パソコン工房より新製品。
GeForce GTX960、970、980搭載ゲーム用パソコンの新機種を出したとの事。現状ならば高性能ゲーミングPCの本命になるだろうと思い販売ページを見ると、何かおかしいので突っ込んでみる次第。
パソコン工房の販売ページより。
パソコン工房よりGTX 9xxシリーズ搭載PC発売
プレスリリースは後回しで、販売ページの3機種がこちら。
これら3種類が新発売、というニュースが3月9日発なので少し前の事。
ビデオカード(以下、グラボ)以外は同じ構成となっており、違いはGTX 960~980が変化するのみ。何かおかしいと思った所は価格差と、値引き前の通常価格への違和感。
値引き前のおおよそで。カッコ内はGTX 960搭載との差額。
- GTX 960搭載・・・12.7万円
- GTX 970搭載・・・14.5万円(+1.8万)
- GTX 980搭載・・・17.0万円(+4.3万)
そんなに差が有ったか?というわけで、市販単品価格のおおよそも。
- GTX 960・・・3万円
- GTX 970・・・4万円(+1.0万)
- GTX 980・・・7万円(+4.0万)
グラボの価格はメーカーによりバラつきが有る為、970搭載PCが不自然に感じただけなのか。しかし、全体を見ても何かおかしいと思った点を次で。
どの辺りがマウスの当て馬状態なのか解説
量産系の割に自作PCより高くなるパソコン工房
GTX 960搭載の標準構成へ、市販単品最安付近を当てはめてみると。
- OS:Windows 7 Home~・・・1.1万
- CPU:Core i7-4790・・・3.8万
- マザー:ASUS Z97M-PLUS・・・1.5万
- グラボ:GeForce GTX 960・・・3.0万
- メモリ:8GB・・・0.9万
- HDD:500GB・・・0.5万
- DVD:スーパーマルチ・・・0.2万
- 電源:500W 80PLUS SILVER・・・0.5万くらい
- ケース:Silencio 352 SIL-352M-KKN1-JP・・・0.7万
総額12.2万円くらい。自作した方がパソコン工房より5千円安い、のではございません。市販の方は価格コムを見て来たので全て税込となっており、PC工房に合わせて税別にすると11.3万円くらいとなり、差額は1.4万円。パソコン工房ェ・・・
GTX 970搭載PCは通常価格では馬鹿高くなってしまい、値引き後でさえ差額は1.5万円と更に少し高め。GTX 980に至っては、単品税別14万くらいなので値引き後でさえ2.3万円も高い。
円安や増税からの税抜表示値上げに便乗し過ぎでは無かろうか。
実は全部ELSAで統一しているとかなら、マザーの型番を晒しているように自慢すると思われ、なぜ高いのか意味が解らない。
私が勘違いしているのかと疑い、マウスも見て参りましょう。
マウスのG-Tune方が良く考えて構成されている
GTX 960搭載PCはこれ。
やはり結構高い。もちろん税別。
しかしマウスはキーボード、マウス、カードリーダーが標準構成に含まれるので合計3千円くらいの価値としましょうか。HDDは1TBと少し大きいので、2千円くらいとすると5千円。
引き算して11.9万円ならば、単品総額より5千円高い程度。それにしても量産系でさえ自作より高くなっているとは思わず、少し驚いた。
但し、マウスはこの後が上手く、GTX 970は面倒なのでキャプチャしないけれど、CPUがi7-4790KとK付、メモリは16GBへ増量、電源500から700Wへ、960と970の差額1万円なら、計2.5万円分くらいの価値が加わり約15万円。
やはり市販の自作用より約3千円高いものの、妙な値上げは無し。
GTX 980は970モデルと比較し、グラボが変わった以外にHDDが2TBとなっている為、3万円差で18万なら妥当。これは自作と同じくらいの総額と言えるはず。
マウスの構成や価格設定が本当の量産系。そう考えると、PC工房の方はパソコンの事良く解っていないフロンティア感とか、レノボ風な狙った二重価格もどきに見えてしまう。
対抗馬としてドスパラの900番台搭載を見てみる
明るくした3機種。
価格設定はマウスとだいたい同じくらい。
但し、チップセットがZでは無く、CPUにもKは付いていないので、遊べて原価も高く得な方はマウス。ドスパラはメモリ8GB、HDD1TB固定なので、やはりマウスほどコスパは良く無し。但し、パソコン工房ほど高くは無し。
2015年現在はマウスの一人勝ちな印象(まとめ)
現状の量産系3強と個人的に思っているメーカーで、なぜマウスのみ安く出来るか考えると、生産数が他社より多い為の薄利多売、そして多く売るならマイクロソフトもWindowsのライセンス料を下げてくれる為と予想。
マウス、工房、ドスパラいずれもDSP版。なぜマウスクラスがOEMにしないかは、7が高額化してしまう為かと。
私の脳内マイクロソフトによると、おおよそで
- 7 Home~(DSP)・・・11千円
- 7 Pro~(DSP)・・・16千円
- 7 Pro~(OEM)・・・11千円を超える?
価格は市販、OEMは完全に妄想だけれども、相対的に見てOEM版のPro~よりDSPのHome~の方が安いのでは無かろうかと。OEM版のHome~は昨年終了済。
それ以外にもマウス(MCJ)は株価上がりまくりの時期。他の好調な要素も有り、パソコン工房とは逆に強気な値下げをしているのかも知れませんな。
以上。パソコン工房、やり過ぎ値上げという話だった気がする。
フェイスはパソコン工房へ吸収間近?(おまけ)
プレスリリースの冒頭を引用。
パソコン工房Web通販サイトにて、ゲーマー視点でのこだわりをエッセンスとしたゲーミングPCを持ち味とするFaithブランドより、「NVIDIA GeForce GTX 900」シリーズを搭載した静音ミニタワーゲームパソコン3機種を販売開始
source:静音ゲームパソコンシリーズから「NVIDIA GeForce GTX 900シリーズ」搭載PC3機種、パソコン工房より発売開始!|株式会社ユニットコムのニュースリリース
表現がフェイスブランドとなっており、パソコン工房のページで該当PCを販売。一見すると、同じ会社なのだから拡散していると見えるものの、パソコン工房ページへとFaithを取り込もうとしている感。
パソコン工房の静音ゲーミングPCページのトップ画像。左下にFaithのロゴが入っている件。
ここ2年くらいのFaithの沈黙レベルからして、もう終わりな印象。過去、パソコン工房へと統合されたブランドは以下の通り。
- iiyama・・・iiyamaパソコンとしてデスクトップやノートを生産
- TWOTOP・・・ブランドとしてFX用などのデスクトップPC
- GoodWill・・・オリジナルは無くなり、PC工房と同じ物を販売
FaithのページもGoodWillのような感じになって来ており、残るは超弩級パソコンの数機種がFaithのオリジナルっぽい程度。
と思ったけれど、型番で検索するとパソコン工房にも全く同じモデルが存在。私が気付いていなかっただけで、既にFaithの中身はパソコン工房へと吸収されております。
Faithの公式サイトは有るけれど、中身はいつからかパソコン工房と同じ。ブランドを分散させて数で他社と競合するより、パソコン工房へと一本化して濃度で勝負するのでしょうな。
しかし、同じMCJグループの割にマウスよりコスパ悪い点は頂けない。Windows 7がまだ有る為、強気な価格設定は有りなのかも知れないけれど、中身同じパソコンを他社より高く売るのでは長続きしないと思う。
工房:静音マイクロゲームパソコン
フェイス:静音ミニタワーゲームパソコン
違和感というか。
左カラムリンクの全メーカーに飛んでみたところ
「ゲーミングPC」で市民権を獲得している模様。
工房は(ゲーミングPC)としているので、検索反応域用?
「静音」「マイクロ(ソフト)」「ゲーム」あたりで五目釣りか。
てか、ちょいと覗いてきただけでサイコム兄さんの好感度が異常w。
(無駄なもんがない枯山水庭園みたいになってる、しびれるぅ~)
件の静音マイクロゲームパソコン、パソコン工房のサイト内では見つかりませんね。左メニューの「Faithについて」でFaithのページヘ飛ぶと、初めてPASSANTシリーズが一覧に並びます。
>HDD:500GB・・・0.5万
GTXシリーズ搭載=ゲーム向け、だと思うのですが、今どきSSDが標準搭載では無いのが残念。個人的にはCPUをCore i5-4690K辺りに落としてでも、SSD標準搭載の方が魅力あり。
>GTX 980は970モデルと比較し、グラボが変わった以外にHDDが2TB
これも頑なに、ストレージはHDDを堅持するのですよね。
個人的には 「ゲーム向けPCで静音を謳うなんて馬鹿なことを」 と思うのですが、最近のゲーマーは静かさを気にするのでしょうか。