相性出るかと言えば今でも有ると思う。
相性問題とは、メモリを増設や交換した際に運が悪いというか、メモリ同士や載せたメモリとマザーボードとの組合せが合わなかった場合に不具合が起こる問題で、2015年現在も起こり得るはず。
メールにてネタ振り有難う御座います。
ノートPC「Lenovo G570 43348QJ」の仕様
お便り内の該当機種はこちら。
source:価格.com - Lenovo Lenovo G570 43348QJ スペック・仕様
2011年9月頃の発売なので約4年前のノートPC。
過去過ぎて価格が既に見えなくなっているので他の比較サイトを見て来ると、当時4万円台で販売されていた模様。
4年前とは言えCPUはCore iシリーズ。最近のクアッドコアとか言っているAtom ZとかCeleronよりは性能は高いと思われ、現役でもまだ充分使えるはず。
妙な点は、Windows 7 Home~までは良いとしても、64bit版にも関わらずメモリが2GBとケチられている点。VRAMとして最大1.7GB、64bitならばせめて4GBは欲しいところ。
レノボは低価格が特徴なので2GBに抑え、増設前提か我慢して使えという意味なのでしょう。標準構成ではメモリ2GBx1枚、空きスロットx1有り。
相談内容を引用させて貰うと、
今まではパソコンのメモリに関しては、「相性」てな事が言われていたと思います。特にノートパソコンに関しては。現在は本当のところはどうなのでしょうか?
残念ながら不明。
直感で答えてしまうと、昔ほどでは無いとしても現在も相性が出る時には出ると思う。特にノート、という感覚は私には無く、デスクトップPCでも出る時は出る印象。
昔ほどでは無いと思う理由は、相性問題が発生しまくるならば価格コムのレビューがえらい事になっていると思う為、という根拠の薄い何か。
だいたい私は昔からの自作PCユーザでは無く、PC修理の現場では同じ仕様のメモリへ修理交換する事は有れども、増設や社外品を使うわけが無いので相性には詳しくは無し。但し、ユーザが増設したメモリと仕様のメモリが相性を出していた偽故障PCは時々見たこと有り。
関係無いけれどこの機種、電源コードでリコール。
AC電源コード自主回収についての重要なお知らせ
http://www.lenovo.com/news/jp/ja/2014/12/1210.shtml
該当するなら交換して貰いましょう。
メモリの相性問題が出た場合の症例
主に2つだと思う。
電源を入れた後にPCが全く起動しない
メモリを増設後、電源ボタンを押した後に電源は入るけれど画面が真っ暗になる症状。起動後にピッとかピロッというビープ音さえ鳴らず、もちろんBIOS設定画面へも行けない状態。
増設したメモリを抜いて正常起動するならば相性問題。
動作がおかしくなる、エラーを検出する
もう1つはパソコンが普通に起動し、運が良ければWindowsまで起動してしまい、一見すると正常動作している状態。
但し、Windows起動途中やWindows起動後の動作が不安定になるとか、頻繁にブルー・スクリーン、突然の再起動、時々画面真っ暗で起動しないなど様々な不具合がランダムに発生。
こちらも増設したメモリを抜いて正常起動するならば相性問題。
パソコンが起動するようなら、Memtest86+で検査すると盛大にエラーが出まくるはず。正常ならば赤くならない。
source:Memtest86 - Wikipedia, the free encyclopedia
起動直後から赤い行が高速縦スクロールする場合も有れば、2~3ループさせて2~3個、ループ数が増えるに比例し何度もエラーを検出する感じ。
私は自分のPCではMemtest86+は不具合が出た際にしか使わないけれど、他人のPCでメモリを増設した時は、正常起動しても必ず2~3ループは検査しております。
ちなみに最近はメモリが大容量なので、Memtest86+を起動して帰宅し、赤くなったなら連絡くれ、Pass:が3以上になったなら電源ボタンで終了OKのように時短。Memtest86+は起動したなら起動用のUSBメモリなどは抜いても大丈夫。
相性問題を避ける為にはどうすれば良いか?
避けようが無いけれど、可能性を下げるかも知れない考え方。
価格コムの売れ筋上位の物を買う
メモリが単体で販売され買われるという事は、そのメモリはパソコンに搭載されるわけで、そのパソコンは複数の機種になるはずなので、多く売れているようなら多くの機種でテストされたと解釈してよろしいかと。私がメモリ買う時はこの考え方。
しかし今回のノート用メモリを検索し、ランキング昇順にするとこうなった。
20位以下はアテにならず、参考にするなら10位以内。ではどうするかと言えば条件を緩く設定。上は結構がんじがらめなので、幅を広げる。
- PC3-10600・・・PC3-12800も含める
- 1枚・・・枚数の限定を解除
- 2GB・・・2GB~2GBでは無く2GB~へ変更
速度は下に合わされる為、12800に対応していなくとも、もう1枚のメモリが10600ならば10600になるので問題無し。2枚の方が割安ならば1枚は予備の在庫とする。4GBの方が割安なら検討する、という感じ。
相性保証は安物では割に合わない
相性保証と言えばツクモ。
正確には相性保証では無く交換保証というサービスで、その中に相性保証が含まれており、メモリを買うなら最適と思うでしょう。私はツクモでメモリを何度か買ったけれど、一度も交換保証を付けなかった理由は高く付く為。
例として、今回のノートに合うPC3-10600、2GBx1の場合。
商品は税込2千円弱、交換保証は9,999円以内なら8%税込540円。
たったの540円で2千円のメモリを交換保証と思うでしょう。しかし、交換保証を使う際の送料は購入者が負担する決まり。往復の送料が1,320円を超えてしまうくらいなら別のメモリを購入し、使えなかった方はヤフオクで売り飛ばした方が得。
4GBにするとか2枚にするなどで高額化させた方が割安だけれども、相性が出る可能性の低さを考えると、個人的には540円でさえもったいないと思う。
ドスパラ系の上海問屋も相性保証しているメモリが有るけれど、こちらも送料は購入者負担なので高く付いてしまう。
増設では無く交換の方が比較的安全
増設するなら高確率で違うメモリとの組合せ。
マザーとメモリの相性が出る可能性より、メモリ同士での相性の方が比較的出やすいと考えるならば、いっその事2GBx2枚セットを購入するとか、4GBx1枚にして純正メモリは外した方が良いと思う。
増設するという行為は改造なので、自作PCユーザになったつもりで考えてみましょう。外したメモリは、載せたメモリが故障した時の予備。
今回の場合は、2GBx1を増設するのでは無く4GBx1へ交換。相性が出ないようなら無駄に大容量化するけれど2+4で6GBにしてしまうという考え方をお勧め。
私ならば博打で2GBx1を購入。相性が出る可能性はかなり低く、何と無く99%以上は大丈夫と思う為。但し、ノーブランドだけは避ける。
関係無いけれど、余ったメモリが勿体無いと思い始め、要らないけれどメモリ2GBの中古PCを1台おかわりして余りメモリを増設し、押し入れの肥やしを増やし始めたなら立派な自作ユーザ志向。もちろん、おすすめはしない。
メモリ増設以外にHDDをSSDへの交換も推奨(まとめ)
64bit版Windowsならば、2GBから4GBへの増設は有りだと思う。それで体感差が有るならば4GBで止めて次はSSDへの換装がお勧め。
ノートで4GBを超えても4GBとの差が判らないという書込がネット上には多く、私は3GBを超えた時点で判らなくなったほど。3GBと4GBの違いが判らないという意味。
CPUは現役の性能、メモリは適度に盛った4GBにしたならば、次は是非SSDへ交換してみましょう。SSDを使った事が無いなら感動的な速さになるはず。
SSDで相性が出る可能性は0では無いけれど、限りなく0に近く心配無用。最近は240GBクラスが1万円切っていたりする為、HDD 320GBの内の200GBも使っていないなら有りでしょう。
問題は320GBから240GBへの移行。ハードウェアによるデュプリケートは無理なので、crucialやインテルならSSDに移行用のソフトが付属している事も有るのでセットになっている物を。
付いていないならこちら。
大容量HDDから小容量SSDへクローンするフリーソフト - BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/repair/easeus-todo-backup.html
HDDとSSDは無関係。大容量から小容量へクローン可能。但し、ノートPCでHDDとSSDを同時接続するのは何かと面倒なので、別途デスクトップPCが有るなら、でしょうな。
>頻繁にブルー・スクリーン、突然の再起動、時々画面真っ暗で起動しない
私のサブマシンのLaVie(PC-LS550CS6W)のメモリを8GBにしようとして、パソコン工房でT○amのメモリを購入し、取り付けてみたがWindowsが起動しない。元のメモリでは正常起動。これは相性だと。父親のdynabook(PT45135DSFW)では正常起動。メモリテストOK。ベンチマークかけても大丈夫。明らかに相性wwww
相性は厳然としてあります。同じ規格で造られていてもメーカー毎に設計思想や構造といったものはまるで異なるので相性問題はあって当然。
>メーカー毎に
メーカー毎に、というより設計担当者毎にと言った方が適切でしたので修正をば。
メモリの相性問題は過去2回ほど経験しましたけれど、いずれもデスクトップ機でした。ノートではニコイチで正体不明のメモリ同士を組み合わせても、動作が怪しくなった経験はありませんね。運が良かった模様。
最低限メモリチップにメーカの刻印があるなら、チップメーカの品質検査をクリアしています。相性問題は無理ですが、少なくともハズレを引く確率は低くなりますね。
>2011年9月頃の発売なので約4年前のノートPC
当時はまだeMachinesブランドのPCがありましたね。当時のビデオカードはGTX 580とかHD 6970とかの時代でしたか。NVIDIAがHottoMottoだった時代。
>4年前とは言えCPUはCore iシリーズ
第2世代のSandy Bridgeですから、3Dゲームは無謀としても、ブラウザゲームくらいの負荷なら十分に耐えますね。
>相性問題が発生しまくるならば価格コムのレビューがえらい事になっている
しまくる、とは思いませんが、メモリを購入する方が減っている事も相性問題の声が聞こえてこない原因として挙げられるのでは。減る原因は自作ブームの冷え込み、搭載メモリ1GBなんぞ舐めた仕様のPCが減った、メモリの高価格化で買い控え、同じくメモリの高価格化で冒険を避け定番モデルばかり購入、など。
自然と増設する方はPC素人ではなく玄人寄りが多くなり、購入するメモリも有名メーカの保証付きばかりで、相性問題が出ても文句を言う方は少ない、という流れ。
そういえば「メモリコントローラがCPUに統合された為、これからのインテルCPUはメモリの相性問題が出やすくなる」などとLGA1156や1155登場時に噂されたこともありますが、どこ吹く風でしたね。
>今回のノート用メモリを検索し、ランキング昇順にするとこうなった
ここ数年は1枚組と2枚組みのモデル数はほとんど変わりませんから、1枚組みに限るとラインナップが半分に減りますね。
>メモリ増設以外にHDDをSSDへの交換も推奨
ノートだとバッテリの持続時間も伸びるか可能性はありますね。あとは重量が少し減る。
どう判断されたか、結果のメールが着弾。
メモリはUMAX SO-DIMM 4GB DDR3-1333 2727円を購入され増設し計6GBでメモリテスト一晩9時間10Passエラー0の問題無し。ついでにcrucialのSSD(おそらく256GB)をAmazonのタイムセールにて12109円のところ10980円にてポチられたとの事。
私なら+2GBの博打を打つと書いたけれど、それは滅多にノートPCを使わない人間の価値観で有り、SSD換装は「ノートにSSDとかもったいない、余っているなら突っ込む程度」と思うほど個人的にノート嫌いな為、ご自身で判断されたのだろうとして結果オーライというやつでしょうな。
メモリが2GBから6GBとなり、HDDがSSDへ。今、そのレノボのノートは買った時以上の価格と言えども過言では無さそうな価値が有ると思う。大切になすってください※テレ東のお宝鑑定団の壺オタクな爺さん風に