Enermaxより神ファンが登場。
パソコンの電源を入れた直後はファンが何と逆回転し始め、約10秒経過すると正転するという今までに無いと思われる12cmファン。イロモノ扱いされそうだけれども個人的にはオーパーツ。
何がどう凄いのか適当に解説。
Enermax「D.F.Pressure(UCDFP12P)」発売
元ネタはこちら。
電源投入時に逆回転するケースファンが発売 - AKIBA PC Hotline!
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/759632.html
一見何の変哲も無い12cmファンですな。
販売する側が日本語で説明してくれなければ何がどう凄いのかパッケージからは全然解りませんな。
逆回転ネタは昔々、グラボでMSIがやらかしておりました。
MSIの「N580GTX Lightning XE」は、電源を入れてから30秒間、ファンを逆回転させることで、クーラーに溜まったホコリを吹き飛ばすという面白い新機能を搭載したグラフィックスカード。
しかし高級グラボ要らない私のような人には縁が無い。
そこでこのようなファンを夢見ていた件。
数秒から数十秒ほど逆回転してくれると神。理由はもちろん、ファンそのものやヒートシンク、内部へのホコリ付着を防止し逆流してケースの外へゴミを吐き出す
本当は電源OFFの後に数十秒が理想だけれども、電源ON時でも逆回転しないよりはマシ。
ここからPC自作しない人でも解るよう説明して参ります。
PWM制御に対応する12cmファン
最大の特徴が逆回転なら次に来る特長はPWM制御。上で貼り付けたリンクタイトルではケースファンとしているけれど、PWM制御出来るならばCPUクーラー用としても利用可能。
PWMとはPulse Width Modulationの略、何が起こるか簡単に言うとCPUの温度によりファンの回転数を自動的に制御する機能。それに対応しているのでケースファンにするのは勿体無い。
本当に逆回転している動画各種
ツクモの店舗内で24秒。
おおげさなエナーマックス公式の動画。
エナーマックス公式もう1つ。
地味過ぎてコメントを思い付かない。
実売は発売直後で2千円前後
価格コムを見て来ると掲載待ちにて価格情報無し。
ツクモは税込2,138円。3千円で送料無料なので2個買えばOK。
ドスパラの1,980円は税別なのでツクモと同じ価格。5千円で送料無料なので3個買えばOKだけれども在庫無し。
ファンごとき1個2千円はどうなのか?と思ったならば普通。PWM対応LED付ファンは2千円前後が相場、PWM無しなら1千円台、何も無しなら1千円前後。
もう少し調べるとAmazonも同価格で送料無料。逆回転付で2千円は安いと思う上、羽が取れるタイプなので掃除がかなり楽。
Enermaxファンは品質と性能が高い
ファンマニアなわけでは無いけれど、以前色々と試したので私の印象を書いておくと、ケースファンをメーカーで選ぶならばエナーマックスかコルセアかクラマスお勧め。
LEDの明るさ重視ならコルセア、静音重視ならクーラーマスター、多機能ならばエナーマックス。 いずれも仕様表記に偽りのない風量のデカさがございます。
電源を切らないPCでは意味が無い
説明するまでも無いかと。電源オンに反応するのだから24時間営業の電源切らないパソコンでは意味無し。
ヒツジ先輩はDFPを導入するのか?
しない(キリッ
「しないのかよ」と思ったならば言い訳がございます。
ファンを交換しまくり総額2万円くらいファン10個以上購入やLED代に注ぎ込んだ挙句、現在使用中のファンは3つという散財を過去やらかしており、だいたい私のPCのクーラーは9cm用ヒートシンク、しかも年中無休のファンレスなので不要。
というわけで、リアル周囲でCPUクーラー交換したりケースファンおかわりする人が居るならこれ勧めてみようと思う。
高性能CPUのクーラー用にするなら要監視(まとめ)
デスクトップPCの維持で地味に面倒なクリーニングの問題がDFPの爆誕により多少解決。多少とは完全なるクリーニングフリーでは無く、ケース内の掃除は必要な為。
しかしケース内クリーニング2大面倒部位と言えるグラボとCPUクーラーの掃除が今回のファンを採用する事によりCPU側は解決、するかも知れない。グラボ非搭載ならばケース内を掃除機で適当に吸えば良くなるやも知れず。
気になる事は3点、まずは高性能CPU搭載の場合。
CPUクーラーでこのファンを採用するとPC電源オンから約10秒間は逆回転となり、ヒートシンクへ吹き付けるとは逆の方向、吸気になってしまう点。
私はアホなので数時間ほどサイドフローの9cmファンを吸気にする実験をやらかした事が有り、明らかに冷却効率は落ちる模様をお楽しんだ事がございます。
これが噂の(バキューミング)アンダーフロー。
source:自作パソコンのケースファンを付け替えエアフローを変更 - BTOパソコン.jp
吸気になるならまだしも、ファンの羽は正転した時に風を効率よく流せるよう湾曲しているので逆回転+ファン裏返し状態ではヒートシンク内でまともなエアフローは起こらないはず。
この逆回転10秒間から一旦停止し、正転の加速が始まり回転数が上昇するまで耐えられるヒートシンクが必要。
2つ目の不安は故障するとどうなるのか。
普通のファンは電気が流れファンが回るという単純な構造だけれども、最初の10秒だけ逆回転するという仕組が怖い。
逆回転機能が動作しなくなるならまだしも、延々と逆回転されても困るのでCPUクーラー用ならこういうやつでモニタすると良さそう。画像は実際に私のPCで常時表示させているフリーソフト。
低負荷時は回転数が低く高負荷時に上がるなら判るだろうけれども、オーバークロックしていたり高クロックで固定しファンぶん回っているなら監視をお勧め。逆回転し続け90℃を維持するとか微妙な事をされてしまうと、いくらマザーのコンデンサが固体としてもヤバそう。
3つ目の心配ごとは、サンドイッチ状態のサイドフローはどうなるのか?
source:Phanteks PH-TC12DX Review - Installed – Memory Clearance
よりエアフローを良くする為に12cmファン2つの場合。
正転時は右から左、逆回転すると弱めに左から右。ホコリのキャッチボール、ヒートシンクへホコリを詰める作業にならないだろうか。
以上、適当に3つ挙げてみたけれどややイチャモンですな。
PC起動時に自力でホコリを振り払い正転を開始する12cmファン、流行っても良いと思うけれど結局はイロモノ扱いされそう。
特別高価な物でも無いので無駄にLED化しまくるより遥かに頭良いと思われ、ファン交換時はご一考有れ。
良く考えると簡易水冷のラジエーターに搭載すれば3点のイチャモンは即時に問題解決すると思った。
私はどちらかと言うと
「ファンの表面に微弱な静電気を発生させ、ケース内のホコリを根こそぎ集める大型の集塵ファン」
でも底面に付けておけば、それを掃除するだけでケース内のホコリ掃除がだいたいOKになるため、需要は高そうだと思いますがね。
>本当に逆回転している動画各種
実際にホコリを吹き飛ばしている様子が見えると、もっとアピールになりますね。
>ファンごとき1個2千円はどうなのか?
こんなイロモノファンなら2,000円は妥当。ケース内を全てコレに替えるため、3個や5個セット、、92mm&120mmなどサイズ違いセットまで出すと面白そう。
>ケースファンをメーカーで選ぶならば
私は何となくAINEX派ですね。地味な見た目が好みなもので。