CPUの性能の見方(Ghz、FSB、L2キャッシュとは?)

2009年7月28日

CPUの性能の見方、これは勝手に盲点でした。

自作マニアや昔ながらの改造野郎は知っていて当然の情報ですが、これを見ることができなければ、CPUを選べない。しかし、知っていたからと言って、CPU選びの際には特に役にも立ちません。

どっちなんだと思われそうですが、知っていれば安心や自信に繋がる。その程度なので、詳しく突き詰めて研究する必要はありません。CPUの最低限の見方だけ知っておきましょう。

例としてこれで。

Q8300 ・・・プロセッサーナンバー
2.50 GHz ・・・クロック(周波数)
1333 MHz ・・・FSB(フロントサイドバス)
4MB/L2 ・・・キャッシュ(この場合L2なので2次キャッシュ)


プロセッサーナンバー(Q8300)


インテルが決めている通し番号で、頭のQはQuad(4つ)コアを意味します。

この場合、正式には「Core2 Quad Q8300」となり、Core2シリーズのQuadで8300番という見方で、その後に続くカッコ内の性能を見易く比較できるナンバーです。

クロックやFSBなどが複雑に組み合わされているので、それをインテル様がお前らにも判るようにしてやるよ、という考えかどうかは解りませんが、通し番号のようなものです。


クロック(2.50GHz)


CPUの速度で、これが「CPUの処理速度」です。

CPUの性能と言えば普通はここを見るのですが、後に出るFBSが大幅に上がっておりクロックが低い場合には、プロセッサーナンバーが高くてもこの数値(クロック)がナンバーの少ないものより低い場合があります。

総合的に見たものがプロセッサナンバーで、CPUの処理速度を純粋に表したものがクロックと考え、CPU全体の性能として最も重視する数値と思って頂けたらと。

ちなみに、OC=オーバークロック(クロックアップ)は、この数値を強引にと言うと語弊が有りますが、まぁ強引に上げてしまうことを言います。CPUそのものを改造するのです。

CPUのクロックは、安定を求めて余裕を持って設定されているため、多少上げても問題無いという挑戦がオーバークロック。バイクのエンジンを改造して排気量を少しでも上げることに似ています。


FSB(1333MHz)


マザーボードのベースクロック(基本クロック)です。

倍率の話をすると一気に難解になるため端折りますが、CPUとマザーボードのパイプの太さと考えて下さい。パイプが太いほどデータを一度に多く伝えることができる、これがFSBの数値です。

周波数が2.50GHzと高くても、FSBが1333と1066ならば前者が後者より1.25倍多く、要するに速く大量にデータを通すことができます。

自作初心者が迷うところがここで、良く見ずにマザーとCPUを個別に購入し、マザーボードがそのCPUのFSBまで対応していなかった、性能が低かったという失敗があります。

最近は、プロセッサーナンバーの何番まで対応とはっきり書いてあるため、そのような間違いは無いと思いますが、バルクやノーブランドに飛び付くと痛い目に遭います。これを調べる気が無ければ自作はやめておきましょう。BTOならば勝手にセットになっています。


キャッシュ(4MB/L2)


3番目に重要と思われる数値です。

イメージとしては、CPUの中にRAM(メモリ)が有るようなもので、RAMは高速ですが「これってCPUに一時保存しとけばもっと速くね?」という考え方です。キャッシュという名の通りです。

大きい方が良いには決まっていますが、同じ処理を繰り返す時などに効果的と言われています。上位のCPUほどキャッシュが大きい理由はここに有り、Core2以上で大きくなっており、コア個々にキャッシュを持っていたりもします。

L2(2次)の意味は深く考えなくて良いです。



初心者向けに解りやすく書いたつもりですがいかがでしょう。
私も超詳しいわけでは無いので、マニアックな解説は好きになれません。

さて、上記の見方を覚えたところでこの表を見てみましょう。
今まで意味が解らなかった数値の比較ができるようになっていると思います。

Intel core2 一覧

インテル(R) Core(TM)2 Quad プロセッサー - 仕様
http://www.intel.co.jp/jp/products/processor/core2quad/specifications.htm

選択で反転している行が、今解説したCPU(Q8300)です。
処理速度としたクロック(周波数)が上から高い数値で並んでいます。

この中で、Q9000、Q9100のクロックやFSBが低くなっていますが、キャッシュが8000番台より高くなっています。この境目になるCPUは普通選ばないのでカスタマイズにも入っていることが少ない。もしあったとしても妙に安かったりするので、良く見ましょうということです。


左に45nmと65nmという数値が見えますが、これはCPUの内部構造の細かさで製造プロセスが違うという意味です。単位はナノメートルと読み、ミクロ以下の単位。

私が今これを書いているPentium4の後期は90nm、今回説明したQ8300は表を見ての通り45nm、65nmは6000番台の旧型(前期)のCore2です。消費電力など改良されているため後期の方が良いのですが、クロックとキャッシュが高くFSBも低くは無いため、価格は6000番台でも安くはありません。6000という数値はプロセッサーナンバー(インテルの指標)であり、性能そのものでは無いからです。


以上ですが、CPUはCore2だけではなく各シリーズが有り、Intelの他にもAMDが有ります。ここまで極めていくと、やはり自作へと近付きますが、普通の使い方をするならカスタマイズ画面を見て比較できる今回の内容程度で充分かと思います。

グラボに関してはGeForceの4ケタのみですが以前書いたこちらをどうぞ。

ビデオカードの型番の見方(性能の説明)GeForce4桁編 | BTOパソコン.com
https://bto-pc.jp/select/bto-pc-245.html

コメント(1)

おお~~なるほど。

CPU買う前にしっかり理解しておくべきでした。

しか~~し!

失敗は成功の素!

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