Windows8発売まで4週間。
Windowsの新バージョンが出るという事で期待したい時期では有りますが、多くの人は冷めているようで、私の主観ではWindowsはこれで終わるのかとさえ思ってしまう、マイクロソフトの斜め明後日思考。
PC Watchとコンピュータワールドの苦戦記事が笑えなかったので紹介。
PC Watchのライター殿、手持ちPCを全部Windows8へ移行
日曜のまとめ記事へ混ぜようとしておりましたが、あまりにも凄いのでこれをネタに1本参りましょう。
元記事の方が面白いと思うので、私の解説が要らないならPC Watchの記事を直接お読み有れ。
【Windows 8カウントダウン】 Windows 8で「笑ってお仕事。」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/win8cd/20120926_562235.html
違う意味で笑ってしまったけれど、その笑いが苦くなる状況がこれ。
先週末、意を決して、日常的に使っているPCのすべてをWindows 8に移行させた。(中略) 崖っぷちだが、いつかはそうしなければならない。もう、後にはひけない。
Windows8の一般向け販売はまだ先なので、筆者殿はRTM版でも入れたのか、ボリュームライセンス(企業用の複数ライセンス)なのかは知らないけれど、全PCはやり過ぎと思われ、しかし覚悟のような何かを感じますな。
ダウングレードが有るから良いのかと思ったけれど、ダウングレードは10月26日発売の一般向けから提供される為、後戻りする気は本当に無いのでしょう。
正直に白状するとWindows Meのときも同じようにためらい、グズグズしているうちに、すでにWindows 2000のベータテストが始まっていたので、ついぞ、Meを日常的に使わずにすませてしまった前科がある。
それで正解だったと思う。
ちなみに私も同じパターンで、Windows 98SEから2000へ移行し、XPがSP1になった頃に友人からXPが良いと聞き移行し、現在に至っております。
Meは仕事場で使用していたけれど、原因不明というか当時Windowsの仕様であった完全に固まる(フリーズ)状態が頻発し、デスクトップは常に白背景にでかい警告マークが出ておりました。
クリーンインストールをせずに、すべてアップグレードでWindows 8を導入した。(中略) 長期間使っていて、グチャグチャになった環境のアップグレードがどうなるかを見たくて、アップグレードを試してみることにしたわけだ。
ここまで来ると手本のような人柱にて、御見事と言わざるを得ず。
私が過去の記事で、アップグレードは面倒な上、クリーンインストールで一旦きれいにした方が良いと何度か書いていると思うけれど、その逆を試しているわけですな。
Windows8へのアップグレードはマイクロソフトが簡単で早くなったと言っていたけれど、1時間くらいと有るので、XPや7と大して変わらない気が。
では実戦へ。
古めなビデオカードはIE10と合わない?
IE10で時々表示に不具合が出るとの事。
デスクトップ環境のビデオカードは、かなり古めの「Radeon HD 5700」を使っているが、どうもIE10との相性がよくないようで、IE10の表示がたまにおかしくなる。
IEとRadeonは特有の相性でも有るのでしょうか。
私が今メインPCで使っているHD6770も購入当時はIE8の表示が時々ぶっ壊れ、Catalyst(AMDのドライバ)更新で改善した記憶がございます。
筆者殿はHD5700シリーズをかなり古いと表現されているけれど、発売は2009年なので3年程度前の物。かなり古いとは言えないと思うけれど、Radeonや古めなグラボなら覚悟した方が良さそう。
オンボードグラフィックでは強制再起動
私が修理現場でも良く見たユーザからの不具合症状の説明、勝手に再起動する、がVAIO(Type P、2008年頃のAtom Z系)でも発生したとの事で対処方法が記載。
GMA500のドライバをアンインストールし、Microsoft の基本ドライバで運用すると、こうしたことは起こらなくなったようにみえる。
何故マイクロソフトの基本ドライバを使わなかったのか調べると、HD動画などに対応する為の常套手段のようで。要するにPC側の性能を出し切れない状態になるという。
やはり大画面でタッチ操作は矛盾する
筆者殿は3画面らしいけれど、1画面の私の環境でも同じ。
目とスクリーンの距離を測ってみると、約70cmあった。そして、その体制のまま、腕を伸ばしてみると指先がスクリーンに届かないことがわかる。
私も過去に突っ込みまくっておりますが、デスクトップPCの場合はモニタから眼までの距離が比較的遠く、手が届かないのは当然。
更にモニタは立てて使うものなので、この状態でタッチしようとすると爪が当たり、斜めにすると単純に見づらくなりましょう。
モダンUIは起動しなければ気にならない
Windows8が失敗と評される原因の一つがあの画面。しかし
よく言われるのが、ログイン時に、すぐにクラッシック環境のデスクトップが表示されないので、まどろっこしいという点なのだが、実際の使い方では、スリープとそこからの復帰を繰り返す。
常時スリープと復帰が気にならないユーザなら良いけれど、Windows XPまでの人間はこの機能を信用しておらず不安な人が多いでしょう。
しかしWindows7(おそらくVistaから)は、いわゆる戻って来ない不具合は見られず、電源が切れたふりの状態で良ければ使えそう。
これが嫌なら、毎回起動後にモダンUIになり鬱陶しいでしょうな。起動直後にクラシック表示にするフリーソフトや改造用ソースが出ると思うけれど、そこまでして使いたいOSになるか疑問。
「スタート」無しはキーボードショートカットで代用
モダンUIに続く改悪、スタートボタン(Windowsロゴボタン)無し。しかし
スタートボタンが無いことはどうか。確かに不便だ。Windows 8のスタートスクリーンは、Windowsキーで表示されるし、(中略) Windows + Qを使うと、これまで「すべてのプログラム」で表示されていた要素がすべて一覧できる。
これは朗報。マウスよりキーホードショートカットに慣れた方が作業効率は上がると思うので、問題は無さそうに見えるけれど、例として私のキーボードにはWindowsキーが付いておりません。
何故無いかは、普段使わず、指が当たりタイピングミスを誘発する為。こういう人にWindows8は無理が有るという事に。
スタートアップは強引にタスクバーへ設置
フルパスが書かれていたので参考に。
タスクバーアイコンのジャンプリストとしてピン留めした。
- C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu
- C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu
これで、すべてのプログラムへのアクセスが簡単にできるようになった。
スタートアップが「アプリ」一覧の中に無いらしく、スタートアップフォルダを手動で探された結果が上記。
上の意味が判るなら良いけれど、普通のPCユーザにはハードルが高いでしょう。安易にスタートアップへ良く分からないソフトが登録され常駐しまくり、起動が遅いと言われる人が増えそう。
シャットダウンはバッチファイル推奨?
私が試したWindows8(RP版)でも確かに面倒、それ以前にどこに電源を切るボタンが有るのか分からず、私はGoogleで検索しておりました。
再起動やシャットダウン、スリープなどの操作がわずらわしいことだ。(中略) どうしても必要だと思うなら、
- shutdown /s
- shutdown /r
といったバッチファイルを作ってどこかに置いておけばいい。
わざわざバッチファイルを作って置いて置く方が煩わしいと思うけれど、どうしても必要ならと前置きが有るので普段はスリープにしておくものなのでしょう。
バッチファイルの作り方は、適当に新規テキストを作り、シャットダウンなら「shutdown(半角スペース)/s」と一行だけ書いて保存し、ファイル名が「新規テキスト.txt」なら「シャットダウン.bat」のように拡張子まで変更。これをダブルクリックで電源オフ。
PC Watchの記事は以上。後は、ガジェットや気分的な事が書かれているので省略し、ラストはコンピューターワールドの記事をどうぞ。
ここが変らしいWindows8とServer2012の問題や疑問
続き物で、現在までに公開のものは2つ。
Windows Server 2012を例に解説されているけれど、Server2012はWindows8のサーバー版なので似たような物として。
どう変なのか見出しや要点から引かせてもらうと。
- 日本語入力モードが既定でオンはイヤダ
- 仮想マシンを起動しようとすると、移動しちゃいません?
- コントロールパネルって探すのが面倒
- 一部の日本語訳やパスワード複雑さの要件がおかしい
- 英語が「漢字」に分類されている
- 「有効」「無効」が逆になっている
- Windows Server 2012もあのUIなのはどうなの!?
細かくマニアックな指摘が多いけれど、最後のモダンUIについてはサーバーでもやる必要は無いだろうと、全くその通り。
Windows8は本当に駄目なのかも知れない(まとめ)
個人的に失敗の可能性は7割くらいと予想しておりましたが、今回の事例で脳内がアップデートされ9割以上へ。
今まで出ていたWindows8のテスト版は、実は全部タブレットPC用(Windows RT)でしたというオチで、本当はクラシック表示から始まり、チャームとか訳の判らない物は無く、スタートボタンが復活している、と思いたいけれどServer2012は既に発売されており、コンピューターワールドの記事は製品版なので諦めるしか無し。
ユーザがOSに求めているものと、マイクロソフトがやりたかった事が離れ過ぎており、今年の年末商戦からPCメーカーは、Windows7か8を推すか判断が厳しそう。
Vistaの失敗は見た目を重視しハードウェア性能を軽視した為。しかし、Windows8は見た目を重視しユーザを軽視していると言えましょう。
私が最も気になる事はPC初心者に甘くない事。使い易くするにはカスタマイズ前提、Windowsマニアが楽しめるよう複雑化されており、普通の人にはWindows8を使って欲しくございません。
8は軽視しWindows7を載せ続けるPCメーカーに期待しております。
なお、Windows8に関する2択アンケートを明日までやっているので、皆さんのご意見も有ればお聞かせ有れ。
期間内ならリンクはこの下。まとめて来週(10月2日)公開予定。
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