Windows8が売れていないというニュースを受信。
昨日はWindows8発売前夜祭の賑わいが不自然というネタをやらかしておりますが、その当日にPC Watchにて7と比較し売れていなさ過ぎるという情報が公開されており、残念ながら皆様や私の予想通り。
興味深いのでこれで1本参りましょう。
Windows8の3日間販売数は7と比較し1/3くらい
PC Watchのタイトル全文でリンクさせて貰います。 私の解説や突っ込みが不要なら元記事を御覧有れ。
【PC Watch】 Windows 8 PC発売3日間の販売台数は、Windows 7出荷時のわずか3分の1留まりに
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20121030_569467.html
突っ込みへ行く前に、Windows8発売前(9月頃)、当ブログ内でアンケート調査した結果を前置き。(n=1,137)
source:Windows8の発売前アンケート調査の結果(2012年9月) - BTOパソコン.jp
期待されていないWindows8。しかしこの調査結果の数値は当サイト内という、やや偏った属性。
家電店の展示を購入するような一般の人には受け入れられるかも知れない、と思っていたけれど事態は予想より致命的。
BCNが、全国22社の家電量販店のPOSデータを集計したところによると、Windows 7が発売された2009年10月22日~24日までの3日間におけるWindows 7搭載PCの販売台数を100とした場合、Windows 8の発売3日間の搭載PCの販売台数は、34.6と約3分の1に留まった。
秋葉原でDSP版(Windows8単品)の集計などでは無く、家電量販店のPOS(レジの売上)データの集計。
8はWindows7の34.6%と書かれておりますが、この数値は比較が微妙。2009年10月22から24日は木金土、8発売の26から28日は金土日。
家電量販店は土日に売上が増加する為、8は日曜で7は木曜という違いが有り、相対的に見るなら34.6%どころでは無く、30%切れていると見てもよろしいかと。
但し、8が不利だったと思われる別の要素も有り。
この3日間の需要の中心が、依然としてWindows 7搭載PCの販売であったことが挙げられる。
Windows7発売時、XPは出荷終了していたのでVistaとの比較。今回8は現役の成功版Windows(7)と比較されるはめになっているわけですな。
販売比率も引かせて貰うと。
10月26日からの3日間の販売台数をOS別にみると、Windows 8搭載PCの販売構成比は5.8%。これに対して、Windows 7は66.0%
5.8や66%は全体からの割合なので、8対7で円グラフ化してみましょうか。
9月の調査で2択にした割合と似た感じに。
しかし7も発売当初はVistaより売れず。
今では完成度が高いと言われる7では有りますが、当時はVistaに似ているという理由でXPユーザが避け、Vistaユーザは助け舟とし移行したと推測。
もう一つ7を100と比較した場合の数値。
ノートPCでは40.7、デスクトップが17.4と、いずれもWindows 7発売時を大きく下回っている。
デスクトップPCでは8の操作性に合わないとも考えられるけれど、タッチパネル付デスクトップの機種が少ない事も原因でしょう。しかしノート約4割はひどい。
OSは安くなったがハードウェアが高くなり矛盾
続いて価格や8の内容について。
記事本文では、Windows7の価格が値下がり傾向に有り8より安いと前置き、以下のような感想文。
この3日間のWindows 7搭載PCの平均単価は65,800円となっており、Macの100,500円、Windows 8搭載PCの119,400円と比べても極端に安いことがわかる。
確かに7搭載PCは値下がりしており、10月は夏モデル処分の最終段階に入っている時期。しかし、元から値下げして販売しているようなBTOメーカー、DELLやマウスでさえ8仕様は7より数万円高額。
本当に7仕様PCの値下がりが8の販売に影響しているのか、原因として挙げるには関連性が高いとは思えない。
次は、今7仕様PCを購入すると1200円で8のProへアップグレード出来る件についても関連性に疑問。
値下がりしたWindows 7搭載PCを購入し、その後にWindows 8にアップグレードするというユーザーもいる。
確かに居るとは思うけれど、この話を知っているのは比較的PCマニア寄りの人。また、家電店でPC購入するような一般の人がアップグレードという手間を掛けてまで8にしたがるか。居ても少数で8の販売数に影響しているとは考え難い。
この後は更におかしな話へ展開。
Windows 8については、タッチ機能に対して「来店客の関心は高い」という声がある一方で、「まだそのメリットが伝わり切れていない」という指摘もある。
マイクロソフトがいうメリットはお触りタイル(モダンUI)。それが利点と感じないユーザが多いからこそ、7が売れてしまうのでは。
つまり、ユーザー側からすれば、Windows 8に関する情報が不足しているというのが実態だとも言える。
マイクロソフトの平常運転、しかし7発売時も情報は不足していたはず。
あるPC専門店では、「接客をしていても、ユーザーがWindows 8の良さを理解している段階ではない。この良さが浸透していけば、徐々に売れ行きに弾みがつくのではないか」と語る。
どのような良さか具体的に語っていない時点で、このPC専門店(の中の人でしょうか)も良さを理解していないという事でしょう。売る側が解らない物を買う側に解れと言われても困る。
また、「まずは様子見という来店客が多い」、「新たなものについては、しばらく経ってから購入したいというユーザー側の心理もある」といった声が量販店から挙がっているのも事実だ。
Windowsパソコンの買い方や移行の常識かも知れない、SP(サービスパック提供、大規模修正アップデート)までは待ち。と、量販店がそう言い逃げてどうするのか。
だが、「Windows 7搭載PCの在庫もそれほど長くは続かない」(都内の大手量販店)という状態でもあり、今後、年末商戦に向けて、Windows 8搭載モデルの構成比は徐々に高まっていくことになりそうだ。
構成比では8の割合が高くなると思うけれど、分母も縮小になると思われ、PC販売は厳しそうですな。有名メーカーPCが大半の量販店は。
国内の量産系BTOメーカーは今からが稼ぎ時
3日間、家電店のPOSデータという短期間過ぎかつ偏った集計データでは有ったものの、Windows8仕様の消極的なPC販売はどう見ても現状失策。
国内中小BTOパソコンメーカーは、大手PCメーカーへ挑戦する下克上のチャンス。有名メーカー秋冬モデルは8まみれの為。
PC初心者を8で混乱させず、引き続き7パソコンでの勝負が正解。
おまけで販売機種のシェアも引かせてもらうと。
10位以内でハイブリッド(ノート兼タブレット)PCは5位と7位のみと順位低め。まさかタブレット型Windows8の需要さえ低いのか、と疑える数値。
これについては各メーカーのハイブリッド型が出揃ってからでしょうな。それにしても東芝のR822は低いと思う。
マイクロソフトは8で失敗するしか無かった(まとめ)
誰もが何故?と感じている8の妙な特徴がスタートボタンを無くしモダンUIというお触りタイルを起動時に持って来た事。
マイクロソフトは本当にあれが良いと思っているのか、タブレットPCなどへ既存PCユーザが取られてしまうと焦ったのか、どちらも有るとは思うけれど、私から見るとWindows7が問題と感じております。
個人的にはXPの方が未だに使い易いけれど、Windows7も完成されておりましょう。これ以上Windowsを改良するのは至難とすると、新OSで利益を出すには8のような刷新が必要。
7に似せ、少しでも劣るとか難点が7より多くなるとユーザが選択するのは7となり、そうしても8は失敗。
XPユーザを移行させたかったのか、Windows7のサポートはVistaのサポート延長と同時に全エディション2020年まで延長。
Vistaや7への移行促進として有効だったのかも知れないけれど、今度はその長さが新Windows(8)の首を締める事に。
Windows7は2012年10月現在、まだ7年以上使えるので余裕の現役。8は7と比較されないくらい変化させなければ結局は失敗するという。
今回は8失敗としておりますが、それは現状での話。
今度、タッチ機能対応のLCDが普及し標準化され製造コストも下がり、7には出来ない何かが発想されリリースされるなら成功に近付くかも知れない。
しかし、何度も書くけれどデスクトップで画面タッチ操作は無理が有り、大画面で無ければ仕事や遊びがこなせない人間は8をスルー。
次の新Windowsが仮に2~3年後に出るとしても、その頃7のサポートは残4~5年。更に次の新Windowsが2~3年後とすると7サポートは残1~3。
Windows10辺りまでマイクロソフトがもつか、失敗と成功が繰り返される法則で9が当たりになるのか。
どうでも良いですな。私らはOSを使いたいからパソコンやソフトウェアを使っているのではございません。
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