マウスのゲーミングノート実機評価その2。
その1は現物の紹介と設計へのこだわりについて。今回は、見せてもらおうかG-Tuneのゲーミングノートの性能とやらを、というわけでベンチマークをいくつかと、オマケでBIOS設定画面も少々紹介。
見どころはモバイル向けGTX 1060の性能。
NEXTGEAR-NOTE i7920でベンチマーク
ベンチに関係しそうな仕様の一部。
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i7-8750H(2.2-4.1GHz、6コア/HT、9MB、45W)
- グラボ:GeForceR GTX 1060(VRAM:6GB)
- メモリ:16GB(PC4-19200)
- SSD:512GB(NVMe対応M.2スロット)
- HDD:1TB
CPUの最大クロックとコア数凄いですな、今気付いた。ノートPCのCPUが4GHz超えしていたり6コア12スレッドまで進化しているとは知らなかった。
SSDとHDDの空き容量は以下の通り。ポインタが乗っているストレージは私が挿していたUSBメモリなので関係ございません。
余計なソフトが入っていないのでCドライブの空き容量は余裕、Dドライブはデータ用の空ディスクなので1TB丸ごと使えるのは当たり前。
デバイスマネージャにて詳細を。
NVMeなSSDは、Western Digitalの PC SN520 シリーズで型番 SDAPNUW-512G はSanDisk製品。1TBのHDDもWD製品で型番 WD10SPZX-22Z10T1 は市販品と同じながら、接尾の -22Z10T1 がOEM製品のバルクな予感。
無線LANはインテル製Wireless AC 9560、有線LANはRealtecで性能の表記がないけれどマウスの公式によると1000BASE-Tまで対応。
プロセッサは開いて壮観だったので閉じ忘れただけ。
CrystalDiskMark
定番のストレージ速度計測ソフト。HDDベンチしても知れているのでNVMeなSSDのみ。
2つある意味はバージョンが違い、左はVer.6、右はVer.5、項目が違うので比較するなら同じバージョンでどうぞ。
さすがに速いシーケンシャル(Seq)はSATA3なSSDの3倍くらいの転送速度であり、他も当然のごとく速い。
速度自慢大会の常連なSAMSUNGとかではない理由を推測すると、HDDもWD製品なので現在ストレージはWestern DigitalとOEM契約でもしているのだと思う。
そうすると保証などでマウスが有利な以外、仕入も安くなる可能性があるのでもしそうならば私ら消費者側にもお得。一応カスタマイズでSAMSUNGの大容量も選べはするが割高になるので非推奨。
ドラクエ10
軽めなゲーム、ドラクエベンチ。
設定をいじり、最高品質、フルHD、フルスクリーンへ変更。
さすがGTX 1060、余裕のはぐれメタル。
1.9万近いとか初めて見た。グラボ、数年で凄い進化しておりますな。
FF14紅蓮の解放者
正式にはFFXIV紅蓮のリベレーターという名のベンチ。色々文字が混ざって気持ち悪いしFIXが見慣れずわかりにくい。
まずは設定変更へ。
デフォルトは「ノートPC高品質」になっていたがGTX 1060搭載ノートをナメてもらっては困る、生ぬるいので全部の設定を最高ランクへ変更。
解像度はこのノート内蔵モニタで出せる最高のフルHDへ。
余裕の「非常に快適」でフィニッシュ。
位置付けとしては、最高ランクが非常に快適7,000~で打ち止めなので、GTX 1060ならFF14は持て余してしまう模様。
FF15Windowsエディション
FF15が出ているとは知らなかった、ベンチあったので試した。
高品質が最高レベルのようなので特に設定は触らずそのまんまスタートすると、スコア4482、普通、で終わり、GTX 1060では普通に動くのか。「非常に快適」は12000~となっており4482は全体の中間辺り。
ベンチが終了するとブラウザで比較のグラフが開いた。
わかりやすい、デスクトップ版と思われるGTX 1060のVRAM 6GBとほぼ同じで、わずかに低いスコア。その下にGTX 970が来て、更に下にあるGTX 1060無印がデスクトップ版のVRAM 3GB・・・ではないですな。
良く見ると無印1060の下にMAX-Qデザイン1060、その4つ下にも1060がありそれがVRAM 3GBなご様子。
NEXTGEAR-NOTE-i7920もデザインが薄型なのでMAX-Qデザインのはず、ながら別物として上へ外された意味は、おそらくだけれども全体の平均が青い棒で、お前のパソコンは赤い棒、ということなのだろうと予想。
となると、なぜMAX-Qより上に来たかはCPU性能や、もしかするとSSDの速さやメインメモリも関わっていたりするやも知れず、G-Tuneノート大健闘と言えましょう。
ちなみにもっと上も撮影。
GeForce RTX 2080 Tiでさえ非常に快適となる12000には届いていない、中々のマジキチ要件なゲームですな。
CineBench
ラストはCineBenchも。
グラフィック性能のOpenGLは76.32fps。fpsは1秒間のコマ数であり、一般的なモニタなら60Hzなので60出るなら良いところ、このノートは144Hzなのでいくらでも出てくれてOK。
CPUのスコアは13.60と来た。
それにしても比較対象がやたら古いなと思えば、このCineBenchは私のパソコンの中から取出したのでそれが古いのかと今気付いた。このバージョンは11.5に対して最新版はR15.038でございまして失礼。
次回からのレビュー時は全部最新版を落として実行する。
NEXTGEAR-NOTE i7920のBIOS設定画面
きらびやかなキーボードとは逆にBIOSは昔風に地味。メニュー左から。
Mainは特に設定変更のない、デスクトップPCあるあるなオーバークロックなどがない質素な情報表示のみ。
さすがマウスと感じる部分は、製造者がマウスコンピューターになっており、型番もG-Tuneと同じi7920と表示され、最下行のSKUがコンシューマになっているのはマウスがファームまで持っているという。
なにがさすがかは、通常これらの部分はガチな製造元の台湾の企業とか、そのベアボーンの型番が表示されるところ、あらゆる箇所がマウスコンピューター仕様になっている点が凄い。
多分、パソコン工房とかドスパラなどは製造者がCLEVOとかQuantum、ECSなど見慣れぬ名前になっていたり、馴染みあるメーカーならばASUSとかMSIが表示されているはず。
型番はそれら製造メーカーが販売している型番になるが普通で、BTOメーカーが名付けているモノとは違うことが多い。ファームウェアやドライバは、その製造元の型番で検索して製造元の公式サイトからダウンロードする感じになるが、マウスはマウスが全部持っているのでしょう。
次、Advancedへ。
ここが自作PCならば醍醐味といえる、何が変更できるかできないかでマザーボード選びをするところ、ノートPCでは変更できる箇所が少ないもの。このノートも少なめで必要最小限の変更のみ可能となっております。
珍しい項目は最下段、Light Effectなる行。
上から順に意訳。
- 無効
- 呼吸
- 波
- 虹
- スクロール(?)
- 雨垂れ
試しても多くの人が興味を示さないと思うので動作は省略。というか、私が興味なかったからとも言う。
次、Securityタブ。
特にいじるような箇所ではないですな。
ラスト、Bootタブへ。
ここは一般的なマザーボードよりBootする順の種類が多い。しかし変更する意味は感じないので割とどうでも良い。
その他、写真がボケていて文字が読めないので温度について書いておくと、室温12度の室内でCPUとグラボは高負荷時60度行かず、SSDが60度突破することもなかったので高性能だからとかSSDがNVMeだからなどで温度的に不安になる要素は見当たらない。
ゲーミングな高性能ノートとしてバランス良い
FF15ベンチのグラフ表示が私が書いた解釈で合っているとするならば、NEXTGEAR-NOTE-i7920シリーズはCPUもグラフィックも、SSDなど含めてMAX-QなGTX 1060ゲーミングノートとして少し格上なバランスといえる。
昔のノートや、最近のモノでも無理やり高性能で仕上げたノートにありがちな設計は何かと温度が高くなる、なれば騒音性も高くなる、そういうストレスがこのノートにはない。
せっかくの高性能パソコンなのにBIOS設定で遊べない点は逆に考えるべきで、だいたいインテルはノート用CPUをオーバークロックするとは考えていないだろうし、できないからこそ安全な温度を維持できると思えば納得かと。
個人的にBIOS設定にこれだけは必要と思うBootの順とWOL(LANで電源オン)はあるので問題ございません。
こう書くと、「そんなに凄い製品なのか」と思うかも知れないけれど、この状態こそがゲーミングノートのあるべき形だとして、ゲーム用ノートの印象が変わった。
べた褒めすぎて自分でも気持ち悪いがマジ話であり、何も盛っても削ってもおりません。我らは消費者の代理人、というアンデルセン神父も納得な買う側視点で正直に書き綴るのみ。意味不明なら失礼。エイメン。
お約束なリンクを再び。
迫力の大画面をより広く魅せる「 Narrow Bezel (狭額縁) 」採用 17.3型 NEXTGEAR-NOTE i7920 シリーズ(GTX1060) ノートゲーミングPCの通販|G-Tune
https://www.g-tune.jp/note_model/i7920/
以上、次回は今までのレビューにはなかったメーカーの中の人、この場合はG-Tune担当者へインタビューしてみたので直接的なレビューではないとしても、間接的にこのノートは何なのかとしてお読みあれ。
続きは記事公開後に下でリンクが表示されるはず。
>余計なソフトが入っていないのでCドライブの空き容量は余裕
入っていても、容量512GBなら余裕では。
>CrystalDiskMark
ランダムは普通=体感速度はSATAのSSDと同じ、という。512GBのSSDへGB単位の書き込みは頻繁に行わないでしょうし、読み込みも同じく。特にノートPCではNVMeの恩恵が出にくい気が。
>ドラクエ10
Core i5 2400、16GB、GTX 750 Tiというローミドル程度のスペックでもスコアは「10,384」でしたから、ゲーミングPCでドラクエ10ベンチを回す意味はあまり無いやも。
https://i.imgur.com/l4UhSCQ.png
>FF15Windowsエディション
15まで来ると既にファイナルという言葉が形骸化も良いところ。
それはともかくGTX 1060で「普通」とは、けっこう重めなベンチですね。ファイルサイズ「3.70GB」も納得。という訳で私も回したところ、スコア「1,442」という低さ。そら当たり前か。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION
http://benchmark.finalfantasyxv.com/result/?i=17585731355c77fc5e6b153&Resolution=1920x1080&Quality=High
>きらびやかなキーボードとは逆にBIOSは昔風に地味
私はこの地味な画面の方が安心感があり好みです。
>室温12度の室内でCPUとグラボは高負荷時60度行かず
その時のファン音はいかほどでしたかね。ベンチマーク中、特にDQ10ベンチ辺りの比較的に低負荷時は轟音だったか少し気になるところ。