レッツノートの夏モデルが発表され、リリースが凄い勢いで撒かれております。
レッツノートと言えばエヴァンゲリオン計画が記憶に新しく続きはどうなったのか若干気になりますが、今回は価格や性能を気にしたので比較して参りましょう。
BTOメーカー製品では先日ドスパラのCore i5とフロンティアのCore i7を比較しましたが、ナショナルブランドとホワイトボックスを比べてしまうと、BTOパソコンのブログという事から後者に偏ると思うため話半分でどうぞ。
パナソニック、モバイルPC「Let'snote」直販限定夏モデル、BTOに対応
http://bcnranking.jp/news/1005/100511_17082.html
BCNの掲載によると、パナソニックのマイレッツ倶楽部の2シリーズが新しくなるそうな。標準モデルを見るとNewマークが付いておりました。中央2機種。
標準モデルの他にプレミアムエディションも有るため違いは段を落として分けます。いずれもBCNに載っている最下位の機種を選択。
Let's Note CF-S9 シリーズ
- Windows7 Professional 64bit(または32bit)
- CPU:Core i5-540M vPro(2.53GHz)
[プレミアム:Core i7-620M vPro(2.66GHz)] - HDD:500GB
- RAM:2GB
[プレミアム:4GB] - DVD:スーパーマルチドライブ
- LCD:12.1型WXGA(1280x800)
- 価格:215,600円より
[プレミアム:274,650円より]
Let's Note CF-N9 シリーズは、上記より光学ドライブ(DVDスーパーマルチ)が無く約1万円安く、見た目が多少違うようですがほぼ同じ。
BTOパソコンを御存知無ければ、こんなもんだろうと思われるやも知れませんが、先にリンクを入れたドスパラとフロンティアでは10万円程度で購入可能。単純に言うとパナソニックのレッツノートだから10~20万円乗っているわけです。
宣伝費や人件費の高さ、開発費や企画などが世界の松下か秋葉のパソコン専門メーカーかの違い。しかしそれだけで10万円など上がるわけも無く、レッツノートにはこれらの良さが有ります。
バッテリー駆動時間がやたら長く重量が軽い
ノートパソコンを購入したものの基本的には動かさず固定で設置。なぜかはバッテリーが1~3時間しかもたずAC電源を取る必要が有るため。多くの方が「外に持ち出せる」「移動が楽」などの理由でノートPCを買うようですが、プリンタやマウス、スピーカーの接続などで動かさない事が多い。
しかし、レッツノートは13時間など普通に長時間。但しJEITA測定法(Ver1.0)なので、そんな使い方をする人間は居ないと言えるほど、ほぼ止まっているような状態で計測した数値ではあります。実際どうかは使ってみなければ判りませんが、モバイルとは言えCore iシリーズを載せて10時間超えと言えるのは凄まじいバッテリー性能と言えましょう。
重量も1.3kg程度となっており、移動は諦めたかのような普通に2kgを超えているBTOパソコンメーカーのような固定設置前提のノートとは違います。
レッツノートは当初からモバイル用途を重視
レッツノートと言えば、耐衝撃性と防水設計。75cmの落下試験や100kgfの加圧振動試験など、落としたり潰しても確実に壊れないという意味ではありませんが、その程度まで耐えるという実験をしているという自信。
防水は防ぐ意味も有りますが、キーボードに水をざぶざぶと流し込み、下から排水される動画を見た事があります。ジュースなど糖分満載の液体をこぼすとキーボードがねとねとになったりなど使い続けられるとは言えませんが、マザーボードまで浸水して故障する確率は低いと言えましょう。
そしてレッツノートは全部小さい。開き直って17型高性能ノートなど発表しているBTOメーカーとは違い、モバイルPCとしてレッツノートは方向がぶれておりません。
WAN、WiMAX、Bluetoothなど無線性能が半端無い
意図的に先の仕様からは抜いておりますが、BTOパソコンで売られる普通のノートはIEEE802.11b/g/nなどという無線LANが標準。稀にBluetooth対応なども有りますが、レッツノートでは更にWiMax(IEEE802.16e)とワイヤレスWAN(ドコモのFOMA回線)を載せる事が可能。
速度はIEEE802.11のn(理論300Mbps)ほど速くは無いものの、WiMAXの下り20M/上り6Mbpsは普通の通信には充分でしょう。範囲が見通し3kmなどモバイル用途なら的を射た性能がオプション、有料で搭載出来る機種も有ります。
結構細かい所まで性能にこだわり有り
フロンティアやドスパラとは違い、レッツノートの詳細にはCPUの横にvProの表記が有ります。これはインテルが決めた品質維持というか性能を勝手に規格したもので、おそらくノート本体にvProのロゴシールが貼られているかと。
しかし、Centrinoは分かり易かったもののvProをWikipediaやインテル公式で読めど私には何の意味が有るのか正直良く解りません。
また、ハードディスクが7200回転(まだ安いノート用2.5インチは5400回転が普通)など謳っている所を見ても、長期間使えるよう考えているのでしょう。
3年保証が標準で付いてくる
パナソニックに限りませんが、ソニーや富士通でも3年保証が標準(無料)で付く事が有りますが、レッツノートは全て標準3年。物損などの保証(保険)は別ではあるものの、それは他のメーカーも同様。
標準1年プラス2年の3年保証はドスパラで約5千円、フロンティアは約1万円など別売りになっており、サイコムやショップブランドでは延長さえ出来ない事も普通に有ります。
見た目が良く知名度が高い
パソコンに興味が有るならほぼ知っていると思われるレッツノートやVAIOは、ブランド物の財布やバッグ、洋服などを着る感覚に近い事も有り、Macなどもその類と言えましょう。有名ブランドで無くとも良い物は有りますが、目利き出来ずや知識が無いなら金を出して安心を買うという考えも大有りです。
私が気になるレッツノートの見た目では、光学ドライブの無駄の無さと天板のデザイン。対衝撃用に湾曲が付いているのかと推測しますが、このデザインはよろしいかと。
光学ドライブは冒頭に引いた画像のようにパームレスト右手前が開く構造になっており、これまた推測ですがイジェクトさせるよりスペースが少なく、小型や薄くする為のパナソニックの努力有る設計と言えるでしょう。
レッツノートも良いけれどBTOメーカーの安物も良いという選択肢
反対意見ばかりでは面白く無いため、半分無理矢理レッツノートの良いところを書き並べましたが、もちろん良い面は上記以外にも有るでしょう。しかし高額過ぎる。
ノートパソコンとは20~30万円が普通と思い込んでいる人が居るなら、それはパナソニック代が乗っているだけで、ノートそのものの原価(粗利率)はBTOメーカーのような薄利多売とは掛け離れたものとなっているでしょう。選択肢として有名メーカー以外にも目を向けてはいかがだろうかという事です。
車で例えるなら、CeleronやAtomは150万円程度の軽自動車、BTOメーカーは300万円6人乗りの快適なファミリーカーのようなもの。2千万のベンツが良ければそれも有りと思いますが、300万の車より6倍以上何か違うとは言えず、150万の車の12倍以上とも言えず。メーカーやブランドが良いならそれで良いでしょう。
もうひとつ例えると、子ども時分は1日100円の小遣いをどう使うか結構頭を使ったものですが、自分で金を稼げるようになると100円と300円の菓子なら好きに美味い方を買い、200円の差は大した額ではありません。
上に書いた結構どうでも良い性能やブランドに10~20万円の価値が有ると思えばレッツノートはお勧めします。私なら10万円で同程度のノートを購入し、大画面液晶付きのCore i7が載ったデスクトップとデジカメやNASなど周辺機器一式を追加します。
自分用に買うなら良いけれど、他人に対して絶対にレッツノート、またはBTOの方が確実に良いなどとは言えません。用途や価値観、金銭感覚が違う為です。
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