マイクロソフトがWindows8のアップデート時期を発表。
以前からコードネームBlue(以下、Windows 8.1※仮)へのアップデートは2013年の晩夏という噂が出ていたけれど、マイクロソフトの話では2013年後半にリリース予定との事。どのような方針か見て参りましょう。
自称PC初心者、今後PC購入予定の人は是非お読み有れ。
2013年5月現在、Windows「Blue」というコードネームは合っているらしいけれど、マイクロソフトから「8.1」という名前は出ていない為、今後8.1では無くなる可能性有り。
変わっているなら未来から来た人は脳内変換を。
Windows 8.1は改良版?タッチ機能無しPCに配慮?
2本のニュース、先にインターネットコムの翻訳記事から。
Microsoft、「Windows Blue」を今年後半に出荷―タッチスクリーンを持たない PC 利用者に配慮 - インターネットコム
http://japan.internet.com/allnet/20130508/3.html
冒頭より引用。
米国 Microsoft は、長くうわさされてきた Windows 8 のアップデート版(コードネーム「Windows Blue」)を今年後半にリリースすると公式に認めた。
後半という事は7月以降、とするなら晩夏という噂と合わせつつ私のてきとうな予想も入れると発売から1年になる10月頃、かも知れない。
1年目と言えばWindows7のライフサイクル終了予定の1年前にあたり、もしかするとOEMやDSP版などのいずれかの7が出荷終了になるやも知れず、それに当てて来る可能性も有りましょう。7(一部)終わり、これからは8.1をどうぞ、のような。
アップデートの主な目的と思われる箇所を引用。
Windows をより幅広いデバイス(小型タブレットを含む)上で稼働可能にする。Microsoft は公式 Blog への投稿で、アップデートは Windows 8 および Windows RT に対する批判にこたえたもの
幅広いデバイスが何か判らないけれど、ニューヨークタイムズの記事、インターネットコムの翻訳を信用すると、タッチパネル非搭載のPCモニタやノートでも使い易くする、と。
『操作方法を習得するのが困難だという問題は実際に起こっている。我々はその問題に対応しなければならない』
タブレットやスマホが普及し焦って出した未完成な改悪Windowsが8。確かにマウスでは操作しづらいけれど、設計が阿呆なのでタッチ操作でも使い難さは変わらないと思う。
Windows チームは、Windows Blue の価格、パッケージ、詳細について今後数週間以内に公表すると述べた。
さり気なく凄い事が書かれており、Mac OS X方式の小出しの有料アップデートが噂から真実へ。
未完成の状態で市場へ投入し改良は有料というマッチポンプさながらの極悪さ。Windows8導入の時点でユーザは被害者と思っていたけれど更なる追い打ち。
マイクロソフトが8でやりたい、7までのWindowsとの違いを3行にすると
- パソコンからの派生でタブレット市場へ参入したつもり
- Windows ストア アプリで継続的な収益化
- アップデートでも利益確保
私は8を3つ持っており1つ使っているけれど、これ以上金を払うつもりはございません。この有料アップデートが修正アップデートとは意味が違うと信じておきましょうか。
同じタイミングでロイターからも情報配信。
米マイクロソフト、年内「ウィンドウズ8」改良版発売へ=幹部 | Reuters
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE94600820130507
久々にライセンス販売数に触れられております。
ウィンドウズ8のライセンス販売は発売から半年で1億を突破、従来OSの「ウィンドウズ7」と匹敵する販売ペースを記録している。
ただ1月初旬時点の販売実績が6000万程度だったことを踏まえると、過去4カ月は4000万程度にとどまっていることになり、発売1年で2億4000万に達したウィンドウズ7と比べ伸び悩みが鮮明
最近4ヶ月が4千万なら単純に1千万/月、Windows 8になり特に今年からの国内PC販売数は減少。
昨年の6千万はアップグレード1200円の叩き売り以外、PCメーカーなどへ前売りし押し付けたとし、月1千万から更に落ちるとすると、8は1年で1億2千万行かないと思われ7の半分以下に。
7はVista被害者の乗り換え需要という有利な点が有ったとしても、発売からしばらくは動作が安定せず、Vistaを見て警戒し買い控えた人も居たと思われ、Vista後だからと一概に7有利とは言えず。
ウィンドウズ8はタッチ操作機能を搭載しているが、手頃なタッチスクリーン型ラップトップPCが少ないこともウィンドウズ8が苦戦する要因となっている。
現在、価格コムで1位になっている、タッチ機能搭載で手頃かもしれない約4万円のノートのレビューより。
タッチパネルでなくていい人はわざわざWin8にしなくてもいいでしょうね。私はほとんどタッチパネルを使ってないです。古いUIのほうが使いやすいです。
当サイトで3月実施のアンケート結果より。
要る人30.4%、要らない人43.1%。もう一つ。
個人的な感想としては、以前家電店の展示機PCを触った際、パソコンをタッチ操作する時点で間違っていると感じており、キーボードとマウスにタッチが増えたという煩雑な印象。
8がダメと言われる大きな理由は3つと思われ、
- 起動後デスクトップ画面では無くモダンUIになる
- スタートボタンが無い
- わけがわからない
1と2は改善の噂が有り次で。
スタートボタン追加、デスクトップから起動に対応の噂
ソースはこちら。
Microsoft、Windows Blue で「スタート」ボタンを復活か? - インターネットコム
http://japan.internet.com/webtech/20130417/2.html
マイクロソフトの公式発表では無く、スタートボタンについては複数のメディアで報じられたとの事。
複数のメディアが、Microsoft が Windows 8.1(コード名「Blue」)で大規模な UI の変更を実施する可能性について伝えている。伝えられたところによれば、Microsoft は「スタート」ボタンの復活を検討しているという。
何故スタートボタンを消したかは、消費者側をモダンUIに慣れさせ、タブレットもWindows8を買わせ、ストアアプリへ誘導し儲けようとしているだけで、ユーザビリティ(使い易さ)は無視。
モダンUIの噂は、いくつかのオンラインフォーラム。
先週末から、いくつかの異なるオンラインフォーラムが、Microsoft が『Metro』スタイルのスタートメニューをスキップして、PC をデスクトップモードでブート可能にする方向へ動いていると報告している
噂の段階で元ネタはこれ。
テストビルドを作成しており、これには従来型のデスクトップに直接ブート可能なオプションが含まれている
マイクロソフトが製品版で実装するかは別の話。
これら2つの改善でWindows7とほぼ同じになると思っているなら甘い。
8にスタートボタン追加などしても不便さは軽減程度
私のWindows8利用歴は、1ヶ月強で週2~3回、1日2~3時間程度。笑い飽きたので最近は起動さえしておりません。
どのくらい不便か流れで参りましょう。
1.始めて触り「シャットダウン」がすぐ判る人はまず居ない
従来はスタート(Windowsロゴ)ボタンをクリックし、電源メニューからシャットダウンを選択していたけれど、8では見えないチャームを表示させ、チャームが消えないよう真下へ移動し設定をクリックし、電源をクリック、するとようやくシャットダウンを選択可能。
Windowsを全く使った事が無いなら「Windowsはこんなものだろう」と思うかも知れないけれど、私が始めてMacやLinux(Ubuntu)を触った時は直感で「終了」出来ております。なぜならメニューが有ったから。
2.何かすると頻繁に「モダンUI」へ行ってしまい迷子になる
デスクトップ画面で画像ファイルをダブルクリックで開き、Esc(エスケープ)キーで終了すると上の画面になる仕様。ここがどこかは、スタート画面(モダンUI)から行ける「フォト」で、戻るとデスクトップ画面では無くスタート画面へ。
右上にアップデートが出ているように、2013年5月現在は「Windowsフォトビューワ」が代替えに出来て解決しているけれど、このようなスタート画面の押し付け誘導は随所で見られる仕様。
3.諦めてモダンUIから何かを起動すると「フルスクリーン」
何でもフルスクリーン。これはWindow「s」では無かろうと思ったけれど、現在は見えていない左下へポインタを移動すると、その上へチラ見えしているメニューが有りWindow(?)を選択出来る仕様。どう見てもAndroidのパクり。
上の画像は1366x768なのでまだ良いけれど、フルHDや今後4K(約4千x2千規模)解像度が主流とかになると鬱陶しさは更に増すでしょう。マイクロソフト社内のPCモニタは全部縦長の低解像度なのかも知れない。
4.インターネットの利用でIEを開くと「移動出来なくなる」
モダンUIのIEから当サイトを開いた所。しばらくすると上下のバーが消え、ここからどうやって検索やURL入力するのかいまだに不明。現在は左右に見えていない移動ボタンが有りそれをクリックし、移動先で数秒表示される枠を逃がさない事が現在の移動手段。
ちなみにデスクトップ画面は「マイコンピュータ」が無い為、ネットワークフォルダを開く際は「ゴミ箱」を開き、その左のメニューから移動しております。
5.プログラムを起動する際に検索するも「馬鹿過ぎる」
アプリケーションのショートカットや使いたい機能は検索しろという流れになり、上のようにインストールされている機能を検索してもヒットせず。
「リモートデスクトップ」は平仮名で入力すると左に表示される仕様。日本語のカタカナに対応していないのか、マイクロソフトの開発チームがカタカナを使わないのか、単に設計が馬鹿なのかは不明。
6.見た目は同じでも項目が違う手抜きデザインがひどい
左半分はモダンUIのチャーム、右はデスクトップ画面。いずれも同じ「設定」を開いておりますが、それぞれで違う内容となっており、「コントロールパネルは確か設定から行けるはず」という覚え方では迷う原因。
ここまで来るとマイクロソフトに試されているのかと感じてしまい、怒りを通り越し楽しくなって参ります。私のような楽しみ方が出来るならWindows8はお勧め。
7.スタートやデスクトップ画面は「左下」から行けるとは限らない
主にデスクトップ画面を使う人ならスタート画面からアプリを起動すると迷うかも知れない。私が勝手に勘違いしていただけなものの、左下から行けるものはデスクトップとスタートの切替では無く、一つ前にに実行していた何かへのショートカット状態。
マイクロソフトの中の人達は頭が良すぎ、複雑にしても使い易く効率的なのかも知れないけれど、私のような阿呆でも分り易くする事がオペレーションシステムの役割と思っていたけれど私の思い違いか。
8.多くの人が8の操作が判らず、Googleへ問合せている
コントロールパネルはどうやって行くのか、シャットダウン方法が分からない、スタートボタンはどこへ行ってしまったのか。
Windowsユーザが始めて8に触れると必ずといえるほど検索するものがGoogle検索で人気となっております。
以上、このような事を書くと「慣れ」で片付ける人が居るけれど、自動車のステアリングをバイクの物と取り替え「慣れろ」というのは無理が有りましょう。
Windows最良の修正は「モダンUIの排除」(まとめ)
Windows8の何がまずいかは、初期状態が使い難くカスタマイズ(改造、自前での改良)前提な所。そして何かとスタート画面からの利用を強要される事。
フリーソフトでスタートボタンを付け、シャットダウン用のショートカットを作り、ハックしてデスクトップ画面からスタート。これらが出来る人が「起動が速い良いOS」とか「7とそう変わらない」と言っており、一般PCユーザには不便過ぎるインターフェイス。
私が過去何度か「早く元に戻して欲しい」とか「この状態ではWindowsが終わってしまう」と危機感を持っている理由は以下。
- Windows離れ進むとユーザが減り、ソフトやハードの対応も減る
- 市場規模や需要が低くなるとPCメーカーが淘汰され競合が減る
- 2020年に7がサポート終了し現状維持なら手持ちの資産がゴミに
提供される対応品の種類が減ると選択肢が狭まり、販売側の競争が少なくなるとPC価格の上昇は避けられない。
この状態は旧来からのMacに似ており、Apple独占の高額なPC、シェアの少なさに比例し種類の少ないソフトやハードウェアという環境。
私がWindowsを95から利用している理由は、当時Macが馬鹿高くソフトウェアも種類が少なく周囲に(プログラマやデザインオタク以外の)ユーザが居なかった為。
パソコンと携帯型タッチ式端末を置き換えると、ラーメンと餃子。別々に食ってこそ美味いわけで、誰がラーメンへ餃子を入れろと行ったのか。そして何故そこへ生姜を大量に載せ、箸を取り上げスプーンを用意しているのか。
Windows8最良の修正はモダンUIの排除。しかしそれをやるにはWindows7まで巻き戻ると思われ、アプリビジネスを捨てるとWindows RTが終わる上、タッチ端末市場撤退になる為やらない、できないでしょうな。
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