Windows XPが来年4月にサポート終了。
それに向けてXPから新Windowsへの移行特需が有るか?と先日PC Watchが書いていたけれど、私は否定的。Windows 2000終了の際にそのような動きは見られなかった為。しかし今回は話が違うようで。
富士通が具体的な数字を出し意気込んでおります。
富士通が本気出す、XPパソコンを7へ移行で増産
ソースをPC Watchより。
XP特需で増産体制にシフトした島根富士通の挑戦 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20130812_611174.html
島根富士通とは富士通が全額出資している子会社で、島根県出雲市に工場を持っております。主にノートPCを製造しており、デスクトップPCは福島県。
その島根工場でノートパソコン今から増産するという話。増産の理由は島根富士通の社長いわく、
Windows XPのサポート終了に合わせた買い換え需要が顕在化してきたのが要因。前年比2~3割増で推移している
前年比2~3割増しはこの御時世では凄い伸び。
現在、Windows 8になってしまったパソコンがどのくらい売れていないか、JEITA統計の国内PC出荷台数を元にしたグラフより。
source:JEITA / 統計データ
前年比なのでこの数値だけで良し悪しは語れないけれど、昨年との比較ではWindows 8発売翌月から割れまくっております。ちなみに10月まで2012年の平均は約100%。
IDCの調査でも前年を割っており、個人向けが減少、法人は増加との事。2013年4~6月の四半期の実績。
出荷台数は前年同期比12.5%減の337万台。内訳は個人向けPC市場が前年比29.4%減の146万台、ビジネス向けPC市場が7.2%増の191万台だ。
販売台数はBCNが調査しており、アスキーが掲載。
source:ASCII.jp:国内PC販売数はノート22.5%減/デスク32.8%減—BCN調査 (1/2)
パソコンの単価は年々下がって行くものなので、その影響も有るとし濃い紫はスルーして、薄い方(販売台数)を見ましょう。
棒が左へ伸びているほど前年比マイナス。デスクトップ(右)は一体型PCそのものの生産が減っていると思われ前年割れは当然としても、ノートPCの販売「台数」が2012年12月頃から大きめに割れまくっております。
時期的にどう考えてもWindows 8の影響、12月に7仕様PCの店頭在庫が無くなった事が原因と思われるけれど、ニッケーは相変わらずタブレットのせいとか言っております。マイクロソフトから金貰ってるのかと疑われてもおかしくない。
タブレット人気でパソコン販売縮小、出荷台数が7カ月連続で前年割れ
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20130726/1099183/
反論を過去記事より。タブレットやスマホはPCと併用され、PCを利用しない時間にネット利用時間が純増しております。
BCNの販売台数は家電量販店のPOSデータなので、100%近く個人向けと思われ、JEITAやIDCの出荷台数はPCメーカーが対象なので個人と法人の両方。
ここまでをまとめると、
- 個人向け・・前年割れが徐々にひどくなっている
- 法人向け・・なぜか好調?
- タブレット・・PCの出荷や販売には(おそらく)影響していない
やはりどう見てもWindows 8のせい。しかし、法人向けが前年より良くなっており、島根富士通の話へ戻しましょう。
島根富士通における今年度(2013年度)の生産台数は220万台前後に達する見込み
今年はまだ4ヶ月残っており経過は1年の2/3。年内に約220万台の生産がどのくらい多いのかはこちら。
年平均で約190万台を出荷した計算
年平均という事は220万台は平均値のやや上と思われ、驚くほど多くは無いけれど、現状のWindows 8氷河期で富士通は何を思い、これからどうするのかがこちら。
増産の最大の理由は、2014年4月に迎えるWindows XPのサポート期限に合わせた買い換え需要が顕在化し始めた点にある。
顕在化が本当なら、個人向けPC販売の前年比3割減はおかしい。という事は法人向けなのかと言えば、そのような事は書かれていないけれど、そうだろうと推測出来る内容がこちら。
6月中旬以降、生産台数が前年同期比2~3割増で推移している
売ったとは書かれておらず生産台数。しかし、6月に生産という事は、早ければ7月からの出荷となり、7月から前年同期比120~130%で推移して行く事になりましょう。
何故か?
Windows XPのサポート期限終了に合わせた需要が顕在化しており、その多くがWindows 7搭載PCへの移行。この勢いは年度末までは続くだろう。
富士通はWindows 7搭載PCを個人向けには現在販売しておらず、昨年11月頃からは(処分している数機種のノートを除き)全部8で新製品を出しております。
この7搭載PCは法人向けと推測出来、前年比120~130%で推移と予想され、年末までは続くとの事。
更に続きもございます。
むしろ増産傾向が加速する可能性もある。問題は部材を安定して調達できるかどうか
これは私の予想になるけれど、富士通が営業を上手く展開し企業へWindows 7仕様PCを売りまくれば、それは口コミやニュースなどで取り上げられ広まるかも知れない。
島根富士通はノートPCの生産拠点。もしノートが本当に前年比2~3割プラスになるなら、デスクトップPCも黙っていないでしょう。
GfKの調査では、B2B(企業間取引)市場でのXP特需らしき記事が掲載。
このため、2013年後半から2014年4月のXPのサポート終了直前までは底堅い買い換え需要が続くと予測
その他、JEITAの出荷台数推移をカテゴリ別にしたグラフ。
個人と法人の両方が含まれております。
好調と言える物はデスクトップPC単体で、ノートや一体型は前年割れがひどくなっており、現在騒がれているPC不振の原因はこれら。
このグラフのソースには、規模の小さい組立代行ショップや自作PCはもちろん、ドスパラなども含まれていないけれど、デスクトップPC単体が売れているという。単体とは本体のみ、モニタは付いていない分離型(セパレートタイプといわれる)デスクトップ。
店頭でのデスクトップPC単体は滅多に売られておらず、法人向けのPCメーカーの数値が出ているとするなら、それはWindowsが7の可能性が高いという見方が自然。
ニッケーにしてもマイクロソフト然り、そろそろ脳内タブレット祭りの妄想は終え、現実を見た方が良いと思う。
というわけで、島根富士通はWindows 7の影響で業績が上向くかも知れない為、次の四半期のPC事業の黒字化に期待出来そうという話。
スマートフォン(多機能携帯電話)やパソコンの販売不振が響き、4―6月期として3年連続での最終赤字となった。
スマホやタブレットが足を引くかも知れないけれど。
パソコン工房がXPパソコンの下取りキャンペーン中
春から業績が良いらしい、パソコン工房系がXPパソコン下取り中。
ユニットコム、XPマシンからの買い替え下取りキャンペーン - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1308/13/news091.html
ユニットコム系列の店舗への持ち込みというハードルは有るものの、XPパソコンが動くなら買い替えは5千円引き、但しPC本体5万円以上という制限は有るけれど、動かなくても最低千円引き。
国内のBTOパソコンメーカーは今でもWindows 7で販売しており、特にパソコン工房は比率として7仕様の機種が多い為、個人で買い替えるなら今かも知れない。
Xデーは2014年4月9日、2013年10月も?(まとめ)
XPのサポート終了は4月9日なので、最悪でも来年3月末までには移行が必要。
企業で大規模になるなら年内に済ませておいた方が良いだろうと言いたいけれど、気になる事はユニットコムの下取りキャンペーンの期間。
私はオカルトを信じていないけれど、オカルト的にて失礼。
キャンペーン期間は2013年8月17日から2013年9月23日まで。
8月17日から9月にかけてやるなら、終了は9月の16や17日、または30日までやれば良いと思うけれど、中途半端に23日までとなっております。ちなみに23日は月曜なので、特に意味が有るとは思えない。
10月26日でWindows 8が発売され1年。その1ヶ月前という事にすると、9月23日に何かが有るのか。(ここまでオカルト、ここから妄想)
Windowsのライフサイクルはマイクロソフトの予定では2年。しかし過去の実績を当てはめると、1年後に一部の種類が終了するかも知れない。
一部とは、DSP版、パッケージ、OEM版のいずれか。または2種類。
DSPは自作PCとBTOパソコンで使われるWindows、パッケージはボッタクリ価格の箱入り。OEMは大量生産するPCメーカー用プリインストール。
ユニットコムがXPから7への買い替えを促進していると仮定するなら、1ヶ月前に何か(一部の7が終了)が起こるのでは無かろうかと。
ここまで妄想。
しかし、9月23日は関係無いとしても、10月25~26日に何かが起こる可能性は高めなので、買い替えるなら安全に9月23日までの予定とした方が良さそう。いや、おそらく関係無いとは思うけれど。
法人なら富士通などのPCメーカーへ「リプるPCは7でよろ」と言えば良いと思うけれど、個人向けの7は店頭や完成品の通販では滅多に販売されておりません。
7が要るなら自作PC+DSP版、自作しないならBTOパソコンメーカーが8と同じか8以上に種類を揃えて売っているので、今のうちに買い替えをお勧め。
今後の予想を時系列にすると
- 2013年9月23日・・何か起こる?(7販売終了で出荷は10/26までとか)
- 2013年10月25日・・Windows 7の一部が終了するかも知れない
- 2014年4月頃・・消費税が5%から8%へ上がるかも知れない
- 2014年4月9日・・XPのサポートが全て終了
いつ買うか。今では無くても良いけれど、同じ移行するなら早い方が安全。とか言いつつ、いまだに7(DSP)を放置しXPでこれを書いている私が言う事でもありませんな。
>いまだに7(DSP)を放置しXPでこれを書いている
あー私もWin7Proのパッケージが2つあるんですが未開封ですなw
1st機2nd機ともにXPのまんまw
3rdのノート機だけwin7、でもこれはプレインスコ機だし、なんかモノグサここに極まってる感じw
いつやろうかな、どうしようかな、めんどくさいなぁもうw
暑くなくなったら本気出す(キリッ
凄く気に入って住んでいた古民家を「ダム作るからこっちへ家建てて来年3月までに引っ越せ」と言われているような。まだ住めるけれど家の前の道路がなくなるような。
私はSSDほぼ丸ごとHDDへ随時コピーしており、HDD側でも何故か同じライセンs(中略)のXPが起動してしまうので、SSDをある日突然フォーマットして7を入れてとか考えているけれど、考えただけで気が重い。しかも2台とか・・
そして次回は「寒くなくなったら本気出す(キリッ」ですね、わかります。
弊社のPCは8割方XPですね。
残りのが1割が7、6分がVista、4分が2000、0割0分0厘が8。
買い替え喚起は良い事ですけれど、Floral Kissやらナノイー搭載PCなんぞ作っていた富士通が上手くユーザを誘導できるのですかね。もともと富士通はビジネスモデルに強いらしいですから、何とかするのでしょうけれど。
個人的には、価格は高くないが安くもない、バッテリーの持ちが良いわけでも悪いわけでもない、華奢ではないが堅牢でもない、デザインは良いわけでも悪いわけでもない、重量は軽いわけではないが重いわけでもない、と何かにつけ中途半端な印象が強いです。
>7(DSP)を放置しXPでこれを書いている
私はデッドストックというか、8以降のWindowsを使いこなす自信が無いため、DSP版の7Proをひとつ購入して放置していますね。
過去10年以上、XPで支障無かったという安定の表れですな。
そして「たかがパソコン」以前に「たかがOS」が一般的な解釈。
XP終了騒ぎはマニアかオタクか、PC売りたい側のビッグウェーブで有り、使っている側としては「なにそれうまいの?」状態が普通という空気を感じております。延長サポート終了という表現が駄目なのだと思う。
私も移行しろしろと記事で書く割に、もし私が企業の経営者やIT管理者なら様子見するかも知れない。業務と関係の薄いOS移行の手間と日常の営利目的を天秤にかけるとXPでもいいじゃないかと。何か問題有れば金出してNEC(の代理店)とか呼べばいいだろうと。
> 富士通
悪く言えば特長が無い。良く言えば難点も聞かない。
事なかれ主義の日本には合っていると思うけれど、法人側の予算と富士通が提示する価格が釣り合うか、でしょうな。
現状、保守が高くて良ければNEC。安く世界規模で考えるとHP。ギャンブラーならDELLという印象。
> 8以降のWindowsを使いこなす自信が無い
XPが5ナンバーの普通車、7が3ナンバーのセダンなら、8はデロリアン。
未来を先取りし過ぎて使いこなせない上に必要無いという不遇Windows・・
余談。
XP終了に向けて7への移行が加速し7シェアが増えるとしましょう。
何となく7で買ったPCは買い替えで8系移行になるかも知れない。
しかし、8系を嫌い7にするような私らのような普通のWindowsユーザは(8系が夢から覚めるまで)2020年まで7を使い続けるはず。
本当の氷河期、サードインパクト(1st:Me、2nd:Vista)はWindowsユーザでは無く、マイクロソフト社かも知れませんな。
関係無いけれどNECの暗黒時代終了の空気を感じたり感じなかったり・・