超初心者向けBTOパソコン部品の選び方(2016年11月)

2016年11月26日

超の付く自称PC初心者な人向け。

以前書いた自作パーツの選び方のBTOパソコン版をやらかしてくれとのお便りを頂戴したのでお応えしてみたい次第。自作PCでハァハァする変態には退屈かも知れないのでスラドでもどうぞ。

ネタ提供ありがとうございます。

超初心者向けBTOパソコン部品の選び方

超を付けたので専門用語は可能な限り無しで参りましょう。ただ、ビデオカードやグラフィックボードはキーボード打ちが面倒、グラボと省略するのであしからず。

OS(Windowsの種類を何にするか?)

2016年11月現在、Windowsは10が標準。ビット数は32/64の2種類があるものの、メモリ大容量化の都合でほぼ64bitとなっているはずなので64bit前提。

  • Windows 10 Home・・・一般家庭向け
  • Windows 10 Pro・・・マニア向け
上記の認識でOK。Proを選ぶ、例として私のようなPC変態は何らかの理由がありProを選んでいるだけで、分からない、Pro独特の機能を知らないならHomeで確実に事足りるはずであり、数千円安いのでHomeをおすすめ。

「Windows 7 Professionalのダウングレード版はどうなの?」と思ったなら、7は後3年の寿命であり、どうしても7でなければならない企業や、Windowsのみ取り替えてしまえる自作PCでなければおすすめ出来ない域に来たかもと感じております。

オフィス(ワードやエクセルなどを家で使う?)

現在は最新版でも形態が3種類。

  • Microsoft Office ~ Premium・・・パソコン入れて売る専用
  • Microsoft Office ~ 2016・・・単体でも購入可能
  • Microsoft Office ~ 365・・・月または年払い

「~」で省略した部分、パーソナルとかプロフェッショナルの違いは何種類のオフィスソフトが入っているかの違いで、ワードとエクセルだけならパーソナル、パワーポイントなど他のソフトもセットならビジネスやプロフェッショナルという名になる仕様。

おすすめは圧倒的にPremiumで、2016は時期オフィスへ無償アップグレード出来ない割に価格は同じ、Premiumは完成品PC専用であり機能のアップグレードあり、オフィス365の1年間無料権ありの得な設定。

また、オフィス365(Solo)を単体で契約するより完成品PCのPremiumに付いている365を更新すると何と単体(365 Solo)の半額、年払約6千円という設定なので、必要ならPremiumを入れましょう。

但し、仕事を自宅へ持ち帰るならまだしも、家で家計簿や名簿作る程度で使うならクソ高いマイクロソフトオフィスではなく、LibreOfficeのような無料の互換ソフトもあるので、「何となくあった方が良いのかな?」レベルならオフィス無しも検討を。

CPU(処理速度、パソコンそのものの性能)

沢山種類があるように見えるけれど、大分類すると以下の6種類。量産系BTOパソコンではあまり見掛けないAMD、インテルでもXeonは省略。

  • Atom・・・ブラウザを使う程度なら何とかなる低性能
  • Celeron・・・動画も見つつブラウザを使うなら程度
  • Pentium・・・大抵の事なら何でも出来る性能
  • Core i3・・・Pentiumより少しだけ高性能
  • Core i5・・・ここからは3Dゲームとか
  • Core i7・・・最高性能

おおよその価格でいうと上から、3千円、4千、7千、1.2万、2.2万、3.4万のような違いがあり、量産系BTOパソコンはメーカーが性能と容量のバランスをとってくれるので単純に本体価格の差額が数千円にはならず、上を目指すほど高額化して行く仕組。

例としてAtom搭載なら1万円のスティックPC、Core i7搭載のゲームPCは10万円以上当たり前のような感じなので、用途から予算を考えましょう。CPUを決めると全体の構成と価格がほぼ決まるのでここ最重要。

もっと簡単になるよう3種類化。

  1. Atom、Celeron・・・マニアの遊びや予備、企業のコストダウン事務PC
  2. Pentium、Core i3・・・一般PCユーザが快適に使える処理性能
  3. Core i5、Core i7・・・3Dゲーマー、職人、動画オタク向け

激安や超小型PCは1が使われる事が多く、普通に5~6万円のデスクトップなら2が主流。3に当てはまる用途ならばCore i5/i7まで行かねば性能不足を感じるやも知れず。

2を例としてPentiumとCore i3どちらを選べば良いか迷ったなら単純に予算とCPU以外の構成を見て決めましょう。コア数が、GHzが、など細かい箇所はPCマニア以外は気にしなくて良くPC本体価格で考える。

メインメモリー(高速な作業スペースの広さ)

パソコンの処理はCPUが行うので最も重要、そのCPUの処理待ちデータを溜めておくCPUの次に高速なスペースがメインメモリ。

  • 4GB・・・今では必要最低限といえる程度の容量
  • 8GB・・・一般PCユーザなら充分といえる
  • 16GB以上・・・何か理由があるなら

4の倍数になっているのは、今時のメモリは最低でも1枚2GB、4~8GBが主流になっている為で、BTOパソコンならば1枚か2枚、高性能な物になると4枚挿さっている事も。

特に理由が無ければ4~8GBで良く、16GB以上を目指す人は大容量なメインメモリが必要と解っている、高解像度なデジタルなデザインをする人など用。盛れば盛るほど快適になるわけでも無く、動画垂れ流しつつブログ書いている私のようなライトユーザなら4GBと16GBの違いが体感で不明。

無理に8GBへ変更する必要は無く、仕様が4GBならばそのまんまで。量産系BTOパソコンは部品変更すると割高になるので、4GBを8GBにしたいなら最初から8GB搭載の機種を選ぶ方が割安であり賢い。

ストレージ(記録用ドライブの速さと容量)

まずは容量をいくつにするか考えるところから。現在、パソコンを利用中ならコンピューターを開いてCドライブの右クリックからプロパティを選択、すると下のような画面になるはず。

c-2016-11

使用領域を見ると約162GBとなっており、PC使用歴が仮に5年とするなら1年あたり30GB少々増えているとし、新PCを5年以上使うなら30GBx5年+162GBという皮算用で300GB以上必要。162GBも新PCへ移行する前提として。

実際にはWindowsやインストールしたプログラムファイルもあるので多めに見積りすぎているけれど余裕はあった方がよろしい、というわけでHDDは1TB(1000GBくらい)は必要、のように。

しかし最近はUSB3.0が登場し外付けでも内蔵並の速度が出るので、HDDでは無くSSDを搭載しデータは外付け、予算あるなら起動用はSSD、データ用にセカンドの内蔵HDDへ保存を激しくおすすめ。

どのくらい速度が違うかは、HDD搭載パソコンはガリガリ音を鳴らして読み書きする待ち時間が長いけれど、スマホやタブレットはサクっと実行出来ましょう。パソコンがあの状態になると言えば分かり易いだろうか。

SSDは発展途上なので容量が少なめな割にHDDより凄く高価に見えるかも知れない。しかし、自作PCユーザの大半は数年前からSSDを起動ドライブにしており、もうHDDには戻る事が出来ないと言い切るほどSSD必須。

光学ドライブ(読み書き出来るメディアの種類)

3種類。

  • 無し・・・DVDやCD読み書きしないなら無くても良い
  • DVDスーパーマルチドライブ・・・読み書きするなら
  • ブルーレイドライブ・・・映画とかパソコンで観るなら

特に理由が無ければDVDでしょうな。私は滅多にDVD使わないので、3千円くらいの外付を購入し、必要な時だけ取り付ける事にしております。

最近は滅多に観る機会が無いけれど、やはり映画などは少しでも大画面、少しでもデカいスピーカーを外付けしたテレビ&レコーダで再生したい派な為。

キーボード&マウス

タダで付属しているならそれは原価数百円の安物なので、気になる、こだわるなら別途市販品を買いましょう。

無線方式でも最近の物は質が良く、説明書を読めば設定も難しくは無い製品が多いのでコードレスにしたいならワイヤレスなキーボード&マウスもおすすめ。

その他

こだわらなくて良いパーツは下記の通り。

  • マザーボード・・・自力でパーツ変更しないならこだわりは無意味
  • CPUクーラー・・・メーカーは冷えないクーラーを載せない
  • CPUグリス・・・冷えないグリスも使うわけがない
  • ケース・・・深く考えず見た目で選んでいるはず
  • 電源・・・メーカーが合う物を選んでいる

自作PCではトップ5といえるほど重要なパーツが、完成品であるBTOの場合は激しくどうでも良くなるという矛盾があるので、「電源は重要」「マザーはASUS」などに惑わされてしまうかも知れないけれど、それは自作したりオーバークロックという、手動でCPUの性能を上げる遊びをするとかの場合。

CPUが高性能で少しでも静音化したいならクーラー変更、金が余っているならグリスも高性能なものにすれば良い程度で、私が他人のBTOパソコンを選ぶ際もそう伝えております。

にわかな人が、「BTOは安いのでマザーと電源の品質が悪い」とか時々書いているけれど、すぐ故障して保証で無料交換するとかメーカーが損するだけでしょう。BTOメーカーの修理現場に居た人間がそう言うのだから安心して気にしなくてどうぞ。

 

量産系BTOは初心者向けにメーカーが構成済(まとめ)

BTOパソコンはパーツを変更出来るところが特徴と言われていたのは昔話と感じており、今はVAIOでも富士通でもAppleのマックでもネット通販で買うなら部品変更は可能なのでBTOパソコン。

部品変更の難易度を表すと以下のような感じ。

  • 富士通など=<量産系BTOメーカー(ドスパラとかマウスなど)
        |
    (越えられない超えなくても良い壁)
        |
  • 組立代行系BTO(サイコムとかテイクワンなど)=<自作パソコン

上より下の方が複雑で、パーツ選びを楽しめるなら下、そうでは無くパソコン使いたいだけなら上がおすすめ。

上ならば最近はメーカーが最初から組合せている構成で良くなっており、昔のようにメモリをケチり過ぎていたりHDD容量が少なすぎるという事も無くなっているので、基本的に部品は変更しなくて良いPCばかりになっております。

逆にサイコムのような組立代行系BTOの場合は、自作出来るけれど面倒とか、自作一歩手前まで知識はあるものの自力で組合せを選ぶのは不安という人向けなので、最初から最低限の性能や容量になっているBTOパソコンが多い。

というわけで、量産系BTOならば富士通やNECなどの通販でそのまんまカートへ入れてしまえば良いと同様なので簡単。

但し、量産系BTOが大手メーカーより優れている点は、もはや部品変更ではなく価格の安さであり、いかに低価格に抑えオーバースペック(用途を上回る性能や容量)にさせないかがキモなので性能選びは重要。

私は自作ユーザなのでオーバースペックさせてハードウェア遊びを楽しんでいるけれど、そうでは無いなら用途に合わせ可能な限り低価格に抑えるPC選びをおすすめ。

ゲームしないのにCore i7搭載でグラボを積んでいる人より、Core i3に抑えSSDを搭載している人の方がセンスあるし賢い買い物をしていると思う。

また、移動しないのにノート使う人よりも、大画面モニタとフルサイズのキーボードで快適かつ効率的に作業している人の方が金も時間も得をしていると感じるので、(量産系)BTOパソコンおすすめ。

コメント(2)

>Windows 10 Pro・・・マニア向け
Homeに対するProの優位性と言ったら、Windows Update for Businessにより、メジャーアップデートを延期できるくらいですかね。確かグループポリシー内にある、Windows Updateの項目から何日延期するか設定できたはず。他の機能は今のところ、一般ユーザの利点には当たらない機能なはず。

>Microsoft Office ~ 365・・・月または年払い
Office 365 Soloの利点とすれば、2台のPCにインストールできる点と、バージョンアップが永続的に無料な点ですかね。インストール台数に関しては、パッケージ版とは違い同一ユーザである必要はありませんから、MSアカウントを持ってさえいれば、誰とでもシェアできます。

ライセンス的にOKなのか不明ですが、MSアカウントのライセンス管理ページでライセンスを無効にさえしておけば、同時に使用できるのが2台のPCというだけで、3台4台のPCへインストールしておく事も可能。

Microsoft:家庭向け Microsoft Office 製品のラインアップ
https://products.office.com/ja-jp/buy/compare-microsoft-office-products

私はいろいろ理由があって、Office Professional 2016を単体で買いましたが。

>用途から予算を考えましょう
CPUに関しては、大は小を兼ねるを地で行くパーツですから、どちらが良いか迷ったら高い方を選ぶ、で良いかもしれません。

>4GB・・・今では必要最低限といえる程度の容量
最近はネット動画も高画質になっていますから、ブラウザを使ってネット動画をいくつも視聴しているなら、4GBだと3時間くらいでメモリ不足により再起動の必要が出てくるやも(2時間映画を2本なら問題ないはず)。

>ブルーレイドライブ・・・映画とかパソコンで観るなら
いちおう3,840×2,160解像度の4K Blu-rayも出ましたから、映像視聴用途でBlu-rayは強いはずですけれど、DL購入の方が手軽ですからね。

>ワイヤレスなキーボード&マウスもおすすめ
自宅で使うのでしたら、移動が自由で机の上が掃除しやすいため、私もワイヤレスはお勧めです。安くて人気なモデルだと、ロジクールの「MK 275」あたりが良さげ。キーピッチ19mmの日本語108キーボードで、単3電池1本で動くマウスが付属。2,500~3,000円程度。保証は3年。

価格.com - ロジクール Wireless Combo MK275
http://kakaku.com/item/K0000810367/

>Core i3に抑えSSDを搭載している人の方がセンスあるし賢い買い物をしている
私、Core i3にSSD搭載ですが、4Kモニタ(10万)とかスティックPC(2.5万)とか散財していますね。欲しかったから買った訳で後悔は無いですけれど、物欲が強い方は「欲しい≠必要」である事を学ぶのが先決やも。

>Windows 10 Pro・・・マニア向け
>PC変態は何らかの理由がありProを選んでいる
今後マニアを目指す、変態になりたい、という人はWin7 Proでw

>時期オフィスへ無償アップグレード
次期な。

>仕事を自宅へ持ち帰るなら
パワーポイントあるといいかも。ワードは要らんテメーはダメだ。

>Core i7・・・最高性能
歩いていけるコンビニへスーツに着替えてフェラーリで行くとか、
ぜいたくは素敵だ。

>16GB以上・・・何か理由があるなら
X99にメモリ8枚挿したい、ただそれだけ。

>起動用はSSD、データ用にセカンドの内蔵HDD
SSD:速い超速い。容量×
HDD:焦るなって。容量○
どっちも積んでおくと幸せになれそう。

>ワイヤレスなキーボード&マウスもおすすめ。
トラックボールもおすすめ、とか書くと趣旨からズレますな。PC変態は入力デバイスにもこだわるのだ。

>自作ユーザなのでオーバースペックさせてハードウェア遊びを楽しんでいるけ
>れど、そうでは無いなら用途に合わせ可能な限り低価格に抑える
PCは道具=量産系BTO
PCは趣味=自作(変態)

>ゲームしないのにCore i7搭載でグラボを積んでいる人
呼んだ?

>移動しないのにノート使う人
肩が凝るんスよ、ノート。移動する先々にデスクトップを据える(自宅内ですが)とか、PC変態の自覚はあります後悔はしていない(キリッ

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★★ 保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★★

初心者: ★★★★

性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

日本HP

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

初心者: ★★★☆☆

コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

ツクモ

高性能: ★★★★★ 保証: ☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

フロンティア

高性能: ★★★☆☆ 保証: ☆☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆☆

初心者: ★★★☆☆

フロンティア神代の解散後、現所長のパワハラがひどいとタレコミが複数あり、私から内情を運営会社へ伝えると逆ギレされて私を訴えるぞと謎すぎる返しがあり困惑中。

サイコム

高性能: ★★★★★ 保証: ★★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★★

初心者: ☆☆☆☆☆

PC自作したくない中~上級者向け、昔ながらの2chおっさん御用達な鉄板メーカー。動かない構成でも購入できるので初心者にはおすすめ不能。量産系BTOのようにコスパ悪くならないのでサイコムだけは自由なカスタマイズを激しくおすすめ。


※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

※マウスコンピューターは高いぞと書きまくったからか遠回しにリンク削除しろと言って来たので削除(2021.03.28)

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。