国内PC出荷台数、前年比プラスも依然低調(by.JEITA)

2016年12月 3日

JEITAが2016年10月のデータを公開。

2ヶ月連続で前年比プラスの後、9月はマイナス、そして10月で再びプラス。パソコン景気復活の兆しと言いたいけれど、実際の出荷台数や金額を見ると過去最低レベルとなっております。

いつも通り前年比から。

国内パソコン出荷台数の前年比推移

ソースはこちらの2016年。

JEITA / 統計データ
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/

10月のJEITAコメントを引用。

10月は企業向けが堅調に推移し、2ヶ月ぶりに台数・金額とも前年同月を上回った。

先月のコメントでも企業向けが堅調に推移と書かれていたので、業務用で主に使われるパソコンはデスクトップ単体だろうとして過去の数値を見ると、2016年4月から10月までの7ヶ月間は100%を割っていなかった。

重なって見づらいけれど水色の単体がそれ。

カテゴリ別

左の盛り上がっている1年はXP終了特需、その右1年間は特需の反動、更に次の1年間もマイナスとなっている理由は何なのか。

単純にPC買い替えて2年程度で再び買い替えや新規リース契約とかしないだろうから、当然の結果と言えばそれまでだけれども。

全体。

前年比全体

和式の新年度開始となる4月から7ヶ月目、4度目の前年比プラス。前回の私の予想というか当たり前な指摘を引用。

昨年の10月は前年比65.1%という絶望的な率になっている為、今年の10月は確実に100%を超える事でしょう。割れる理由が思い当たらない。

source:国内PC出荷台数が再びマイナスへと転ずる(by.JEITA) - BTOパソコン.jp

プラスになれども当然、割れる方がおかしい、と。

 

2015年度から本格的に低調が続く出荷台数

前年比はアテにせず実際の数値を見ましょう。

出荷台数と金額

前年度となる2015年、緑と本年度オレンジを見ると同じくらい。

出荷台数と出荷金額なので、メーカーから出荷されるタイミングが1ヶ月前後する事もあるとするなら、4月以降のここ2年は台数も金額も大差無いと言えそう。

祭り期間を平均化。

平均化

2015年からまだまだ回復はしておりません。

紫は特需&反動の2年間として例外と考え、2011年と2012年が以前の出荷台数だったとして平均化し、2016年を比較するとこうなる。

過去比

10月までの累計で比較するとマイナス38%くらい。

特需前の2年間を基準にすると現在は2/3ほどまで減少しており、これは単に特需の反動のみでは無く、7では無いWindowsが避けられているとも憶測可能。

ちなみに金額は累計でマイナス29%くらい。金額の落ち込みがややマシな原因は、ハードウェアに余計な機能を付けて単価を上げていたり、為替相場の影響があると思う。

話を戻し、上のグラフが右肩上がり、折れ線にした方が面白くなるようなら復活の見込みはあるけれど、マイナス30%を維持するようなら本格的にWindows PCはダメになって行っている、と言えるかは一概には無理な理由を次で。

 

今後は更にアテにならなくなって行くJEITA統計(まとめ)

JEITA統計参加企業は現在9社。

アップルジャパン(株)、NECパーソナルコンピュータ(株)、セイコーエプソン(株)、 東芝クライアントソリューション(株)、パナソニック(株)、(株)日立製作所、富士通(株)、 (株)ユニットコム、レノボ・ジャパン(株)

日立は一般向けPCは作っていないはずなので実質8社。

上記に入っていない比較的大きなPCメーカーは、DELL、日本HP、MCJ(マウス)、サードウェーブ(ドスパラ)、ついでにVAIOあたり。ツクモとフロンティアは謎。VAIOは年商73億円なので中々デカい。

今まではメーカーが抜けていても過去の数値と相対的に見るなら大した問題では無いとしていたけれど、レノボとNECと富士通がPC事業で連合軍となってしまうならば規模として富士通が縮小されるやも知れず。

逆に抜けているとしたPCメーカーは特に悪い話は聞かず、クレバリー倒産後はパソコン工房(JEITA参加のユニットコム)がフェイスとツートップをやめて吸収した程度。

レノボが入っているのでNECと富士通が漏れる事は無いとしても、規模としてどうなのかが問題。

売れない->出荷数減->事業縮小、と来るならば、不参加企業のシェアが拡大するやも知れず。そうなるとJEITAは国内メーカーの大手をだいたいおさえている、では無く、国内の一部メーカーになってしまいそう。

良い方へ考えると、縮小や脱落してもなおプラスへ転じるならば、2011&2012年を平均した過去比が0%へ近付いて行くようならマジで復活しているとはいえるやも知れず。

というわけで、JEITAがどの程度アテになるかは、BCNのPOSデータによる売上シェア、MM総研の国内メーカーシェアを並行して見なければならないと思うので見ておく事に。

コメント(1)

>デスクトップ単体
ノートPCのように、小型化や軽量化や薄型化など、外見の特長を活かすのは難しいですから、前年比100%を超え続けているという事は、所有欲より必要に駆られた需要を満たしている、と捉えて良いのやも。

>日本HP
会社のデスクでHP製のデスクトップを使用している所、それなりにありますね。ただ全機がHP製は見た覚えが無し。HP製のノートを使用している会社は、かなりのレア。

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★★ 保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★★

初心者: ★★★★

性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

日本HP

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

初心者: ★★★☆☆

コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

ツクモ

高性能: ★★★★★ 保証: ☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

フロンティア

高性能: ★★★☆☆ 保証: ☆☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆☆

初心者: ★★★☆☆

フロンティア神代の解散後、現所長のパワハラがひどいとタレコミが複数あり、私から内情を運営会社へ伝えると逆ギレされて私を訴えるぞと謎すぎる返しがあり困惑中。

サイコム

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コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★★

初心者: ☆☆☆☆☆

PC自作したくない中~上級者向け、昔ながらの2chおっさん御用達な鉄板メーカー。動かない構成でも購入できるので初心者にはおすすめ不能。量産系BTOのようにコスパ悪くならないのでサイコムだけは自由なカスタマイズを激しくおすすめ。


※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

※マウスコンピューターは高いぞと書きまくったからか遠回しにリンク削除しろと言って来たので削除(2021.03.28)

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