BTOでは世界シェアでも有名、DELLとHP。
遥か昔の世界シェア1位はIBM、次にDELLが来て数年前にHPが1位になっており、求められるパソコンは何なのかが、企業方針から私が読み取れるわけも無く、小さく国内シェアの移り変わりを見て行きましょう。
日本の5指は、NEC>富士通>DELL>東芝>HP、となっており。覚えても何の役にも経ちませんが、高価だろうとブランドで買ってしまう日本と、安くて使えるパソコンなら何でも良いという海外との差が出ているかと。
NECも海外撤退し、NECや富士通、東芝は国内で勝負するしか無いという地元の力が有るのでしょう。(東芝は海外にも5%くらいシェアが有ります。)それなら、ドスパラやパソコン工房が、などと続けると夜が明ける為またにします。
個人や家庭用パソコンでは影響無いかも知れませんが、法人など大規模なパソコン導入なら動向は見た方がよろしいかと。何が求められ廃れて行くか、リースや保守契約に関わる可能性が有る為です。
2008年と2009年の国内PC出荷台数推移(ITmedia)
元データはMM総研ですが、ITmediaが大変分り易く画像にして掲載中。MM総研の元記事には数値を出すなと書かれていましたが、報道関係は別なのでしょう。ということにしましょう。私はそこから引き出します。
2009年PC出荷台数シェア、NECがトップ──エイサー、ASUSが順位上げ - ITmedia +D PC USER
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1002/04/news031.html
大して変わっていないように見えますが、細かく見ると大有り。
NECと富士通は相変わらず強く0.3~1.4%しか落ちず磐石の体制。約2割、5台中1台がNECと考えると大きく、内1.4%落ちたとなればNECに取っては大きいかも知れませんが、他と比較すると小さいもんです。
同じナショナルブランドでは東芝の1.4%上昇が目立っております。ダイナブックがバカ売れしているらしく、BCNランキングでも上位の常連。テレビCMは比較的少ないものの、雑誌や家電店の展示には相当気合が入っております。
問題はDELLとHPの差でDELLが2.5%落とし、HPは0.7%ではあるものの上昇しており、国内でもDELLの力は落ちてHPの認知度が上がっていると見えます。
下位で目立つ所は、Acerが2.7%、ASUSは小さく0.5%の上昇が有り、いずれもネットブック(ミニノート)PCを文字通り台数で稼いでおり、特にAcerの2.7%増は元が3.3%の為2倍近い拡大と見てよろしいかと。
総合的に見ると、NECと富士通と東芝は維持、DELLの力が落ちてHPが更に上り、Acerが安いミニノートというジャンルで全体を食っているように見えます。
名前はASUSのEeePCが有名なものの、ネットブックというものは日常的にパソコンを使う人間が2台目として購入する事が多いため、そういう層にウケるとすれば、安さやニュースの多さ、口コミなどの話題性でAcerは上手くやってた言えましょう。
気になる所は「その他」の1.4%減で、この中に一部の国内BTOメーカーも入っているため、台数では減っているメーカーは激減。Windows7祭りで上がっている所は前年比数%上昇という所でしょう。
いつになく文字が多く申し訳無い。感想文はすらすらと書けます。
2009年 国内パソコン出荷概要(MM総研)
円グラフは同じで、ITmediaの方が詳しかったためそちらから引きましたが、MM総研では文章が読み応えあり。8年間の出荷台数推移グラフが素晴らしい。
2007年1月からWindows Vistaが販売中。
思い切り落ちている感は無く 、減っているものはデスクトップでノートは横ばい。2008年にネットブックが乗る事で全体の出荷台数は減っているどころか増えております。
ここでMM総研の詳細。
2000年から2009年の10年間で出荷台数は横ばいの1,300万台規模が続いたが、出荷金額は2000年の2兆3,140億円から2009年は1兆1,580億円とほぼ半減した。
ということは、10年で平均価格は半値。
もちろん犯人はネットブックで、2000年当時のノートパソコンは20万円超えて当然、15万円なら安い方。デスクトップでも7万円を切ろうと思えばOS無しの自作が当然な環境。
実際に価格が下がり、その為に出荷台数を維持出来たとも言え、安く良いパソコンが一般的に知られて来たという流れとも言えましょう。私ら消費者にとっては良い事ですが、宣伝や人件費の高いナショナルブランドは厳しく、デスクトップを作らず一体型へ、ノートも安さの限界に挑戦せず、自分らの単価を守るようデザインや用途の提案に必死かと。
国内の人口が増大するわけは無く、パソコンが一人2台や年齢層で広がれば良いものの、需要と供給のバランスが偏り過ぎる事で、高性能なパーツが出ても数では頭打ちになるため、パソコンという商売は停滞するか下がる一方向でしょう。
中古PC業者は気を付けろというか、新事業を考えた方がよろしいでしょう。
結論としては、DELLはもう駄目だろうという事。
AlienwareやAdamoは凄いけれど、そんなもん求めているのは一部のマニア。
国内出荷台数から見るBTOパソコンの選び方
出荷台数やシェアで見ると相当な大局になるため意味は薄いと思いますが、自分が買おうとしているメーカーが、どの程度の規模で今後どうなるか見ておいて損は無いでしょうという事で。細かく見るならこのブログを時々御覧下さい。
BTOに限らずPC選びは、用途>予算>=性能>好きなメーカー>他人の意見。
デスクトップやノート、ネットブック以外にもう一種類有りましたね。
tablet PC、2010年度400万台、2015年には5,700万台 - Sgame(エスゲーム)
http://www.sgame.jp/newsinfo.php?datacd=2108&catecd=3&pageno=1
関係専門家らは2015年 tablet PC市場が今の10倍以上成長すると展望した。
どこの専門家かは知りませんが、元記事はハングル文字のため韓国でしょう。
市場調査機関ABIリサーチによれば、今年 tablet PC出荷量は約400万台ほどになると予想した。また、5年後の2015年にはtablet PCが約5,700万台ほど出荷されて市場が14倍以上成長することになると見通した。
元の数値が低い内に14倍とか1400%は意味が無い目眩まし。
世界規模で400万台、5年後に5700万台は結構な予想ですが、どうもパソコンとして扱っている記事が多いように感じます。タブレットPCはパソコンからキーボードを取り払ったようなもので、相当慣れなければ画面でタイピングは困難。
キーボードを外付けするならネットブックで良く、液晶のタッチ操作が可能ならタブレット兼用となり、キーボード無しのパソコンもどきは、やはりPCでは無く。
しかし以前iPad記事で書きましたが、タブレットPCの普及でタッチ操作に慣れる人間が増えるなら、Windows7の普及が早まりGoogleの追撃から逃げる事が出来るやも知れず。
話を戻し、MM総研の記事で気になった一文。
法人市場は、景況感の底打ちと共に、一般的に5~6年である製品耐用年数を超えて継続利用しているWindowsXP機のリプレースが進むと見ている。
これは台数への言及ですが、Windows XP機がWindows7へリプレースされると取るか、OSはXPを維持してハードウェア(パソコン本体)を買い替えるか。私は後者が強いと思っております。
いつまで続くXP。Windows7はタブレットに救われるか?
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