ノートPCが値下がりする買い時な時期へ既に突入中。
有名メーカーの一体型含むノート仕様は発売時の価格がやたらと高額で、約3ヶ月経過すると半額近くまで値下がりするもの。今や今年が特別安いわけでは無く、年に4回くらい有る在庫処分の時期。
NECパソコンの価格が妙なので、それも見て参りましょう。
価格は全て2012年4月下旬現在、価格コムのノートPCカテゴリを参考に。
ナショナルブランドのノートは今が買い時
なぜ今が買い時か、理由を流れで3つ挙げると。
- 6月頃から夏モデルが発表や発売され
- 1~3月に発売された春モデルが旧製品扱いになり
- 在庫の旧モデルを売り切る為、競合各店が値下げ合戦へ
新製品が出ても旧製品を売れば良いというものでは無く、この値下げ合戦は家電量販店が絡む為と思われ、彼らの売り方は以下のような特徴がございます。
- 旧モデルは利益が少ない(利益額が少なく販売数のノルマが多い)
- 新モデルは利益が大きい(利益が2倍以上なのでノルマが少なめ)
- 旧モデルを放置する時間に比例し、赤字になる可能性が高まる
単純に例として、8万円で仕入れたPCを発売時18万円で販売すると10万円の利益。9万円に値下がりすると1万円なので利益は1/10へ。これを放置し8万円を切ってしまうと商売としておかしい、と。
店頭に来たPC初心者へ新製品1台売った方が、販売店も従業員もPCメーカーも喜ぶわけですな。その前に旧製品を無くしておかねばならない。
私はPCメーカーや販売店とは無関係なので売れ残りを狙えと言っており、その理由は1~3ヶ月程度の型落ちなら性能や機能の差がほぼ無くコストパフォーマンスが良い為。
具体的な価格と推移を見て参りましょう。
東芝dynabookと富士通FMVが軽く半値
価格コムより、ノートの人気ランキング。
source:価格.com - ノートパソコン 人気売れ筋ランキング
ナショナルブランドに限定している為、Lenovo、ASUS、Acerは除外し、ランキングの高い機種より2つ。
先に2位になっている東芝のdynabookから。
source:価格.com - 東芝 dynabook T451 T451/58EB PT45158EBFB [プレシャスブラック]
約77千円のノートにしては高性能と言える仕様。
Core i7 2670QMは最高クラスでは無いにしてもシリーズ上位のクアッド(4)コアCPU。メモリ8GBは余裕有り、HDDもノートで750GBなら大容量。OSの32/64bitはセレクタブルの意味で、再インストール時に選択できるWindows7の事。
画面は15.6型ワイドで解像度1366x768はバランス良し。安物と思うけれどマウスが付属している辺りが操作性でも問題無いと言えましょう。
一見するとBTOメーカーや台湾・中国メーカーの完成品とそう変わらないように見えるけれど、仕様詳細を見るとこれらが標準。
- Blu-ray読み書きドライブ(BDXL対応)
- インテル ワイヤレス・ディスプレイ(WiDi)対応
- Microsoft Office Home and Business 2010 付き
ブルーレイはDVDドライブと比較すると差は1万円くらいかそれ以上。オフィス2010のHome and~は市販で約3万円、BTOメーカーのカスタマイズでも約25千円する為、合計35千円の価値とするとパソコン本体の価格は約42千円という事に。
使わなければブルーレイもオフィスも意味が無く、WiDiも無線HDMIでテレビなど外部モニタに映さないなら意味無し。しかし使う予定が有る、必要と感じるならBTOや台湾中国メーカーと比較しても格安と言えましょう。
価格推移グラフを見ると半値くらい。
右下の値下がり率は約50%、登録は2月10日になっているので約2ヶ月半で半額になったという事。
これは珍しい事では無く、有名メーカーPCでは普通に有る推移。発売直後に購入する人がいかに損をしているか判りましょう。
もう一つ、6位の富士通FMV(LIFEBOOK)より。
source:価格.com - 富士通 FMV LIFEBOOK AH56/G FMVA56GR [ガーネットレッド]
こちらも東芝と同じくらいで約77千円。
性能も似ており、価格コムの簡易表記を見るとdynabookよりメモリが4GBと半分になっている程度。マウスは画像を見ると有線が付属しております。
仕様詳細を見てdynabookと比較すると、USB3.0が2本(dynabookは1本)、バッテリ駆動時間が半分くらいという程度で後はほぼ同じ。OSは64bitとしか書かれていないのでセレクタブルでは無いと推測。
これも本体価格は約42千円。更に言えば無線HDMIはサードパーティの外付けにすると1万円以上必要になるので32千円くらいという考え方も有りかと。個人的には無いと思うけれど。
富士通はNECの次くらいに値下がり幅が大きく、要するに発売時の価格がぼったくり状態という意味。価格推移によるとこちらも半額くらい。
source:価格.com - 富士通 FMV LIFEBOOK AH56/G FMVA56GR [ガーネットレッド]
ダイナブックとライフブックのいずれも赤(最安)の線の下降が緩やかになっており、ショップの在庫が切れ登録している競合店の数が少なくなると微妙に値上がりする可能性有り。
過去の推移を見ていると、そこまで来ると本当に在庫切れ間近なので買い時の限界と見てよろしいかと。下手に待ち過ぎると在庫を放置しているショップが値上げする事もございます。
値上がったなら別のメーカーやモデルを探せば良いだけなので、空気を読まないショップはスルーしましょう。
以上、2製品を例に取り上げておりますが、他の東芝や富士通製品も同じように値下がりしている為、購入を検討しているなら価格コムで全体を御覧有れ。
NECのノートの価格が昨年末から妙な件
値下がり率の大きいメーカーはNECと富士通。東芝とソニーは直販で初めから安く売る事が有り、パナソニックは超高額なレッツノートが高額になるだけなので安さという見方では魅力無し。
富士通が約50%まで落ちているならNECも値下がり率45~55%の範囲へ来ているかと思いきや過去の製品とは違う御様子。
価格コムのランキングでNECノートは26位が最上で人気薄。
source:価格.com - NEC LaVie L LL750/F26W PC-LL750F26W [クリスタルホワイト]
性能は先に挙げたdynabookとほぼ同じ構成で価格は3千円くらい高い約8万円。
NECも東芝や富士通と同程度まで値下がりしているは普通。しかし値下がりの幅がいつもと違い率が少なめ。
まだ40%行っていない為、後5~15%下がるまで待ちかと言えばそうでも無く、グラフは初めから緩やかになっており50%まで行かない可能性有り。
発売から1ヶ月強で他社と同じくらいまで値下がりしており、言い換えると発売時のぼったくり価格が最初から下がっております。
次にランキングが高かったノートも1機種。
Celeron B950なもののメモリは4GBでHDDは640GBと容量大きめ。レノボやエイサー、BTOメーカーなら4万円台くらいが相場なのでNECとは言えそう高くは無し。
元が10万円以上していたのかと思いきや
元から約7万円で値下がり率が控えめ。
そしてナショナルブランドの十八番で、これもオフィス2010のHome and~が付属しており凄まじい低価格。
オフィスが25千円とするとノート本体はOS付25千円。Windows7のHome~をDSP版換算で12千円の価値とするならノート本体部分は13千円という事に。
もちろんOSやオフィスをNECがマイクロソフトからカスタマイズやDSP版と同じ価格で仕入れているわけが無く、かなり安いと思うけれど、買う側から価値として見ると上記の通り。
これが50%まで値下がると35千円になり本体部分の価格がマイナスに。そこまで下がらないと思われ、やはり発売時の価格がNECらしく無い低価格となっております。
見た目はNEC、中身はLenovo か?
私はNECが良くLenovoが悪いとは思っていないので、この分け方に意味が有るのか知らないけれど、昨年の12月頃から上記のような価格設定は始まっており、気のせいと思い続けて約4ヶ月。
NECは昨年6~7月頃にPC事業をレノボと合弁会社にしており、Lenovoの一部サポートをNECがやるなど連携しております。
発売時の価格が下がったからとは言え直結する根拠は無いけれど、他に理由が考えられず、良い言い方をするとNECが経費削減の為にレノボで、と考えられなくも無いかと。
分解してみなければ判らず、バラしてもNECとプリントして有ればそれまでなものの、NEC信者の皆様におかれましては気にした方が良いかも知れない。
普通の人は気にしなくて良い所。
有名メーカーPCが全体的に更に低価格化
昨年と比較し今年は更に低価格になっており、東芝やNECに限らずソニーのVAIOも低性能な機種は初めから安め。
更に直販では3年保証を標準とし、新モデル発売前は割引率も高めな話が過去にございました。先月の記事より。
ソニーがバイオの型落ちを大幅値引きで在庫処分開始-BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/select/sony-store-vaio-2012-03.html
なぜ急激に値下げ販売し始めたか推測や妄想すると
- NEC1千億やソニー5千億円のように赤字が半端無い
- Acer、ASUS、Lenovo、HPがノートで本気を出し過ぎ
- パソコンを板PCやスマートフォンで代用する人が増加
- 昔と比較し、ノートが高性能でも持て余し使い切れない
- 店頭のノートや一体型がぼったくり価格と知る人が増加
今後、NECが発売時にぼったくり価格をやらなければ、富士通や東芝も価格を揃えて来るやも知れず。値下がり率45~55%が買い時という目安が変わるかも知れませんな。
この目安は私が勝手に提唱しているだけでは有ります。
IvyBridgeは待たなくて良いのか?(まとめ)
待ちたいなら後10年くらい待てば今のパソコンより遥かに高性能で低価格になっていると思うので待った方が良く、IvyBridge(4~6月発売予定の新CPU)が良いならやはり待てばよろしいかと。Windows8が10月頃なのでそこまで待っても良いかも知れない。
パソコンの買い替え時期は価格を最優先にするものでは無く、必要な時に無理の無い予算で用途に合うPCを決定するもの。
今ノートが必要無いなら値下がりは無視が正解。現状で買い替えや追加の時期と判断しているなら良いタイミングかも知れないという事。
今が特別安いわけでも無く、年に4回くらい今回のように激しく値下がりする時期が有るので急いで買うものでは無い物がパソコン。
PC1台を常用しているなら突然故障すると買う時期も何も無いので、低性能かつ低容量で効率が悪いと思うなら安いタイミングで買い替えておくという考え方は有りでしょうな。
ちなみに今回買わないなら次は秋冬モデル発表前の9月以降。秋は家電製品もモデルチェンジする時期なので、今要らないなら金を貯めておきましょう。
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