NECより初心者向けのノートPCが発売。
初心者用、サポート系と言えば富士通よりシニア向け「らくらくパソコン」(現在の最新は4)が出ており、PCマニアや2chではぼったくり過ぎと批判。しかし他のPCには無い機能などの付加価値により私的には有りだろうとしております。
NECのとことんサポートPCはどうなのか。
NECノート「とことんサポートPC」は約14万円
発売予定は2011年11月上旬。マイコミなどPC関連ニュースサイトにリリース情報が撒かれ上がっております。
【PC Watch】 NEC、パソコン初心者に向けた「とことんサポートPC」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20111011_482407.html
長い為に切っておりますが、PC Watchのタイトルは「~出張設置が無料、他社アプリ/周辺機器もサポート範囲に」と続いて表記。
出張設置無料は良く有るサービス。ノートPCならACアダプタとバッテリを取り付けて電源を入れるだけと思われますが如何に。
しかしもちろんこれだけでは終わらず、NEC公式ページを見るとインターネットに繋がるまでが設置とされており、メールなどの設定もしてくれるとの事。
NEC パソコン | 121ware.com > とことんサポートPC
http://121ware.com/tokoton/
右下のfacebookボタン「いいね!」が「いらね!」に見えたならもう少し落ち着いて。仕様と価格の比較はオチ用なので後ほど。
本気で購入を検討するならリンク先を読むと分り易い。冷やかに見ている人用に箇条書きで付加価値の部分を抜き出すと。
- 初期設定出張無料サービス(無償)
- パソコン全国出張サービス(割引)
- とことんサポートPCはじめてガイド(添付)
- お手軽メニュー(ショートカット)
- 「動画ナビ」と「おてがるモード」(プリインストール)
- とことんサポートPC専用コールセンター(無料)
- とことんサポートPC専用サイト(無料)
上から要点と私の個人的な感想。
初期設定出張無料サービス(無償)
PC Watchでは設置と書かれていたもののNECでは初期「設定」出張。インターネット接続やメール設定どころかユーザ登録まで代行。更に周辺機器も接続すると有る為、無線LAN搭載な事から親機の設定などもやってくれるのでしょう。
今まで有線LANや2年以上前の無線LANで接続していたなら、これを機に親機をn対応品に買い替える手も有りでしょう。無線LAN、特にセキュリティの設定は結構面倒。
パソコン全国出張サービス(割引)
有料ではあるものの半額で出張サポートが利用出来る権利が付属。パソコン入門60分7千円で何を教えてくれるかは知りませんが、全く使い方(使い道)が分からない、自信が無いなら安いものかも知れませんな。
ハードウェアの故障ならNECの修理へ依頼で良いものの、Windows上で何かおかしい場合は修理に出してもOS再インストール(リカバリ)で終わりになる為、データを消さずどうにかしたいなら良いかも知れない。
とことんサポートPCはじめてガイド(添付)
キーボード操作に不慣れなら親切な添付品。
先の本体写真の通り、実際にキーボードの特定のキーが青くなっているなど上図の説明通り。ローマ字、特に3つの組み合わせ例は便利かと。
お手軽メニュー(ショートカット)
メーカーPCを購入するとオリジナルで作っていると思われる良く有るメニュー画面。使わない人は全く使わず、慣れると要らなくなるものの、初めてパソコンを触るなら親切。
「動画ナビ」と「おてがるモード」(プリインストール)
パソコンにバンドル(工場出荷時から入っている)される案内動画。文字や画像より動画の方が分り易いのは当然。
とことんサポートPC専用コールセンター(無料)
朝9時からは普通としても夜10時まで繋がる電話相談。PC本体やWindows以外に市販ソフトや周辺機器までサポート対象は通常のメーカーサポート以上の内容。これが無料はでかい。
とことんサポートPC専用サイト(無料)
URLが書かれておらず行けない為よく分からないけれど、インターネット上でも とことんサポートPCを使い倒す方法が案内されている御様子。
上記より特長といえるサービスを抜き出すと。
- とことんサポートPCはじめてガイド(添付)
- パソコン全国出張サービス(割引)
- とことんサポートPC専用コールセンター(無料)
この辺りでしょうか。他は他のメーカーでもあるある状態。
ガイドは添付される図より本体のデザイン、キーの色を変えている辺りは富士通のらくらくパソコンと同様。ローマ字打ち初心者用としてはジャパニーズスタンダードなのかも知れません。
全国対応の出張サポートや無料コールセンターはどこか
NECが全国規模でやっているわけが無く、なぜそう言えるかはNECが直接サポートするならプレスリリースにそう書かれるものな為。
どこの業者に委託しているのか詳しい説明を読むと
「パソコン全国出張サービス(割引)」は、NECPCがキューアンドエー株式会社に委託し、提供するサポートサービスです。
コールセンターについては特に書かれておらず、しかしNECが直接市販ソフトなどのサポートをやるとは思えず委託と思われるけれど何とも言えず。
この手のPCサポートは悪名高い業者が多いものの、キューアンドエーは聞いた事が無く検索すると、従業員1000人以上の内社員300人以上、サポートは派遣を除き1000人という大所帯。
という事は700人以上は社員では無いという計算になりアルバイトや下請けが来るのでしょうか。支社や支店は数箇所なので地域のサポート業者へ業務委託していると推測。
訪問サポート/出張サポートとコールセンター(キューアンドエー株式会社)
http://www.qac.jp/index.html
例としてパソコン入門の出張サポートが7千円/60分(割引後価格)、業者側の時給7千円は大きいけれどQ&Aが最低でも3割は抜くとして業者には5千円くらい。準備を含め掛かる時間が片道30分とすると時給2500円。それなりの業者が来ると妄想。
内容が全く分からない為、一通り見て帰ろうとするとトップページの下部に自社のオリジナルコンテンツを発見。
パソコン&インターネット生活応援「なにしろパソコン・ドットコム」-おすすめサイト紹介と総合検索
http://www.724685.com/
編集長の経歴がオールアバウトに掲載されており肩書きはITコンサルタント。関係無いけれどAllAboutは自称専門家として金を出せば掲載してくれる、情報商材屋でも登録出来るので信頼度は高くございません。Wikipedia信者のように誤った信仰している人が居そうなので一応。
元は横河キューアンドエー(横河電機系)に居られ、社名変更時に参画として変更。現在は移籍して社員になられているようです。
でかい会社のITコンサルタントの話なら役に立つ情報が有るだろうと思い、右の「ひとこと」から私も興味が有るGoogle Adsense(Googleの広告)について語られているリンクへ。
Google AdSense はセンスがいい? - パソコン生活応援「今日のひとこと」
http://www.724685.com/blog/2011/10/10115946.html
こういうセンスは嫌いではございません。さて、引用。
サイトでよく見かける「Ads by Google」というやつです。各ページの内容に合った広告が適宜表示されるという謳い文句ですが、どうも怪しいです。
Googleが怪しいとはこれいかに。
本当はサイトに目立つ広告は入れたくないのですが、長く続けていくにはきちんとサイト自体でも、ある程度は利益を出さないと許されない、という世の中になっています。
IT業界ではそうなっているのでしょうか。企業として営利目的、利益を追求するという意味では無さそう。初耳です。広告無しで長く続けているサイトは多く存在しております。
Google AdSense の一番の「売り」が、ある程度、サイトの内容に合わせた広告が表示されるということです。 でも、正直、期待したほどは賢くありません。
ITコンサルタントは調べずに意見を書いて良い職業と見ます。AdsenseはAdwordsを利用する側(主に企業)から広告を提供され、収益効率とコンテンツマッチのバランスを取った大変高度な技術。
余談なものの具体的には、当サイトへパソコン関連の広告を1クリック100円で入札する企業Aが有り、家のリフォーム関連広告300円/1クリックで入札する企業Bが有り、Aのコンテンツマッチ以上にリフォームのクリック率や収益が高いならBが表示されるような仕組。
実際にはもっと複雑なものの、編集長はAmazonとか楽天などのアフィリエイトと勘違いしておられるのでしょうか。しておられるのでしょう。
たとえば「マルモのおきて」の記事を書いたら、それに関する本やCDが自動で紹介されれば理想的ですが、そうはなっていないようです。
Adwordsは5千円無料クーポンを撒いている為、登録して追加で千円支払えば6千円分実験可能。アドセンス側の設定だけでは分からない。
私の設定が悪いだけかもしれないので、もう少し実験してみます。
失礼。おそらくギャグで言っているのでしょう。
トップページのAmazonボタン検索のアフィリエイト(アソシエイト)は上手いと思ったのでパクらせてもらうかも知れません。
以上の突っ込みはNECがサポートに来ると思われている公称PC初心者の方への情報提供。自社で直接全国サポートをしているメーカーはまずございません。
LS200/FSの仕様と価格を他のノートと比較
Lavie とことんサポートPC(LS200/FS)は約14万円。
NECのダイレクトで現在139,860円の送料込のポイント10%。ヨドバシでも出ており139,800円の送料込でポイント10%は似たようなものですが、ヨドバシではNEC直販で付くと書かれている3年保証の表記が無い為、直販以外は要注意。
NEC公式より引かせてもらい形成。
- OS:Windows7 Home Premium(SP1) 64ビット
- CPU:インテル Celeron B800(1.50GHz、L3:2MB、2コア/2スレ)
- グラフィック:インテルHDグラフィックス(CPU内蔵)
- チップセット:HM65 Express
- メモリ:4GBx1(スロット空きx1)
- HDD:約640GB(C:約513GB/D:約65GB)
- オフィス:Microsoft Office Personal 2010
- モニタ:15.6型(最大1366×768ドット)
- LAN:有線ギガビット、無線802.11b/g/n
- マウス:USBレーザーミニマウス
- ポインティングデバイス:手書き入力/ジェスチャー機能付き
- 重量:2.4kg(バッテリ含む)
- バッテリ駆動:約2.6時間
- 保証:3年間メーカー保証
価格をもう一度、この仕様で約14万円。
CPUの段で高性能マニアはちゃぶ台返しするレベルでは有りますが、メモリは4GB載っておりHDDもノートにしては少なくは無し。パーティションの切り方は意味不明なのでスルー。
メーカーPCなので普通にMSオフィス2010プリインストール、LANの速度は文句無し。入力に手書き機能も付いているようです。
重いので移動は短距離のみ、バッテリは停電回避程度に考えた方が良いほどの短時間。3年保証は個人的に好印象。
恒例の価格コムでCPUのCeleron B900を検索し安い順。
10万円以上の差かよと思ったならちょっと待て。
CPU以外にメモリが2GB、HDD320GBと半分になっており、最安のLenovoは有線LANがギガ非対応。そしてBTO相場で2万円もするMSオフィスが無し。しかし違いはその程度。
このCPUでメモリが4GBも要るのか、初心者用の割にHDDが640GBも要るのかなど考えると進まないので考えない事にして、同程度の物を探して行くと。
source:価格.com - 東芝 dynabook T451 T451/34DB PT45134DSFB [プレシャスブラック]
NECより劣る性能は有線LANが100BASEまで。しかし初心者にギガビット通信が必要とは思えず強引に無意味とすると、勝る性能は
- USB3.0対応・・・2.0より高速
- MSオフィス2010、Home&Business・・・PowerPoint付
- バッテリ駆動4時間くらい・・・NECよりやや長め
dynabookを切り上げ約8万円としても差額は6万円くらい。
以前のらくらくパソコン同様、これらに6万円の価値が有る、または金では買えない付加価値と思うなら有りでしょう。
- 初期設定出張無料サービス
- パソコン全国出張サービス(有料)
- とことんサポートPCはじめてガイド
- お手軽メニュー
- 「動画ナビ」と「おてがるモード」
- とことんサポートPC専用コールセンター
- とことんサポートPC専用サイト
私は無いと思う。
富士通「らくパソ」は有り、NEC「とこパソ」は無し?
ハイスペックコスパフォ信者ならいずれも無し、しかしらくらくパソコンは普通のパソコンには無い機能が追加されておりました。個人的にでかいと思う事が4つ。
- 画面のタッチ操作が可能(タッチパネル)
- 携帯電話らくらくホンとの連動が簡単
- USB3.0端子が標準で2本有る
- ローマ字用のキー配色(NECも同様)
これらはらくらくパソコンの特長で、NECのとことんPCはキー配色以外はどれも後付け出来る事や慣れると不要になる物ばかり。
タッチ操作をしなかったりタッチ操作可能な液晶モニタを別に買うなら らくらくパソコンで無くとも良いけれど標準仕様。
携帯電話もドコモのらくらくホンを使わねば意味が無いけれど、それのためにセットで購入する人は居られましょう。
初心者用ノートにUSB3.0は標準で付けるべきとも言え、外付けHDDへ簡単高速にデータを逃がすには最適。
キー配色だけはNECも見易く便利と思われ、しかしこれのために6万円の差額は戴けない。NECはぼったくりと個人的には思う次第。
そして、NECはシニア向けでは無いとの事。
NECが投入する「とことんサポートPC」の狙いとは | マイコミ
http://journal.mycom.co.jp/articles/2011/10/11/nec_interview/
執行役員常務と商品企画部主任のインタビュー。
専用電話窓口などを活用し、初心者がPCを使えるまで徹底的にサポートすることを目指した製品。
外からでは判らないけれど、電話窓口にはNECの日本人スタッフが出るという事でしょうか。先日のニュースではLenovoジャパンがNECに丸投げすると有り、この辺りが不明。
初心者には使いやすいとされるタッチパネルの搭載すらも見送っている。(中略) 確かに、タッチパネルには、使いやすい部分がある。しかし、タッチ機能に対応したアプリケーションソフトは現時点では限定的という状況
私はWindows7をタッチ操作すると思っておりましたが、それだけではNEC的に駄目という事でしょうな。手書き入力の方がより限定的と思うけれど。
マウスとキーボートを使った操作に慣れてもらい、その次には一般的なPCを購入し、利用してもらう、いわばステップアップのための最初のPC
始めから普通のノートで良いと思うけれど如何に。キーボードの色変えはシールでも貼れば良い程度で完了。
以上は全記事の4割程度。残りは延々と良く有るインタビューの答えになっており、これと言った特徴は書かれておらず。
客観的に見るとハードウェアとしての特徴が薄く、昔のNECに痛い目を見せられた目で見ると、いかに低性能でぼったくるかという、昔ながらのNEC商法に見えてしまう。タッチパネルにすると更にぼったくり価格になり確実に売れないからでは、とか。
3ヶ月から半年後の値下がり価格が気になるものの、元が高過ぎる為に10万円を切れても高い。3年保証が直販のみでそれを付けるなら値下がりには期待出来ず、他のショップで買うと1年保証になり万一の際はHDD故障で修理代5万円の世界。
純正メモリの増設はまだしも、修理交換はえらい事になりそうです。
市販品は現在4千円以下、最安3千円未満。
価値は電話サポートかも知れないけれど、このような回答でもサポート完了。
- Q.NAS(LinkStation)のローカルIPが取得できず、同期もできなくなったが修復方法を教えて欲しい。設置は無料サポートでやって貰ったので設定は全く判らない。
- A.電話サポートでは対応できかねますので出張サポートの電話番号を申し上げます。有料になりますがよろしいでしょうか。
過度の期待は禁物。
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