Windows8(Pro)から7やVistaへのダウングレードについて。
先日、Windows8へのアップグレードが今なら安いという記事を書きつつ、その逆のダウングレードはどうなったのか気になり調べると、今回は個人でも出来る事が判明。しかし条件が解り難いので解説。
今更Vistaは無いと思うけれど含めて参ります。
アップグレードの逆、ダウングレード概要と条件
アップグレードとは、旧Windowsから新Windowsへバージョンを上げる事。ダウングレードはその逆でバージョンを下げる事。
Windows8へのアップグレードを絵にしてみたものが以下。
Windows8へのアップグレードはProへのみ。
対象はXPのSP3、Vistaと7はSP関わらず全般。エディションについては7のStarterが載っていなかったけれど、出来たという個人ブログ記事が有ったので出来るのかも知れない。
夏頃までは、StarterやHome~は8の無印、Pro~やUltimateなら8のProにアップグレード出来るという情報が出ていたけれど、全部8のProへアップグレードになったご様子。
ダウングレードはこうなる。
8からのダウングレードは、Windows8のProのみから可、無印は不可。
ダウングレード出来る旧OSのエディションはいずれもXPや7でいうところのProfessionalエディションとなっており、VistaはBusiness、7はProfessionalのみへ落とせる仕組。
Windows7からVistaのダウングレードは記憶に無いくらい見当たらなかったものの、VistaからXPへのダウングレードは7までの繋ぎとして、BTO PCメーカーなどでは標準の如く出ておりました。
これは当時PCメーカー側がVista(Business)仕様としつつ、XP(Professional)へのダウングレード権が付属し、工場出荷時はXP(Pro~)も選択出来るというもの。私の記憶が確かなら、ダウングレードは1万円前後くらい高額になっておりました。
しかし、今回のWindows8 Proなら標準でダウングレード権が付いているご様子。マイクロソフトの日本語がお役所の説明並に難解なので要約して参ります。
Windows8 Proからダウングレードは個人でも可
ソースはこちら。意味が解かるなら原文をどうぞ。
ダウングレード権の詳細とよく寄せられる質問
http://www.microsoft.com/OEM/ja/licensing/sblicensing/Pages/what_to_do_downgrade_rights.aspx#fbid=nTew8lgJBPE
リンク先(画像)左上、OEMパートナーセンターと有るように、OEMパートナー(PCメーカーなどOEM版Windows8を扱う、契約が有る企業)宛の情報ページ。
要点はこちらの回答が分り易い。
Windows8搭載パソコンをWindows7にダウングレードできるの?-MSN
http://extras.jp.msn.com/windows8/win8gimon/article.aspx?cp-documentid=251088516
ほぼ丸ごと引用させて貰います。
Windows 8 Proのプレインストールされたパソコンでは、一部のメーカー・機種で、Windows 7 ProfessionalもしくはWindows Vista Businessにダウングレードできるものがあります。
ダウングレードできるかどうかは、メーカー・機種によって異なりますので、購入時に各メーカーにご確認ください。
どこのメーカーのどの機種か、一例としてNEC。
Windows 8 Pro ダウングレード権のご案内 : ビジネスPC | NEC
http://www.nec.co.jp/products/bizpc/support/win8dg/osdg.shtml
要点を引かせて貰うと
MateおよびVersaProにプリインストールされるWindows8 Proは、Windows7 ProfessionalまたはWindows Vista Businessへオペレーティング・システムをダウングレードしてご利用いただけます。
このように法人向けの一部機種、NECの場合はシリーズ毎にダウングレードが用意されている物も有るという。
話を戻し、マイクロソフトのOEM Partner Centerよりダウングレードに関して条件などを要約すると。
- PCメーカーなどはユーザへダウングレードの用意は必須ではない
- ダウングレード用に1つのメディア(DVD)を複数のPCで使って良い
- ユーザの了承が有ればPCメーカーはダウングレードし販売して良い
など。
しかし、プロダクトキーの扱いがこの説明では良く解らない。
ライセンス認証には、元の Windows ソフトウェアに関連付けられたプロダクト キーを使用する必要があります。
但し続きを読むと、既存のWindows7やVistaのプロダクトキーを重複して使えのような表現になっております。
プロダクト キーのライセンス認証が以前に行われている場合 (これまでにライセンス認証が行われた、前に正式にライセンス供与されたバージョンからメディアが作成されている場合)、ソフトウェアは、インターネット経由でライセンス認証を行うことができない可能性があります。
自作PCユーザならDSP版、私はメーカーの修理工場でやらかした事が有るけれど、一度インターネット経由でライセンス認証するとPCの構成が送信されるのか、構成を変更(マザーボード交換など)すると、電話認証になる事がございます。
この説明を読む限り、かつ私の解釈に誤りが無ければ
- Windows8 Pro(OEM版)プリインストールPCを購入
- Windows7(またはVista)のDSP版などのキーを所有
- 1の8 Pro PCをダウングレードする際、2のプロダクトキーを使用
これでは2のプロダクトキーが重複してしまうけれど、2の7(またはVista)PCが使えなくなるとダウングレードとは言えない為、2のキーは見た目用の仮として1(8 Pro)のライセンス兼ダウングレード権を使っている事になるのでしょう。
難解で私のような個人では解釈や説明に無理が有ったけれど、8 Pro入りPCを購入し、Windows7 DSP版(のプロダクトキー)を持っているなら、試して見る価値は有るかも知れないけれど、そこまでしてダウングレードは今要らないと思う。
ライセンス認証部分がうやむやになってしまったけれど、個人で調べるには情報が不足しておりました。
本気でダウングレードを考えているなら、8 Pro入りPCを購入したメーカーへ問い合わせてみましょう。
個人PCユーザは今は気にしなくて良い(まとめ)
Vista氷河期にXPへのダウングレード販売が一般的になり過ぎていた為、当時を知る人は私のように興味を持ってしまうかも知れないけれど、ダウングレードする意味やマイクロソフトの狙いはここ。
Q. エンド ユーザーにとってのダウングレード権のメリットを教えてください。
A. ダウングレード権があると、エンド ユーザーは Windows 8 または Windows 7 を入手しても、アップグレードの準備ができるまで、引き続き以前のバージョンの Windows を使用できます。Windows 8 または Windows 7 の準備ができた時点で、既にライセンスを所有していることになります。
要するに環境を8へ移行する前提でダウングレードしておき、8環境で準備が出来たなら元に戻す(ダウングレードOSの使用をやめる)というもの。
エディションがPro~やBusinessな事も法人や業務用を指していると思われ、個人の一般PCユーザには「まだ」関係無いと思ってよろしいかと。
いつ関係して来るかはVista時代同様、8が現状から改善や改良されず、またはユーザに受け入れられないまんま7の出荷、販売が終了した時。
パソコンを買おうと思ったら全部Windows8で使い物にならない、という時期になれば7へのダウングレードをPCメーカー、特に量産系BTOメーカーはカスタマイズに入れて来るでしょう。
それまでに何とかして欲しいけれど何ともしないでしょうな。
まとめると、Windows7 DSP版などのライセンスキーを所有しつつ、Windows8 Pro入りPCを購入してしまい、どうしても8 Proを7 Pro~にしたいならやってみる価値は有るかも程度。
公開前追記:こちらの記事が分り易い。言い訳が見苦しいけれど。
Windows8はまだ早いというユーザーのための「ダウングレード講座」【前編】 | Computerworld
http://www.computerworld.jp/topics/619/205534
2ページ目より引用。
ダウングレードOSのインストールには、パッケージ製品またはDSP版の製品メディアと、そのメディアに付属するプロダクトキーを使用できます
以前購入したWindowsを現在でも使用しているという場合、複数のPCで同じプロダクトキーを使用することになりますが、問題ありません。
パッケージとDSP版と書かれている為、ダウングレードする7(またはVista)はOEM版(メーカーPCプリインストール用)のプロダクトキーでは駄目なのかも知れないけれど不明。
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