先月から続くマイニング用パーツ特需。
売れている物はAMDのRadeon系ビデオカード(以下、グラボ)のようで、Radeon RX 400と500番台が軒並品薄、または完売状態となっており、ゲーマーには大迷惑な状況となっております。
ツクモがマイニング用と称したセットを発売。
ツクモがマイニング用PC自作セット発売
2017年7月27日のニュース。
マイニングPC用自作キットがツクモで販売中 - AKIBA PC Hotline!
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/1072684.html
実売価格は税込で345,600円。
何が価格を吊り上げているかはグラボで、Radeon RX 470(VRAM:4GB)が6枚もセットになっている上にライザーケーブルや電源2個を連動させるアダプタなど、普通のパソコンには必要の無いパーツがセットになっている為かと。
画像右にCeleronの文字が見えて「え?」と思った人が居るかも知れないので簡単に説明すると、GPU(グラボのコア利用)マイニングにCPU性能や大量のメモリは不要なのでマイニングのソフトが動く程度の最低限で良い感じ。
重要な順は、GPUの処理性能>グラボ枚数>マザーボードのPCI-Express(以下、PCIe)スロット数=電源容量、だと思われ、PCIeもグラボを挿す割にx16である必要が無くx1でOKなので本数が足りているなら大丈夫。
source:PRIME H270-PLUS | マザーボード | ASUS 日本
左の小さな文字の6行目、PCIe 3.0 x16が2本、x1が4本、合計6本にグラボを接続するという通常では考えられない構成。グラボは映像出力端子さえ不要という特殊な使い方。
ところでCPUがCeleronかつこのマザーボードもHなのでそう高額ではなさそうだけれども、約35万円の価値はあるのか疑問がもりもりわくので試算してみましょう。
マイニングセットはどのくらいプレミア価格?
先日はBTOパソコンやVRバックパックPCを自作パーツと比較したけれど、今回のツクモのマイニングPCセットは純粋に自作セットであり、市販最安を超えるようならバラ買いした方が良いという事になる。
価格はいつもどおりこちらをメインに。
【価格.com】パソコン
http://kakaku.com/pc/
構成はこちら、価格は税別表記。
OS:Windows 10 Pro・・・21,077円
Windows 10のProもDSP版よりパッケージの方が安いという逆転現象が起こっており、しかも比較的安価となるPCIe用USBボードとか付けてもPCIeスロットは全部グラボ挿すので取り付ける事が出来ずライセンス違反。
パッケージの最安はAmazon。
しかし明らかに価格設定おかしい。リンク先のAmazon内で10 Proを検索すると1万円を切る物があるなど、どれが本物なのか判らず、唯一これは本物と言えるダウンロード版は全然安くない。
というわけで上の一覧より、最安では無いけれど安全に行くならパソコン工房という判断にて21,077円で。
CPU:Celeron G3930・・・4,207円
最安はパソコン工房、しかし送料648円加算すると最安にはならず、ところがWindowsが送料無料なのでこれも送料無料となってしまい最安という事に。
関係無いけれどCleronの割に2.9GHzのデュアルコア、TDP51Wなので一昔前のPentiumとかCore 2 Duo相当ですな。
マザー:PRIME H270 PLUS・・・12,930円
最安はBESTDOというショップ、しかしカード決済非対応なので計算面倒としてスルーし、2位はエディオンながら在庫が無いのか問い合わせなのでやはりスルー。
3位はドスパラで12,930円、4位はパソコン工房12,937円。同時に納品する必要は無いので7円安いドスパラ価格を適用。
メモリ:Crucial DDR4-2400 4GBx2・・・8,100円
探せばもっと安いメーカーもあるけれど、チップがどうとか違いがあるとややこしいのでツクモと同じと思われるcrucial製品で。
最安エディオンは問い合わせ、ECJOYは送料高い、3位のAmazonが8,100円でさすがにメモリのニセモノは無いだろうとして採用。
SSD:WDS120G1G0B(M.2、SATA)・・・6,162円
不思議な気がした構成パーツはこれ。
ASUSのマザーの概要ページを見るとM.2スロットはNVMeなのでPCIe接続、に対してこのSSDはSATAなのだけれども認識するのだろうかと思いASUSのページの仕様詳細を見ると互換性アリ。
1 x M.2 Socket 3*1, with M Key, type 2242/2260/2280 storage devices support (SATA mode & X4 PCIE mode)
知らなかった。最安はAmazon。
電源ユニット:SSR-750RMS x2個・・・33,684円
さて、この辺りから普通とは違うパーツ構成へ。
シーソニックの750W電源が2つとなっており、後で出る連動アダプタを取り付ける事で電源2個仕様のパソコンが出来てしまうという。
合計で1500WながらグラボはTDP120Wが6枚なので720W以上にはならず、Celeronは51W、HDD非搭載、光学ドライブも要らないので合計で1000Wも行かないはず。余裕を持たせて750Wx2つなのでしょう。
最安はソフマップとパソコン工房、いずれも送料無料。
ライザーケーブル:DIR-PCIE1To16 x6本・・・14,772円
ディラック製品、ツクモの通販で販売中。
ライザーケーブルを使った事が無ければグラボ6枚とか挿した事も無いので知らないけれど、グラボ2枚は直接マザーに挿すとするなら残り4枚をライザーケーブル、と思ったものの、ツクモは6本付けているので6つで。
電源連動アダプタ:SPSS Kit・・・2,138円
ツクモは完売表記、オリオスペックで発見。
税込1,058円だけれども送料が別途必要なので加算。沖縄以外は1,080円以内なので多めに見て+1,080円とし合計2,138円で。
ケース:無し・・・別売り
価格の紙に「Rigケースは付きません。お客様でご用意をお願いします。」とある通りケースは無し。普通のケースもグラボ6枚とか無理なので付かないはず。
Rigケースとはこういうやつ。
source:Amazon | GPU MiningリグOpen Airフレームケースと6 USB Risers
「どうなってるのこれ?」と思った人用に説明すると、上6つがグラボ、右下が電源、左はマザーボード。これが出来るようツクモはライザー6本付けているわけですな。
ツクモではケース無しなので価格も関係無いけれど、米Amazonを参考にすると約140ドルなので日本円で2万円切れるくらいか。
グラボ:AMD Radeon RX 470(4GB)x6枚・・・?
さて、グラボの価格を出したいところだけれども、400番台は1世代前のRadeonであり時代は500番台。完売しており実売無いので過去の価格を出しても意味が無い。
というわけでグラボ抜きとしここまで小計してみると、103,070円。
ツクモは税込345,600円なので差額は242,530円となり、グラボ6枚分とするならばRX 470が1枚あたり40,422円となってしまいアホかと思うほどプレミアム、言い換えるとボッタクリ状態。
RX 580が3万円台なのだから470が4万円は無い。しかし現在は500番台が品薄なので足元拝見価格になっているのか、便乗して470の在庫処分をしたいのか。
ケースを仕入れていないところを見るに売れたらラッキー、単なる話題作りと思われ、本気で売ろうとはしていないのだろうと思った。
マイニング特需は早くも終わりかけている件
ツクモはマイニングセットを出す時期が遅かった感。
5月末から続いている仮想通貨のマイニング需要は、少なくとも秋葉原ではターニングポイントを迎えたようだ。先々週の時点で半数のショップから勢いが落ち着いたとの声を聞いたが、先週はそうしたコメントを大半のショップから聞くようになった。
それもそのはず、マイニング需要は決して高いとは言えず、以前やったマイニングのやり方記事でのアンケートでは実際マイニングしている人は5%、やってみたい人は13%、合計2割も行かない。
しかも比較的PCマニアが多めと思われる当サイトでの調査結果なので一般PCユーザが手を出すとは思えず、マウントゴックス事件を知らないならマイニングという言葉さえ知らない人も多いかと。
そこで再びアンケート。全く同じ質問をする意味は、実際にやっている人のポイント数(割合)が増えたかどうかであり間違えているわけではございません。
結果のみ見るなら選択せず投票ボタン。※2017.08.03 締めて画像へ差し替え
>画像右にCeleronの文字が見えて「え?」と思った人が居るかも知れない
グラボがAMDならCPUもAMDで揃えりゃ良いのにと思いはしましたが、最下位のRyzen 3シリーズでさえ10,000円を超えますから、ある程度の性能で安く組むならCeleronが最適なのでしょうね。
>OS:Windows 10 Pro・・・21,077円
私は確かドスパラかソフマップ辺りで購入しましたけれど、23,000円くらいだったはず。値上がりはしていませんが値下がりもせず。
>メモリ:Crucial DDR4-2400 4GBx2・・・8,100円
少しでも安く上げたいなら、あえて速度の遅い DDR4-2133 の方を選ぶのも手やも。100円くらいしか変わらない場合も多いですが、体感速度の差なんぞ無いでしょうから値段優先でも良し。
>余裕を持たせて750Wx2つなのでしょう。
ほかの理由としては、負荷が分散するため電源ファンが低回転でも稼働でき、採掘時に騒音値を下げることができる、というメリットが無いことは無いです。グラボのファンがうるさいからどうでも良いでしょうが。
ところでマイニングはやたらPC、特に電源やグラボ回りに負担が掛かるようですけれど、採掘してたら壊れた、は通常使用の範囲内で保証を受けることはできるのでしょうかね。
マイニング専用機にするなら、Linuxでもソフトあるから
windowsなんて買わなくてもいいんだよな
というかLinuxのほうが効率良いとか聞いた気もするけど、
ググったら出てくるサイトのコマンドコピペすれば、
ビルド出来るから、Linux初心者でも問題ないし、
あとM,2 SATAである必要あるのかな?
あまり書き込みしないし、専用機なら、OS入ってればいいから
わざわざM.2 SATAである必要無い気が
マイニングをはじめてみたい人向けのPCを組む、仮想通貨に向いたPCパーツの選び方 - AKIBA PC Hotline!
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/column/pcmining/1074798.html
説明記事がありますよw