久々に見た気がする3万円切りノート。
円高当時は3万円でノートPCが買えていたけれど、円安増税便乗値上げの影響で現在は結構どのメーカーも結構高め。3万円切りはもう無理かと思っていたところ2種類登場。
適当に見て参りましょう。
パソコン工房と恵安から税込3万円切りノート
先にパソコン工房の激安ノートから。
ユニットコム、税別24,980円の14型ノートPC - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1056627.html
税込にすると26,978円、送料まで込にしても29,138円なので総額でも3万円を切っているという、ここ3年以内では珍しい安さ。
4月26日(水)の昼過ぎまで在庫があったものの、18時過ぎに見ると完売しており、予約すると次回入荷分から購入可能となっております。
なぜ安いかは2万円程度のスティックPCにモニタとキーボードなどのガワ部分を付けたような性能な為。そう考えるとやはり安いですな。自作のDSP版Windows 10 Homeが1.7万円とか高すぎて馬鹿らしくなるレベル。
仕様はPC Watchの一覧が見易いのでそのまんま引用にて。
- CPU: Celeron N3450(1.1GHz)
- GPU: Intel HD Graphics 500
- メモリ: DDR3L-1600 SO-DIMM 4GB
- ストレージ: eMMC 32GB
- ディスプレイ: 14型HD光沢液晶
- 解像度: 1,366×768ドット
- 光学ドライブ: 非搭載
- 無線機能: IEEE 802.11ac
- バッテリ駆動時間: 約4時間20分
- OS: Windows 10 Home
- 本体サイズ: 約340×243.5×22.2mm(幅×奥行き×高さ)
- 重量: 約1.8kg
普通。突っ込みどころが無さすぎて困るくらい普通のクソ性能&低容量であり価格がストレートに反映されているような中身。
性能は上で触れたので他を見ると、14型でHD解像度はバランス良い印象。光学ドライブも無駄に重くなり空間詰めるだけなので要らなくとも良いとし、2万円台で無線のac対応は良い仕事をしている感。バッテリ駆動は安物なりに短め、重量もそれなりに重め。
スティックや超小型PCに興味が無ければeMMCがどの程度の性能か判らないと思うので、私が所有しているeMMC 32GB内蔵のスティックPCのベンチマークを参考まで。
source:スティックPC、m-StickとPicorettaのベンチマークと比較 - BTOパソコン.jp
連続読込(Seq)は今時の3.5インチHDDくらい、同書込は昔の2.5インチHDDくらい。HDDより良いところはランダム(4K)が桁違いに速いので体感ではHDDより動作が速く感じられ、カリカリ言わない点でも鬱陶しく無いという利点も。
SSDとは比較にならないけれどHDDよりは高速。但し、容量が文字通り桁違いに少ないので、大容量のデータ扱うとか、大量にアプリケーションぶち込みまくるのは無理。
この性能の用途ならばそんな事はしないだろうから問題無いでしょう。
もう一つの恵安(KEIAN)製品も安い。
マルウェア混入していた恵安の14型ノート販売再開 - AKIBA PC Hotline!
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1056937.html
安定の恵安、初っ端からケチが付くとはお見事。
恵安は昔ながらな電源ユニット販売メーカーだけれども、評判が悪いのか最近は電源の新製品が少なくなった印象があり、時々ケースやキーボードを出していたところ、今回はノートPC丸ごと一式。恵安のノート初めて見た。
価格は税込2.9万円。店頭なので行けば送料無関係。Amazonを見て来ると3.2万円くらいで販売しておりました。
仕様は上で書いたパソコン工房のノートとほぼ同じで、CPUがコードネームCherryTrailなAtom x5-Z8350なので性能的にはパソコン工房ノートとだいたい同じくらいなはず。
やや上回る点は、重量が約1.2kgらしいので軽め。バッテリ駆動はマジで7時間なら凄いけれど、JEITA測定2.0とは書かれていないので良く判らない。※JEITA2.0は実用に近い測定方法。
マルウェア混入の対策コメントがやや間が抜けていて面白い。
なお、同社ではマルウェア混入の再発防止策として、「生産工場の生産工程、設備、部材受け入れにおける検査項目を全て見直し、品質管理を徹底した」としている。
今まで徹底していなかったのか。
この会社、恵安は中国の地域名なので私は今までてっきり中国か台湾のメーカーだと思っていたけれど、東京に本社がある日本の企業と先ほど判明。
タブレット導入で盛大に不良品祭りをやらかしたり、電源ユニットの印象が悪く、これと言える製品が無いので勘違いしておりました。
という事は、東京に工場があるわけでも無さそうなので、中国などの工場で製造して販売しているのだと思う。またはOEMで仕入れているとかで結局な中華製品感。
「Pentium」がアテにならない、Apollo Lake版が存在
パソコン工房のノートPC、Celeron N3450がApollo Lake。
CPU性能の目安は、Atomは遊び用、Celeronはどうしても低予算ならば、実用的なブランドはPentium以上(Core iシリーズもちろん含む)と過去書いて来たけれど、アテにならなくなっている図がこちら。
source:製品の開発コード名 Apollo Lake
Apppllo Lakeなので基本Atom、Celeronブランドもあるだろうとは思っていたけれど、この中にPetiumがぶち込まれております。Jの付く上はデスクトップ、下のN付きはモバイル用。
リリースは半年少々前。
Pentiumが2モデル、Celeronが4モデル。1,000個ロット時の単価は、Pentiumが161ドル、Celeronが107ドルとなっている。
source:Intel、DDR4メモリに対応したApollo LakeをPentium/Celeronとして公開 - PC Watch
TDPは全て10W以下、価格がやや高めなので、超小型PC用とかノートのバッテリ駆動重視の省電力設計とか判る人には判るけれど、「Pentiumならギリ実用OK」が通用しなくなっております。
Atomはもう作らないらしいので今後新製品が出る予定は無いというインテル話。しかし単にCeleronやPentiumという名へ置き換えられるだけならば、Pentium搭載タブレットとか2in1がおすすめ出来るわけございません。
どの程度のスペックが実用ノート最低ラインか?
私が過去から現在まで所有しつつ利用して来たノートは4種類。Core 2以前の世代やPC-9821などはもう忘れたので除き、CPUが何かを購入またはもらった順で。
- フロンティアの11.6型ネットブック・・・Atom N450
- パソコン工房の15.6型普通のノート・・・Celeron 847
- パソコン工房の11.6型小さめノート・・・Celeron N3150
- 富士通様の13.3型御2in1ノート・・・Core i5-4200U
ちなみに現在も使用している物は4番のみ。
使い勝手でいうと、1と3の11型クラスは私の手がデカいためかキーボードが小さすぎモニタも狭く作業効率が悪かった。
CPU性能は1~3が似たようなクソ性能であり、冗談で使用中のスティックPC並に処理速度が遅いのでやはり作業効率に難あり。2と3はSSDへ換装しメモリ4GB以上へ増設してもCPUが足を引く感じ。
サイズ的には2と4が実用的で、2はSSD、4はSSHD(ハイブリッド)なのでSSD信者的には2が良いと思うかも知れないけれど体感では圧倒的に4番の方が快適。SSHDはSSDほど速くは無い割に、という事はCPU要因な予感。
Atom並な性能のCPU+SSDよりもCore iシリーズ+SSHDの方が良く、4番は2コア/HT対応、3番は4コアながら4コアの恩恵を感じた事は全然皆無。
モバイル用のPentiumが格落ちしている現在、目安としてCore i3以上が実用ラインになると感じております。
しかし高め。マウスでさえ、HDD標準でさえ、約7万円+税+送料。
+1万円の約8万円ならばSSDモデルあり。
パソコン工房のCore iシリーズ最安ノートも標準HDD。
マウスの7万円とほぼ同じ仕様で7.3万円くらい。
最低でも込々8万円前後くらいの予算が必要と思えば、一時期思っていた「ノートパソコンも安くなった」が懐かしく感じてしまえる。
話を最初のパソコン工房と恵安のノートまで戻すと、14型は個人的に実用的かつモバイルにもギリで行けそうなサイズと感じるものの、肝心な中身がしょせんは2万円台の構成。
遊び用とか子ども用とか年老いた家族用、家族共用の予備的な存在ならばアリとは思える。メインとしては無理があり、やはり予備でしょうな。
3万円以下でも、2年くらい前までなら事務用途で問題ない程度の性能を持った、15型くらいのスタンダードノートが買えたような気もしますが、現代だとタブレットと同程度のノートばかりですかね。個人的に事務用途のノートなら、ネットワークの安定度も重要視したいところ。GB単位のファイルを上げ下げしている時に、ネットワークが切断されたら一大事。
>ストレージ: eMMC 32GB
社内のサーバが壊れた場合、復旧まで業務を停止させるのももったいない話。そのため、向こう3日間くらいはオフラインでも業務を行えるよう、重要なファイルはすべて自分のPC内に置いていますが、これらはすべて合わせると30GBくらい。私は事務用途であれ、容量32GBのストレージでPCを使いこなせる気がしません。
>仕様はPC Watchの一覧が見易いのでそのまんま引用にて
ヒツジ先輩が羅列した以外の注目ポイントとしては
1.USB 3.0のType-C端子が1つ搭載
2.有線はギガビット対応
3.無線は5GHz帯に対応
4.2.5インチベイに空きが1つあり(光学ドライブ非搭載のためか)
5.14型ながらテンキー非搭載のため、キーピッチやキーのサイズに余裕がある
特に7mmサイズながら、2.5インチベイに「空き1つ」と書かれている点には驚き。
>恵安
最近は激安のタブレットを乱造していたイメージが強かったですけれど、PCはどんな出来でしょうか。良い方にも悪い方にも結果には期待できますから、面白いネタPCではあります。
セキュリティソフト比較サイト - 恵安(KEIAN)の特徴・評価
http://securitysoft.asia/tablet/maker/keian.php
BTOパソコン.jp - 佐賀の小中学校タブレットをKEIANにし不良の山など
http://bto-pc.jp/btopc-com/etc/2015-05-03.html
>マルウェア混入
大した被害を産まないマルウェアなようですね。トレンドマイクロでも「危険度:低、感染確認数:低」ですし。
トレンドマイクロ - PE_VIRUT.XP-4
http://about-threats.trendmicro.com/Malware.aspx?language=jp&name=PE_VIRUT.XP-4