PassMarkのCPUページが刷新。
PassMarkは主にCPUとビデオカード(以下、グラボ)の性能を数値化したベンチマークスコアの参考値として利用されていると思われ、そのCPUのページがパワーアップしていたので紹介。
PC自作しない人も役に立つはず。
PassMarkとは?
日本語のトップページはこちら。
PCベンチマークと各種テストソフトウェア PassMark Home (Japanese)
http://www.passmark.com/japanese/
だけれども、当サイトで頻繁に参考にしているページはメニューのBenchmarksのドロップダウンから行ける以下2つ。
2017年3月現在、グラボの方は変わっていないけれどCPUのページは新機能が盛られており豪華になっております。本当はもっと縦長で下に沢山の種類あり。
早速、何かCPUを調べるなら直接行けば良いけれど、そうでも無いとか、見ても良く解らなかった人用として新ページの特徴を解説。
新しいPassMarkのCPUベンチマークの見方
Compare CPUs(CPU2種類による性能比較)
左端の青い列は以前の横並びが縦になっただけと思えば良さそう。しかし、最下段、どこにあるのか解らなかったCompare(比較)ページが分かりやすく表示されております。
試しに私が所有しているメインPCと借り物なサブPC、いずれもデスクトップのCPUを比較してみたスクリーンショットがこちら。
同じ3.33GHzでもXeonの方は2コアでは無く4コア、しかもターボブースト付きなので最大3.7GHzまで上昇する為、最下段の赤い文字、CPU Markのスコアは2倍以上の差。
その1段上はシングルスレッドの場合、こちらは2倍までも差は無く、クロックが3.33か3.7GHzか、その他キャッシュ容量の違いが出ているのでしょう。
Best Value CPU(価格と性能の分布)
CPUページ、トップの左から2列目の緑の少し下。
450ドルが上限になっているので、インテルのクソ高いやつとか約500ドルのAMD Ryzen 7 1800Xは入っていない価格と性能の分布。
手持ちや買おうとしているCPUがどこなのかはこのページでは無く、画像上部にあるCPU Valueの色が変わっている文字を押せば一覧表示へ変更可能。
Multiple CPUsの方は、マルチコアでは無くデュアル以上のCPU(マザーボードにCPUが2個以上載る物もある)なので、私ら一般PCユーザにはほぼ無関係。
価格は販売の表示を見ると判るけれど、性能を横軸へ敷いたグラフは凄く分かり易い。米ドル表記ながら、相対的に見ると日本円とそう変わらないはずなのでCPU選びの参考になりそう。
BTOなど完成品の場合も、CPU性能の高低差によりPC本体価格も当然変わるので、特に高性能PCを選ぶ際には重要、かも知れない。
New Desktop CPUs Chart(新しめなデスクトップPC用CPU性能)
Xeonとノート用が無いので凄く見易い。
ドル表記ながら右に参考価格が載っているのでAMDのコスパの良さ、Ryzen 7の性能がどのくらい凄いのかも良く判る。
インテルのCore i7-6850Kが575ドルに対し、AMDのRyzen 7 1800Xはスコアが6850Kより上にも関わらず価格は500ドルくらい。先日、6850Kで揃えたlaskyさんがRyzen 7を衝動買いしない事を祈りましょうか。
上の画像はデスクトップでノートも別途ございまするけれど省略。
CPU Mega List(CPUをフィルターし一覧)
条件をCore i3、LGA1156、デスクトップにしたスクリーンショット。
小さすぎて見えづらいので実際に行ってフィルタかけてみましょう。
インテルの公式、ARKがスマホに対応したかったのか凄く見づらくなってしまった代わりにPassMarkがべらぼうに見易くなった印象。今後はこちらで調べたいと思うほど使い易い。
AMD vs Intel(AMD対インテル)
マーケットシェア、過去13年分くらい。
2006年頃までは良い勝負をしていたようで、その後一気にAMDが冴えなくなり、現在はインテル入ってる率8割を突破。
Ryzen登場でシェアがどう変わるか。
しかしRyzenは主に自作やBTO用、今のところデスクトップ用CPUなので、ノートPCメインで、モバイルCPUで一体型を作る大手には使われず、そう簡単にはAMDが浮上する事は無さそう。
Single Thread CPU Chart(シングルスレッド時のスコア)
ラストは、これまた私が見落としていたのか新作か、処理1本時のスコア。
ここでの上位はXeon乱舞では無くCore i7-7700Kがトップ。
クロック数の最大時が大きく影響するだろうから、まあそりゃそうなるだろう的な。クロックの表記がターボブースト時では無く定格なので微妙に見づらい、いや、逆に見易いのか。※スコアはブースト時、クロックは定格と判断すれば良い為
ベンチマークのスコア比較などで注意する事
この辺りかと。
- 一種類のベンチ比較サイトのみをアテにしない
- 用途次第なのでシングルとマルチスレッドを混同せず
- インテルとAMD、AMDとNVIDIAは混ぜない(方が良さそう)
一種類とは、PassMarkだけを信じるのでは無く、Geekbenchのような他のベンチマークサイトの結果も併せて見た方が良いという意味。
シングルとマルチの違いは、今回のPassMarkで更新されたと思われるようにスコアは基本マルチ、シングルはクロック(GHz)の最大でほぼ決まるので話が変わる為、自分の用途を考えてどちらを優先し参考にするか。
上段がシングル、下段は総合(だと思う)。
そして、インテルなどメーカー違いの比較は昔から言われており私もそう感じており、PassMarkはAMDが不利なスコアになっているのでは?説があるので、混ぜて比較するべきでは無いやも知れず。
CPUでは無くグラボの場合はゲームによりスコア変わる事があるので、CPU以上に鵜呑みしない方がよろしいかと。
基本的にAMDの公式発表は信用しない方が良いのは昔も今も同じ。<但し、それは今回関係無い
>Ryzen 7を衝動買いしない事を祈りましょうか。
・・祈りなさい。って、まだ組み上がってませんからw
>インテルとAMD、AMDとNVIDIAは混ぜない(方が良さそう)
自分はグラボから入るタイプなんで、赤いきつねと緑のたぬきだと、たぬきの方を選ぶので、Ryzen 7は無いと思うわw
>PassMark
ちなみにベンチマークスコア1位~20位のPC中、18機がASUSのマザー、2機がASRockのマザー。とりあえずASUSを選んでおけば良い、な模様。
PassMark Software:Top 20 Computer System Benchmarks
http://www.passmark.com/baselines/top.html
>PassMark Software - CPU Benchmark Charts
面白いと思ったのは「CPU Mark by Socket Type」ですね。CPUのソケット(LGA 1151、LGA 775、Socket AM4、Socket FM2など)でベンチマーク結果一覧を区分けできます。使用中のPCをアップグレードしたい時、マザーボードを流用するとどこら辺を選べるか、の目安になりそう。
PassMark Software:CPU Mark by Socket Type
http://www.cpubenchmark.net/socketType.html
>Best Value CPU(価格と性能の分布)
グラフで見ると、AMDのCPUはコストパフォーマンスが良いと、視覚的に分かりますね。
>2006年頃までは良い勝負をしていたようで
2006年に登場したのが、インテルのCore 2シリーズ。確かにそれから、AMDの影が薄くなって行きましたね。
>グラボの場合はゲームによりスコア変わる事がある
4Gamer.netくらいの大手なら、注記として「このベンチマークはNVIDIAに最適化されており~」くらい書きますから、参考値として見るくらいは出来ますけれど、単純な一覧だと分からない場合もありますね。とりあえず3DMarkとかPCMark 8とかなら、スコア差の原因を性能差以外に探す必要は無いですから、安心して見られます
※ベンチマークのバージョン違いでスコア差が出る場合は除く