パソコン工房より新製品なのか良く分からない新商品。
法人向けと称したWindows 7のProfessionalながら今更な32bit版のデスクトップPCがいくつか発売。中小企業のPC導入担当の人が業務用のパソコンを選ぶ際の参考になるかも知れないので解説。
関係無い人も適当に見て参りましょう。
パソコン工房が法人向けWin7 Pro 32bit仕様のPC発売
ユニットコムのプレスルームより。
プレスルーム - 株式会社ユニットコム
http://www.unitcom.co.jp/info/press.html
画像はイメージ、というわけでモニタはもちろん別売り。
最安の機種は標準構成で税別約5万円からとなっているので総額5.6万円くらいでそれなりの性能のデスクトップPCを購入可能。
最安49,980円のSol-M008-P-HESの標準構成はこちら。
- Windows 7 Professional
- Pentium G3250
- インテル H81 Express
- 4GB(4GB×1)
- 120GB Serial-ATA SSD
- 光学ドライブ非搭載
- ミニタワー
SSD容量はOS分を引き算すると空き容量は100GBを切れるくらいなので、足りるならば標準構成のまんまでよろしいかと。
一点気になるのは光学ドライブ非搭載。私は仕事で光学ドライブを使う機会が無いのでピンと来ないものの、お役所仕事は今でもCDメディアを使うらしいので読み書きが必要ならドライブの追加を。頻繁に使わないなら市販のUSB接続な外付でもよろしいかと。
また、MSオフィスは大企業でボリュームライセンスとかでも無ければ、オフィス単体で購入していないなら、今利用中のオフィスはそのパソコン用なのでプラス2万円以上、または365で延々とマイクロソフトへ御布施するいずれか。
企業で「7」「Pro~」「32bit」のパソコンを使う意味
今からでも7へ乗り換えるような企業なら、元のパソコンはVistaか7のはず。いずれにせよ新PCが7になるならソフトやハードウェアの互換性は高い。32bit版も同様、こちらは主にソフトウェアの対応状況による理由かと。
10でも全て動作するなら10でも良いものの、10は難点ばかり目立ちどこが利点なのかさっぱり解らないところが問題。唯一の利点としてはサポートが長い程度。
但し、7サポート終了後に製品版の10を購入し、何らかの理由でクリーンインストールでは無く7から10へアップグレードするなら、Windowsアップデートをある程度制御出来る意味でPro~の価値は少し上がる。
なぜSkylakeでキャンペーン?Haswellを勧めない?
ところでパソコン工房、現在は期間限定のキャンペーンをやっているのだけれども、なぜこうする?
中段2つの機種に書かれている水色の帯はSSDが無料で追加されていたり、おそらく値引きされていたり。
販促担当している人はパソコンに詳しく無いのか、第4世代より第6世代の方が新しいのだから推すべきとでも思っているのだろうか。
第6世代はコードネームSkylake、このCPU以降はマイクロソフトの意地悪によりWindows 7/8.1のサポートは早々に打ち切られ、10のみのサポート。
詳しくはこちら。
SkylakeでのWindows 7/8.1サポートを2017年7月までに短縮 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/739399.html
第4世代にあたるHaswellならばこの悪意ある勝手な変更を回避出来るのだから、Windows 7仕様ならSkylakeで出さない方が良いと言えども過言無いレベル。
しかも未だにHaswellを在庫しているならインテル8シリーズのマザーと同時に10月までに処分する為にも、やはりSkylakeモデルは要らないと思う。
2016年7月27日プレスリリース~発売は遅い
もう一つ、これら7仕様は以前から有ったのかも知れない、単なるモデルチェンジなのかも知れないけれど7/27リリースは遅い。
2~3日後にはWindows 10への無償アップグレードが終わるのだからギリで間に合わない。
7で購入してすぐに10へ変更しろと言っているわけでは無く、少しパソコンに詳しい人なら購入直後にアップグレードしてダウングレードし、念のためリカバリや再インストールすれば7サポート終了後も10仕様へ変更出来たかも知れない。
Windows 10無償アップグレード後も7を使い続ける方法 - BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/repair/windows10-2016-07-29.html
私の解説は石橋を叩きまくる方法。しかし購入直後ならばクローン作る必要が無いのでストレージおかわりの必要も無くなりハードルは低め。
もしアップグレードに失敗しても、パソコン工房へ、「何か勝手に10へアップグレードされてしまいおかしくなった」と言えば、パソコン工房は、「またかよマイクロソフトいい加減にしろよ」の流れで無償サポートか無償修理扱いになるはず。
せめてもう1ヶ月早く出すべきだった。せっかく7のProfessionalなら10の危なかしいHomeでは無くProになる上、32bitでは無くとも良くなったなら7が32bitでも10の64bitへ変更も出来るらしいので自由度が高い。
10アプグレ時に無料で32bitを64bit版に変更する方法 | たびびとライフ
http://tarelife.com/windows10-update-32to64/
とは言え、今から敢えて7を選ぶなら別途10仕様のパソコンも購入し、7PCで現在のソフトウェアを延命しつつ10へ移行出来るよう並行して準備するべきでしょうな。可能ならWindows以外へ移行という手もアリかと。
Windows 7仕様PC販売は2016年10月末まで
昨年11月頃に発覚した内容。
全Windows 7と8.1が2016年10月末で販売終了予定へ - BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/select/eos-windows-7-all.html
source:Windows lifecycle fact sheet - Windows Help
Windows 7のPro~以外と8は既に終わっており、7 Pro~と8.1は2016年10月31日で販売終了。以後、Windows PCは10仕様のみへ。
日本時間なら11月1日になる感があるものの、過去の販売終了実績にあてはめると世界共通で10月にて終了するはず。
細かい事を言えば10/31でメーカーからの出荷が終了となる為、買うなら31日までにメーカーの工場から出なければならないはずなので余裕が必要。という事は店頭の在庫や中古PCは無関係なので正確には販売終了では無くメーカーからの出荷終了。
7月はもうすぐ終わるので残された時間は3ヶ月。
10月に購入しても3年後には7はサポート終了目前となるので、今から業務用PCで7仕様にするのは得策とは言えない気がするので、大した事に使っていないなら10仕様の方が良いかも知れない。
主に事務用途で使う場合、64bit版の利点は生きませんから、メモリ消費の少ない32bit版のOSをデフォルトとするのは上手い手やも。
>最安49,980円のSol-M008-P-HESの標準構成はこちら
このスペックなら、PCケースはミニタワーではなくスリムタワーの方が利点は生きたような気が。ケースの中身はスッカスカですから、温度が上がりにくい利点も考えられないでも無いですが。低発熱で低騒音のCPU、省電力で低発熱で無騒音のSSD、そしてビジネス向けならば、ケースは拡張性より省スペースなスリムタワーが最適なはず。
>お役所仕事は今でもCDメディアを使うらしい
場合によっては、仕様書がCDに入って配布される事もありますよ。入札時に返却する前提。稀に秘密結社にでも毒されたのか、専用の読み取りソフトを使わないと中身が見られない場合もあり。
>Windows 7仕様ならSkylakeで出さない方が良い
スタンドアローンででも使わない限り、特にビジネス用途では、サポートの短くなる組み合わせで購入するメリットは少ないですね。