大きな人気を集めている点は驚き。
>電源容量トップは何と700W超え、価格は1万円未満
1万円を下回る700Wとは、少し怖いですね。700Wで1万円以下だと、玄人志向とサイズくらいしか選べないような。個人的にはこういう電源も面白いと思いますけれど。
価格.com:KEIAN Elephant-MAX GOLD 1000W KT-AP1000-AKG
http://kakaku.com/item/K0000435046/
価格は約1万円、出力は1,000W(ピーク1,050W)、80PLUS GOLD取得
庶民Aさんが感じていると思う、本当に?と感じていると思われる違和感は、おそらく価格コムの集計がおかしい。2日分も連投したけれど、今になり途中で価格コムが定義した条件に合わない物ははじかれていると気付いた件。
例:PCケース
http://kakaku.com/pc/pc-case/
ページ下の方のPCケース、トレンドでタブをシリーズにするとEriteが64.83%。Enarmaxが約13%でメーカートップ、次にFractal Design、3位のクラマス8.53%がにも関わらずクラマスのEliteがPCケース6割以上はおかしい。
価格コムの重要度としてこのような統計が高くないとするなら、Wikipedia並にどうでも良くいい加減なのかも知れない。
>電源容量
この前の記事に時に私が言った「600~750w逝っとけ」な人が半分ぐらいは居るようですね。
>ケースだけは流用して10年以上使える可能性が有る
私も10年前のアルミ製フルタワーを現在も愛用しています。
しかし10年もたつと
・裏配線が可能 ※簡単とは言っていない
・CPUの有る裏側に穴 ※ネジ式クーラーの着脱が楽
・SSD用の2.5インチ用シャドウベイ完備
・20cmファンの静音性と風量は素晴らしい
・側板がアクリルで中の汚れ状況が見える
・電源ユニットが底面なのでCPUの熱風吸わない
が全く当てはまらない状況となっております。
しかし大きさは正義。
裏配線が出来なくても、2.5インチシャドウが無くても、電源ユニットが上段でも、何ら不自由は感じません。
価格コムで時々ケースを探すようなことは全くしておりません。(負け惜しみ)
しかし安いケースってどうなんでしょう。
カタログスペックが良くても鉄板が薄くて強度が無いとか、板金のエッジで手を切るとか、そういう事は現在では無くなったんでしょうか。