MM総研より、2011年上期と称された出荷台数が発表。
今年の春から夏に掛けては、東日本大震災後の影響やNECとレノボのPC事業統合が主な事件や出来事。4月と言えば、インテル6シリーズのチップセットがリコールから復活した時期でも有ります。
実感が無かったけれど、グラフを見るとNEC+Lenovo連合がでかい。
2011年度上期国内パソコン出荷概要
約半年間のPCメーカーシェアでは、富士通を大きめに引き離しNECレノボグループが1位となっております。以前はNECと富士通が1%前後の僅差で富士通が追い抜く勢い。
興味の無い人にはどう変わったのか判らないと思うので、前回(2010年4月~2011年3月)の1年間で出ていたグラフも拝借。
レノボが右のNEC内(青)へ入り富士通以降が押された状態。
期間が違う為に比較はおかしいかも知れないけれど、DELLとHP、アップルとエイサーが入れ替わっております。
DELLは最近のニュースでは法人用のOEM事業に力を入れており、逆に言うと一般向けPCは大した変化無し。新製品が少なく(遅く)、特急便や特別モデルなどと称してカスタマイズの無い機種が増えている程度。
エイサーのシェアはアップルが伸びたというより、エイサーが出荷台数を稼いでいたネットブックが今やネットブックなのか単なるモバイルノートなのか判らない為に特徴が薄れた為でしょう。店頭在庫で売られるノートの性能や価格帯がLenovoとかぶっている上、Apple製モバイル端末と簡単に連動するMacに勝てるわけが無し。
国内メーカーのNECと富士通、外資系のDELLとHPに挟まれている東芝は、上位5メーカーの中では法人向けPC比率が少ないメーカーの割に出荷台数が多め。理由はdynabookの正直な直販(通販)価格がうけているのだろうと予想。家電店でもdynabookロゴのポップが目立っております。
ソニーはVAIOファンや信者用でしょうか。個人的にはソニー製品の良さを感じない情弱なので、どこが良いのか判らず。RAIDでSSD満載、ドック付GPU切り替えとか意味が解らない。デザイン、見た目勝負でしょうな。最近は叩き売られている安いVAIOも有り、あのロゴにステータスを感じるなら良いかも知れませんな。
今後のメーカーシェアとHDD不足の問題
MM総研のコメントより引かせてもらいます。
NECレノボグループ(中略)合計シェアは26.6%と前年比で1.2ポイント拡大(中略)目標の30%に向けたシェア拡大戦略を進めている。
前年比1.2ポイント(%の事だが出荷「数」が違う為に比較出来ない)拡大とは、この文章ではNECとレノボがグループ化して伸びたと解釈しそうになるものの、全体の前年同期間との比較は5.2%増。1.2Pは大して上がっていないという意味に。
アップルは、スマートフォン、タブレット型端末の好調がPCにも波及しており8位から7位へ順位を上げた。
という事は、スマートフォンはもちろん、タブレットPCも出荷台数の集計には含まれていないと。個人的にはタブレットPCはパソコンでは無く大型なスマートフォンもどきと思っております。
次はHDDの話。
11年度下期は、タイ洪水によるHDD供給不足の状況がパソコン出荷にも影響を与えることが見込まれる。特に12月、1月に供給不足となる公算が強い
以前ネタにしたメルコ記事経由WesternDigitalと日本電産の現状では、WD製HDDは年内には出荷されず、出荷が再開し増産体制が出来る時期は来年の数ヶ月後。日本電産(HDDのスピンドルモーター製造)はいつ復旧か書かれておらず。
MM総研のコメント通り、12月は確実、1月も影響するでしょうな。買う側からは「PCメーカーに在庫無いのかよ」と思われそうですが、PCメーカーが値下がりの激しいHDDを大量在庫するわけには行かず、余程の大企業でもBTOメーカーなら4~6週間、有名メーカーなら次期シーズン分程度かと。ちなみにDELLの在庫数は数時間分(今は知らない)
続いてHDDの話。
が、予測値は、これらの供給不足が、年度末中(2~3月)に他の生産拠点の増産等で一定程度緩和されることを前提に、出荷台数は前年並みの750万台と予測
なぜSSDの話が出ないのか不思議な所。DELL以外のメーカーではSSD搭載PCも一応有り、容量で比較すると依然HDDが割安では有るものの、ノート用では仮にHDD750GBとSSD120GBが同じ価格なら後者も有りかと。
HDDの製造復旧が2~3月まで遅れるなら出荷台数は下がり、SSDで上手く代替えするなら前年並にとどまるのでは無かろうかと妄想。
HDD製造の詳細と続報はこちら。
タイ洪水被害によるHDD不足が深刻化 - MM総研
http://www.m2ri.jp/focus/main.php?id=070120111111500
続いて元記事ページの上へ戻り、概要部分より。
国内のパソコン総出荷台数は前年同期比5.2%増の743.5万台。出荷金額は、同4.6%減の6,037億円となった。
パソコンの低価格化は更に進行。低価格化というより、高性能では無い安いPCでも使えていると言った方が良いかも知れませんな。
東日本大震災後の半期統計であり、期初時点では、出荷台数で4%程度の減少を予測していたが、台数実績は95年度から統計を取り始めて以来、上期の出荷台数としては過去最高を更新。
震災で壊れたPCが多いと思われ、何故減少と予測するのか良く解らない、と前回の記事で書いたと思うけれど、上期の中では過去最高という数値がそれ(震災)の影響かは不明。
法人向けPCは過去と比較し大差無いらしいものの
出荷ルート別では、店頭量販店及び個人向けWeb直販を主力とする「個人系ルート」が、前年同期比9.8%増の387.9万台となり、4年連続の増加。
データは半年分、1年では約800万台がインターネット通販で売られているとし、平均単価10万円とすると8千億円市場。やたらでか過ぎる為、DELLやHPが通販で法人に売っている数も個人系ルートとされていそうです。知らないけれど。
Windows7発売から丸2年。昨年の出荷台数は更に前年のVista市場と比較された為に上がって当然と思っていたけれど今回の増加は予想外。
個人的にはノートの春と夏モデルの値下げがぐだぐだになっていた事が原因で、5~7月に売れまくったと見ております。
NECとLenovoが連結、国内PC出荷台数まとめ
今回のデータはMM総研でまとまっているので今後を予想。
買い控えになる原因がHDDにより追加。
- HDD価格高騰、来年まで続く見込
- SSD(例:インテル120GB)搭載なら本体価格上昇
- 春モデル生産の不安要素で年末商戦の価格と在庫が難しい
買い替えの指標になる予定や噂は
- 2011年末:インテル新CPU(SandyBridge-E)発売予定
- 来年3月:インテル新CPU(IvyBridge)発表予定
- 来年4月:一般向けエディションのVistaがサポート終了
- 来年:PC版Windows8リリース予定
時期が悪いとは今の事かも知れませんな。
プラス思考で考えると、今更感の有るHDDを選択肢から外す良い機会。メーカーも買う側もSSDにしませんか?とは、売れて安くなって欲しい私の希望で有り、どうなるかはWDや日本電産、他のHDDメーカー次第でしょう。
来なくても良いけれどサムスンのターンはまだでしょうか。
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