パソコンの外部に接続する物の選び方。
具体的にはディスプレイやキーボード、それらの接続方式の種類により何がどう変わるのかを初心者向けに解説。私はパソコン関連で特別何かに詳しいわけでは無し。このブログを書いている必要上で得た副産物的な知識が広く浅く多め。
専門用語も可能な限り減らす、または補足しつつ参ります。
全5項目。どうしても専門用語になる箇所は御容赦有れ。
選び方の参考として価格を入れているものは全て2012年2月現在の実売最安やおおよそとして。
PC用ディスプレイの選び方
最近のディスプレイ、パソコン用モニタは液晶モニタが主流で、昔のようにブラウン管モニタを使っている人は稀。
未だにブラウン管を愛用している人は2種類居られると推測。
- 買い換える必要性を感じていない
- 色の表現が液晶より正確と思う
個人的にはブラウン管から液晶に換えて眼精疲労や肩こりが激減し、無駄に奥行きを使うモニタを今更使いたいとは全く思わず。
液晶のパネル(表面部分)も2種類有り。
- 光沢
- ノングレア(非光沢)
短時間や簡易用途(映画鑑賞やデジカメ画像閲覧など)なら光沢でも良く、長時間利用や業務用なら後者を推奨。はやりここでも肩こりや眼精疲労には影響し、私の例では非光沢に変更し更に軽減しております。
液晶の内部にも違いが有り現在も使われる物は。(右が新しい)
- バックライト:冷陰極管、LED
- 駆動方式:TN、VA、IPS、PLS
バックライトとはそのまんま背面の光で、液晶モニタの輝度を上げて見え易くする物。冷陰極管は蛍光灯のようなものが液晶パネルの下に有り、LEDは下部や枠の周囲にLEDが配置された設計。
冷陰極管は明るいけれど表示箇所の輝度にムラが出易く、LEDは冷陰極管と比較し暗めなもののムラが出難く省電力、かつ薄くなり製造コストも比較的安め。デスクトップなら外部電源なので関係無いけれどノートならバッテリ駆動が延びる要因。
現在はLEDが主流、今時蛍光ランプ仕様を探す方が難しいかと。
駆動方式は時代の流れの通り進化しており、TNよりVA、それらよりIPS、PLSは更に良くなった物と覚えておけばよろしいかと。具体的には視野角やコントラスト、正面以外から見た時の色表現の精度が高めになっております。
詳しくはこちらをどうぞ。
第4回 液晶パネル駆動方式の仕組みと特徴を知ろう EIZOライブラリー
http://www.eizo.co.jp/products/eizolibrary/itmedia01_04/index.html
液晶モニタをメーカーと価格帯で分けると。(23~24インチの場合)
- 10~40万円・・ナナオ
- 2~10万円・・三菱電機、iiyama
- ~2万円・・、LG、ASUS、BenQ
ナナオは紙デザインや写真など色編集のプロ用。2万円以上は液晶モニタの仕様書を理解し特長が解るマニア向け。普通は2万円、行っても3万円以下で選んでよろしいかと。
例として、私には5億円、10万円、2千円の絵画の良さの違いが判らず、モニタも違いが判らなければ金を積めど意味が薄い。高額な物は故障しづらいというものでもございません。
接続方式、端子の種類はパソコンやモニタの仕様に書かれている種類。
- (ミニ)D-sub15pin・・アナログRGB
- DVI(-D)・・デジタル
- HDMI・・デジタル
- (mini)Display Port・・デジタル
パソコンの映像出力とモニタの映像入力は、だいたい上記4種類が書かれているので合う物を選びましょう。ちなみにアナログなD-sub15pinは2015年までに終了。
どれが良いかはデジタルなら皆同じ。HDMIは音声も送受信出来るので、モニタから音を出したいなら配線が減ってよろしいかと。(mini)Display Portは音声の有無有り。
そして画面解像度。種類は軽く10を超えるので一部のみ。(横x縦ピクセル)
- WQHD(2560x1440)・・27型、映像編集のプロ用途
- フルHD(1920x1080)・・21~24型、一般的な解像度
- HD(1366x768)・・15型前後のノートに多め
- UWSVGA(1280x600)・・10インチ程度のネットブックなど
画面解像度と物理的なインチ(型)数は比例するもので、(Apple製品のような特殊な端末を除き)画面が大きいなら高解像度でも良し。
例として10インチでフルHDは文字が見えないほど小さくなる可能性が有り、27インチで1280x600などは表示が粗過ぎるでしょう。
初心者用の液晶モニタの選び方
私もプロやマニアと比較すると初心者のようなものなので、そういう選び方をしており、何に気を付けたかは
- 表示部分が光沢かノングレアか
- パソコン側とモニタ側の解像度が合うか
- 同上、端子の種類は合うか
最低限これら3種類さえ注意しておけばよろしいかと。地デジTVをパソコンでやるならパソコン側とモニタ側どちらもHDCP(著作権の為の無駄な制限)対応で無ければ映らない点もご注意有れ。
これらの選択を楽にする為、BTOメーカーではモニタセット、有名メーカーでは一体型PCという考え方も有り。ノートも一体型なので気にしなくて結構。
キーボード/マウスの選び方
キーボードの種類を適当に分けると。
- キーの数・・Windowsキー、テンキーの有無など
- 入力方式・・メンブレン、パンタグラフ、メカニカル、静電容量無接点
- 接続方式・・有線(PS/2、USB)、無線(Bluetooth、メーカーオリジナル)
- デザイン・・色の違い、エルゴノミクス など
キーの数とはそのまんまで、主流と思われるものは106や109日本語キーボード。106の数値はキーの数を表しており、109はWindowsキー2つとアプリケーションキー1つが追加された物。
入力方式は、普通のデスクトップ用の安物ならメンブレン方式。パンタグラフは昔のノートに良く有った内部が電車の屋根に付いている菱形のプラスチックが入っている構造。最近のノートはアイソレーションという、ストローク(深さ)の浅いボタンが多め。
メカニカルスイッチと静電容量無接点方式はマニアの領域なので、興味が有るなら調べてみましょう。
接続のPS/2は昔ながらの紫色の丸いコネクタで、PC電源を入れずに抜き差ししなければ認識せず最悪の場合は故障のもと。キーボードもUSBが最近は多くなっており、パソコン側にPS/2端子が無い物も。
無線はメーカーが独自で周波数を設定している事が多く、有名所ではロジクールのワイヤレス(unifying)では1つのUSB接続で最大6台までのキーボードやマウスなど接続可能出来る物も有り。Bluetoothは板PC用で時々見掛けますな。
デザインは色以外に形状が特殊な物も有り、エルゴノミクス(人間工学に基づいた設計)は、キーボードが湾曲していたりも。
マウスの種類も適当に分けると。
- 移動方式・・ボール、光学式、レーザー
- ボタン数・・2、3、ホイール有無、多機能ボタン など
- 接続方法・・※キーボードと同様
- その他・・トラックボール、ペンタブレット など
移動は右が新しくボールは既に過去の物。光学式は赤や青色LEDが点灯してしており、レーザーより精度がやや低めで接地面の色や柄に影響を受け易く今時のセンサーはレーザー。
ボタンは機器による。接続についてはキーボードと同じ。
その他とした物はマウスでは無いけれどマウスと同じ操作が出来る機器で、トラックボールはボールマウスの玉が大きくなり上に付いたような物で指で操作。ペンタブレットは専用のタブレットにペンで描くとマウスのポインタ(矢印)が動かせる物。
初心者用のキーボードやマウスの選び方
実物に触れて選択出来るなら最良なものの、そういう機会は滅多に無いかと。自称初心者ならメーカーPCの付属品で充分。
キーボードとマウスに共通する選び方は。
- 口コミや価格コムのランキングを参考
- 本当に使い易いかはギャンブル
- 個人の博打予算による
私が上の通りで、キーボードは1.6万円の静電容量無接点方式。マウスでは無く当時4千円くらいのトラックボールを使用しており、キーボードは一発で気に入ったもののトラックボールは評判が良くてもマウス並に操作出来るようになるまで3ヶ月以上要しております。
マウスにこだわる人は10個以上購入し延々と最良の物を探し続けていたり、キーボードは高価な物が必ずしも良いとは限らず。結局は慣れなのでギャンブル出来る予算次第。
ヘッドホン/スピーカー選び
適当に種類を挙げると。
- ヘッドホン・・イヤホン、カナル型、ヘッドセット、ステレオフォン など
- スピーカー・・ノートやモニタに付属、数千円、数万円~数十万円
カテゴリがおかしいけれど、耳に直接装備するか設置して音を出すか。
この分野には特に詳しく無いので何かと省略すると、ヘッドホンは高級な物が良く、スピーカーは予算で言うとヘッドホンと同じ音質を求めるなら5~10倍、またはそれ以上に金がかかると聞いた事がございます。
イヤホンでもソニー製品などは私でも解るくらい音質が良く、100円ショップの物とは明らかな違いが有ったり。ステレオフォン(でかいヘッドフォン)が最も良いとは思うけれど、良い物は数十万円とか。
私の例ではカナル型とヘッドセットを使い分けており、会話の他どうでも良い音声を聞く際はBluetoothな無線ヘッドセット。カナル型イヤホンは確か2700円くらいで購入しており、音楽や映画などで利用。
パソコンの外部機器というよりオーディオ機器なので、選び方は高くて評判の良い物が音質が良いのでしょう。
出力装置以外でパソコンからの音を良くするなら2つの方法。
- DAC・・外付け、現在流行っている方法
- サウンドボード・・内蔵、専用基板をPC内部に挿す
DACはD/Aコンバータの略で、USB接続しパソコンのデジタルからアナログに変換する際のノイズを抑えたりで音質を改善するもの。サウンドボードは昔流行ったPC内蔵用の増設基板で、最近はDAC主流なので増設するユーザは少なめかと。
ちなみにスピーカーの話では、高級なスピーカーを設置するなら部屋の内装に凝ってみたり、果ては家の基礎からとか土地選びからなど言われております。ソースは2chなので笑い話として。本当に笑って良い話かは知らない。
初心者用の音声出力機器の選び方
やってはいけない、とまでは言わないけれど最低な音声出力は。
- モニタ付属のスピーカー
- ノートに内蔵のスピーカー
- 安いヘッドセットや100均イヤホン
とりあえずWindowsの起動やエラー音を知るだけなら結構。しかし最近はYouTubeなどでも音質が向上しており、本気で音を聞くなら評判の良い出力機器を。
予算を合わせて例を3つ。
- カナル型イヤホン・・予算3千円~
- ワイヤレスイヤホン・・予算6千円~
- PC用スピーカー・・予算1万円~
最低限このくらいは出さなければモニタ内蔵のしょぼいスピーカーとそう変わらない為、個人の予算によるけれど長く使うつもりなら多少は盛りましょう。
PC超初心者が注意する事は
- パソコン本体には普通スピーカーは付いていない
- (HDMI接続を除き)モニタ内蔵スピーカーは映像以外に音声接続も
修理現場で「パソコンから音が出ない」という故障と勘違いして入って来る気の毒なPCが多かったので一応。
分離型のデスクトップPCにスピーカーは内蔵されておらず、HDMI接続以外の場合は音声用の端子(ラインIN/OUT)を接続しましょう。
ネットワーク機器と接続方法
ここからは本格的にやると難しくなるので簡略して参ります。
ネットワークとはここではLAN(ローカルエリアネットワーク)の事を指しており、インターネット用の線が室内に来てモデム(光回線の場合は回線終端装置)に接続された所から、パソコンに繋がるまでの間。
接続方式を2種類に分けると。
- 有線・・10/100/1000BASE-T
- 無線・・IEEE802.11 a/b/g/n
速度で並び替えると。(理論値、低速順)
- 有線:10BASE・・10Mbps
- 無線:「b」・・11Mbps
- 無線:「a」「g」・・54Mbps
- 有線:100BASE・・100Mbps
- 無線:「n」・・300~600Mbps
- 有線:1000BASE・・1000Mbps
但しこれらは最大とか理論的な速度とされており、実際にはここまでの速度は出ないもので、何が影響するかは。
- 有線・・距離、ケーブル種類、中継機器の性能 など
- 無線・・距離、障害物、電子レンジ(「g」の場合) など
有線の場合は例として、ハブ(LANケーブルのタコ足用アダプタ)の性能が100Mbpsまで対応ならPCやケーブルが高級品でも100Mbps以上は出なかったり。
無線は距離と障害物の数や質に大きく影響されるもので、最高速度は有線より減衰するもの。
例として、100メガ対応の光回線でモデムがレンタルなら100Mbpsまでの対応になっていると思われ、PC2台をそれに有線接続するとPCが1000対応でも100が上限に。ケーブルが安物で長ければそれにも影響されましょう。
以前、実験しているので詳しくはこちらでどうぞ。
回線速度を向上したり高速化する方法と速度の比較
https://bto-pc.jp/repair/broadband-local-speed-test.html
初心者用ネットワーク機材の選び方
簡単に行きましょう。有線の場合。
- ケーブルは「カテゴリー」の数値が高い物を購入
- ハブやルーターなどは数を減らし距離も短く
- PCが古い場合はPC本体が低速な可能性有り
カテゴリーとはLANケーブルが対応する速度を表しており、今ならCAT6や最低でも5eがお勧め。経年で性能は上がり価格は下がるもの。予算次第では有りますが、無駄に高性能な物を買うくらいなら他の物を買いましょう。
無線の場合は。
- PCがIEEE802.11「n」対応なら無線の親機も「n」対応で
- 室内でも距離が有るなら口コミで電波の強い物を探す
- 設定の特にセキュリティが難しいので自力なら要覚悟
無線は「n」の規格が正式化され、現在では最も高速で他の機器の影響を受けず。電波の強い親機は口コミを調べるとロジテックの「LAN-WH300AN/DGR」が評判良く低価格など。
無線は素人がやるとセキュリティが甘くなったりかかっていなかったり、何かと難しいので手を出すならネットワークの勉強をしてから、または業者へ高い金を支払い設定してもらいましょう。但し、停電するとその都度業者を呼び再設定費用を取られるかも知れないのでご注意有れ。
外部記録装置の接続方法
最後は外付けの記録装置、ストレージ(HDDやSSD)や媒体(カードリーダー用メディア)について。
ハードディスクなどを簡単に外付けする方法を3つ。
- USB・・1.1、2.0、3.0
- eSATA
- IEEE1394
eSATAはマニアック過ぎるのでスルーするけれど速度は早め。IEEE1394はUSB3.0が出て終わったので触れない事に。
USBは数値が大きいほど高速になり、低速順で並べると。
- USB1.1・・12Mbps
- USB2.0・・480Mbps
- USB3.0・・5Gbps
2.0は1.1の40倍、3.0は2.0の約10倍、に見えるけれどこれも理論値なので実際にはここまで出ず。1.1でデータ転送するには無理が有るので無視し、2.0と3.0で比較すると約2~3倍程度の差。
USB3.0でようやく1~2世代前のSATA(パソコン内蔵の接続)に追い付いた程度なので所詮は外付けの低速。読込は多少速くとも書込がやたら遅い事も有り。
期待出来る接続方式は、今年インテルがWindows PCでもやってくれる予定のThunderboltというもの。最大10Gbpsなので数値ではUSB3.0の2倍。実測でUSB3.0を上回るならPC内蔵より高速になる可能性も有り期待出来る所。
カードリーダーで読めるメディアの速度はこちら。
SDカードやUSBメモリなど12種類を連続書込で速度比較
https://bto-pc.jp/repair/sd-usb-12.html
初心者用外付け機器の選び方
普通はUSB2.0で接続していると思うけれど。
- パソコンがUSB3.0対応なら外付機器も3.0対応にすると高速
- Thunderboltは年内に出るかもレベルなので待つものでも無し
- ハードディスクは現在値上がり中なので時期が悪い(2012年2月)
USB3.0は過去2年以内の中程度以上の性能なパソコンなら付いているかも知れない。対応機器も安くなって来たけれど、HDDが昨年10月頃からタイ洪水の影響で値上がり中なので、購入時期で言うならまた今度。
Thunderboltは、今年出る新しいインテルのチップセット(マザーボード、メイン基板の事)で搭載出来るかも知れないという噂レベルなのであてにせず。現在はMacの新製品に搭載されているかも知れないくらいの物。
パソコンに接続する機器やケーブル種類の選び方(まとめ)
私の考え方で言うと、全ての外部機器は「予算」と「価値観」と「消耗」次第。実際に使っている物と購入当時の価格、いつまで使うつもりかを一覧へ。
- モニタ:三菱23型フルHD液晶・・約2万円(5年くらい)
- キーボード:Realfoerce106・・約1.6万円(10年以上)
- マウス:トラックボールM570・・約4千円(3年強)
- 音声出力:カナル型イヤホン・・約3千円(故障するまで)
- ネットワーク:有線でハブ1台・・約3千円(同上)
- 外付け:無し ※ストレージは内蔵、カードリーダーは滅多に使わない
高額な物ほど長く使えなければ納得行かず、逆に言うと長く使えそうな物なら高くても良い物を。
高性能なパソコンを高性能な人間が使っても、外部機器が安い汎用機器ではPCや操作する人間の処理速度がもったいないので、PC内部ではない外側の事も考えてみましょう。
具体的には、私がキーボードを買い換えトラックボールにした辺りから当ブログの文字数や画像の数が増えているかと。
文字入力や画像編集効率が上がり負担が減り、酒を飲んでいる為。
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