MM総研が国内パソコン出荷数を発表。
2014年は年明けに発表したのでは?と思いきや、何とMM総研は暦年と日本式の2通り集計していたようで今更気付いた件。今回は2014年4月から2015年3月までというわけで再び突っ込み。
ではグラフから。
日本式2014年度国内PC出荷概要 by.MM総研
和式2014年度のシェアグラフを拝借。
source:2014年度 国内パソコン出荷概要 - 株式会社 MM総研
ちなみに暦年での2014年国内PC~はこちら。
2014年国内パソコン出荷概要 - 株式会社 MM総研
http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120150218500
ここ数年を見ると、NECがレノボと合体しソニーが抜けた以外は相変わらずな国内シェアとなっており、時々デルとHPが入れ替わる程度。
個人向けルートが前年度比12.1%減の522.1万台、法人向けルートが30.1%減の738.8万台
らしく、個人と法人の比率は4:6くらい。
減少率の差が大きく見えるので逆算すると、前年はおおよそで個人585、法人960、全体1545万台となり、38%と62%なので大して変わらない。
法人と個人で分けて考えるとAppleのシェア5.8%は凄いと思う。馬鹿にしているのでは無く、法人ならWindowsばかりと思われ、もしMacが業務用としてWindows並に売れる割合ならば、Appleは10%行くかも知れないという意味。
ほぼ個人向けのシェアと思えば、Macは決して馬鹿に出来る数値では無いと言えましょう。
出荷数は前年比2014年が1.8%減、2014年度は23.6%減
前者は昨年丸1年で後者は和式1年間。なぜ3ヶ月程度の差でこのような開きが出てしまうかは、JEITAの数値を見ると分かり易い。
source:2014年度のPC出荷台数は前年比75.9%?(by.JEITA) - BTOパソコン.jp
影響する月が右3つで、2~3月の出荷台数が占める割合が他の月より結構デカい以外、2014年度の1~3月の前年比の幅も中々デカい為。
MM総研の出荷台数をJEITA統計の数値と比較
これを一度やってみたかった、和式2014年度での比較。
- JEITA・・・918万7千台
- MM総研・・・1260万9千台
MM総研を1とすると、JEITA統計へ出力される割合は約73%となっており、他の年でも比較すると7割を切れる年も存在。
JEITAは過去のデータと相対的に見るもの、しかしソニーなど抜けるメーカーは有れども入るメーカーが無い為、JEITA統計の数値は減り続けてしまい、MM総研の方をアテにするべき。
MM総研が分析する3つのポイントへ突っ込み
「?」と感じた3ヶ所。
2015年度も前年度実績を下回る見込み?
まとめより。
2015年度のパソコン需要は13年度の特需反動が継続するため減少が見込まれる。上半期はXP更新需要減が残り前年度比18.1%減の550.6万台、下半期はWindows 10のリリース等で需要の回復が見込まれ前年度比8.1%増の636.2万台、通期では5.9%減の1,186.8万台を見込む。
2014年度は1260.9万台、XP祭りが起きた2013年度は1545万台くらい。少な過ぎと多過ぎが極端に出た年なので中間にあたる1400万台くらいと見るが妥当では無かろうか。
しかしMM総研的には、XPからの移行により特需が発生したので、地デジ移行後のテレビのような長期間の出荷減が続くと見ているのでしょう。Windows 10は無視ですかそうですかと思ったけれど、無視はしていない御様子。
再び成長軌道に乗るのは16年度以降の見通し?
上で引用した続きの文章。
このように大型特需の反動で2年連続の減少を見込むが、当社では2016年度、2017年度は再びパソコン市場はゆるやかに成長を続けると見込んでいる。
Windows 10が夏、AMDお漏らし情報が本当なら7月末に出る為、MM総研としては和式2015年度の後半にあたる10月頃からのPC出荷が微増し、2016~2017年度もそれが続くだろうと楽観的に見ているのでしょう。
しかし、これほどのシェアとなっているWindows 7ユーザが
このようなスタートメニューになる予定のWindowsへ移ると思うのか。
プログラムの起動に関しては、デスクトップ画面へショートカットを撒き散らしておけば良いのだろうけれど、個人的にはデスクトップ上は文字通り机の上として使っている為、作業が終わり次第片付けて引き出し(ショートカット)とペン立て(コンピューターやゴミ箱アイコン)しか置かないので使い難い。
それだけでは無く、MM総研が見落としている大きな要素は、10は1年間7や8.1から無償アップデート、アップグレード出来てしまうところ。これではパソコン売れないし買わないので、2016年からのPCメーカー、特に個人向けは10しか無くなると思われる富士通などは特に厳しくなりましょう。
地デジTV特需後のような冷え込みが続くならば、10の登場により大寒波は必至。マイクロソフトは自社PCも出すなど、サードパーティを見限っているようなAppleのパクりへと邁進されている為、出荷台数はマイナスになると思う。
7残留でも10へ上げるとしても、今のパソコンを使い続けられる為。
逆に10へアップグレードしてしまい、7を買う人が居るとするならPC売れるとは思うけれど、そういう人は7入りPCをどこで売っているか知らず、中古PC市場が活気付くかも。
スマートデバイスとPCの最適な使い分けが市場に定着?
同じくまとめ部分より。
急成長を続けたスマホ、タブレットに一巡感が出ており、いわゆるスマートデバイスとパソコンの最適な使い分けが市場に定着しつつあることや、Windows10投入に合わせてモバイル、デスクトップ、また兼用(2in1)利用に最適化されたパソコンが増加することが期待されるためである。
MM総研は10の仕様やマイクロソフトの方向性を知らないのか。
Windows 10はスマ~デバ~とPCの最適な使い分けなど考えられておらず、ぜんぶごちゃ混ぜにして一体感を持たせようとしており、AppleやGoogleのスマデバ&PCとは違う考え方。
もしマイクロソフトの考え方で成功したなら、パソコンが有ればタブレットが要らなくなったり、スマホでエクセル操作とか出来てしまうので何かが使われなくなってしまいましょう。成功しないと思うけれど。
そして2in1が成功しているようには到底思えず、あの富士通様が個人ブログのヒツジ先輩如きへ15万くらいする2in1ノートを賜ってくれるという有り様。もちろん普段は使っていない(キリ
以上。2014年または2014年度がXP反動砲の影響で極端に悪かった為、2015年度は全体的に前年比遊びは出荷がプラスに出る、2016年移行は微減が続くというMM総研とは逆張りで500ペリカ。意味不明失礼。
都市と地方では人口差以上にアクセス数乖離?(おまけ)
MM総研関係無いけれど、マイクロソフトとか繋がりで。
PC Watchのアクセス状況を見ても、大都市と地方都市では、人口の差以上に、アクセス数に乖離がある。つまり、地方のユーザーは古いPCに満足しているのではなく、新しい製品の良さが伝わっていないためだ。
MS様の聞き取り調査によると、新PCの良さが地方では伝わり難い為、今でもXPを使っている人が多いとの事。PC Watchはそれを裏付けるかのように、PC専門サイトのアクセス数を見ると地方の割合が低い、要するに「確かにMS様のおっしゃる通り」という意味かと。
ゲストブックにて、これマジ?と聞かれた気がするので、2015年5月20日から過去1ヶ月間のアクセス数を地域別で分けてみた。上位25件。
地域別の人口はこちらを参考に。
source:【都道府県】人口・面積・人口密度ランキング
25件にしている理由はGoogleアクセス解析の表示単位が10、25、50なだけで、10では少ないし全部は面倒なだけで他意は無し。
人口分布をグラフ化。
順位を見るとだいたい同じ。多少入れ替わっている程度。
左がアクセス数、右が人口。
確かに大きく乖離しているッと言いたいけれど、都会の方が若者率が高く、地方は高齢化しているのでパソコンに興味持つ人が少ないだけかと。
なまはげをネタにWindows 10へ変えろという、マイクロソフトの年寄りいじめ。XPからは無償アップグレードが無いので必死なのか。7以前のPCから10へ乗り換えると使い方が判らず、年寄りのパソコン離れが起こってしまうと思った。
>下半期はWindows 10のリリース等で需要の回復が見込まれ
Windows8系は曲りなりにも「タッチパネルへの適応」が売り文句でしたが、Windows10は何が魅力なのですかね。Windows8系の改善というだけなら、Windows 8.1 with Bingが搭載された安いPCを買って、Windows10にアップデートするのが流行るような気も。これだと「台数」は増えても「売上」は下がる可能性もある訳で、やや不安があり。
>このようなスタートメニューになる予定のWindowsへ移ると思うのか
スタートボタンの廃止→復活の流れを見るに、一般的なPCユーザは「スタートボタンはほとんど使わないけれど、重要な操作を行うタイミングで使う。使用頻度が低いからといって、存在価値が低い訳ではない」というスタンスなのですかね。だとすれば、スタートメニューをあれこれ変えるのは、あまり賢い行為とは言えません。
>スマートデバイスとパソコンの最適な使い分けが市場に定着しつつある
使い分け、定着、しつつありましたっけ。タブレットをPCとして使うとか、スマホやタブレットなどがPCの需要を喰っているとか、トンデモな話はいろいろ見聞きしましたけれど。使い分けどころか、スマホ依存で日常生活が危ぶまれるとか、PCを使いすぎているからPC禁止デーを作ろうとか、デジタルデバイスを使いこなせない方が増えてきた印象しか無いのですが。
>PC専門サイトのアクセス数を見ると地方の割合が低い
地方にネット利用が広まる=ネット通販が流行って実店舗がどんどん潰れる、という流れですから、地方へのPC営業も考えものではありますがね。最新のモノが良い、地方も都市化するのが良いコトだ、と盲信する考え方、いつぞやの西欧化を推し進めて行った流れに似たりで、あまり良い気持ちがしない所もあります。
>法人ならWindowsばかり
最近はMacなところも増えていますがw
>もしMacが業務用としてWindows並に売れる割合ならば、Appleは10%行くかも知れない
Macに限らずAppleは法人向けが弱いんですねw
>MM総研の方をアテにするべき
なぜJEITAの方ばかり取り上げるんですかねw
>個人的にはデスクトップ上は文字通り机の上として使っている
私はほぼスタートメニューやタスクバーを主に使用していますねw だからこそ8からのメトロ化は辛かった…w
>逆に10へアップグレードしてしまい、7を買う人が居る
10を買って、7を買う人もいそうですがw
>スマホでエクセル操作とか出来てしまうので何かが使われなくなってしまいましょう
パソコン離れが止まらない(キリッ
>あの富士通様が個人ブログのヒツジ先輩如きへ15万くらいする2in1ノートを賜ってくれる
富士通のマ乙w
>マイクロソフトとか繋がり
>MS様の聞き取り調査によると
>「確かにMS様のおっしゃる通り」
>なまはげをネタにWindows 10へ変えろという、マイクロソフトの年寄りいじめ。
なんでやw MS関係ないやろw これはインテル様のイベントやw
>都会の方が若者率が高く、地方は高齢化
2 地域別にみた高齢化|平成26年版高齢社会白書(全体版) - 内閣府
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2014/zenbun/s1_1_2.html
統計局ホームページ/人口推計/人口推計(平成25年10月1日現在)‐全国:年齢(各歳),男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級),男女別人口‐
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2013np/
政府の統計を見てもその傾向はありますが、最も高齢化率が低い都道府県かつは東京都ではなくて沖縄県なのですw 年少人口率が最も高いのも沖縄県ですw
>7以前のPCから10へ乗り換えると使い方が判らず、年寄りのパソコン離れが起こってしまうと思った。
これから高齢化社会が進むというのに、Windowsもスマホも地デジもお年寄りに優しくなくなっている予感w