Twitterで話題らしい、みんなのメダルプロジェクト。
パソコンなど不用となった家電製品を無料で回収しているという、別に今ではなくとも、みんなのメダルプロジェクトではなくとも普通にある無料引取サービスが目立つ理由は、オリンピックのメダルを作るらしいため。
適当に見て参りましょう。
不用品からの錬金術「みんなのメダルプロジェクト」
概要らしきページがこちら。
「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」について|東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
https://tokyo2020.org/jp/games/medals/project/
パソコンやスマホなどを送ると業者がバラして金銀銅を取り出し、メダルの原料として利用するので資源として活かされる、みんなのメダルプロジェクトという流れなわけですな。
もう少し詳しくすると、送られたパソコンなどから金銀銅を取り出し、それをオリンピック関係者側へ業者が卸すか売る形になるのかと。
申し込みフォームのある公式サイトがこちら。
みんなのメダルプロジェクト パソコン(PC)|TOKYO2020
http://www.toshi-kouzan.jp/pc/
都市鉱山とは、私らが所有する家電製品などには金銀が使われており、不要になった状態で保管されていることから都市に眠る鉱山と置き換えているという。
ところで気になった箇所が上のスクリーンショットで、パソコンならば以下の金銀銅がマイニング(採掘)できるらしい。
- 金・・・0.5g
- 銀・・・3.08g
- 銅・・・435.53g
まず銅から行くと、何銅になるか不明なので「ピカ線」に該当すると仮定。
ピカ線(特一号銅線・ピカ銅・1号銅) 690円/kg(税込)
source:大畑商事
435.53gは300円くらい。
金と銀は田中貴金属の相場を参考に。
source:田中貴金属工業株式会社|貴金属価格情報
小売価格を当てはめると、金0.5gは2,344円、銀3.08gは179円、なのでパソコン1台あたりからマイニングされる鉱石は総額2,823円となり、パソコン引取業は割に合うのか不思議になるレベルな安さ。
今回は価格の問題ではなくメダルを作るらしいので、メダルの素材が何かを調べてみたところオリンピック憲章とやらに書かれておりました。
メダルは、少なくとも直径60ミリ、厚さ3ミリでなければならない。1位および2位のメダルは銀製で、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない。また、1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(またはメッキ)がほどこされていなければならない。
source:JOC - オリンピズム | オリンピック憲章
金メダル1枚あたりパソコン12台分。
直径60mmで厚さ3mmの重量は鉄なら266.34g、比重は鉄7.874に対し銀10.5らしいので銀なら355gとなり、金6gを引き算した銀の重量は349gなので、金メダル1台あたり22,621円。
ではなかった失礼、パソコン何台分か出そうと思っていたら現金の話になってしまった。銀349gならばパソコン113台分。
金銀メダルいずれも同量の銀を使うならば、金パソコン12台に対し銀は226台も必要になるという。計算が合っているかはわからないので責任スルー。
<参考にしたサイト>
オリンピックで何枚のメダルが必要かはこちら。
金メダルと銀メダルは1600個
source:都市鉱山でオリンピックメダル
金はパソコン19,200台分、銀は361,600台分。すべてをパソコンや家電製品でまかなうとは思わないけれど、それにしてもスケールでかいですな。
というか、仮に回収業者から田中貴金属の買い取り価格+α(手間賃)で金銀を買い取るとするならば、少し高くても田中さんから買えば良いのでは。
売買の差を率にすると、金は98.17%、銀は93.1%、業者が買い取り価格よりも安くメダル用に提供してくれているのだろうか。
申し込みは簡単だが商売っ気が凄い
申し込みフォームはわかりやすく簡単なので、説明しなくとも直感でわかるレベルに洗練されております。
1箱につきパソコン1台の同梱で無料、パソコンないなら1,500円を徴収。更に1箱限定となっており、2箱目からは1,500円というよくわからない設定。
そしてビジネスが炸裂。
自力でデータを消せ、任せるなら1台につき3千円くれというシステム。しかし手間を考えると3千円はアリか。
次いでバックアップサービスをご提案するスタイル。
1台15,800円、データが32GBを超えると外付HDD代が1万円上乗せとなり25,800円という、近所のパソコンに詳しい人へ相談したくなる価格設定。
仮に私なら5千円くらいのHDDケースを購入し、そこへ内蔵していたHDDを入れて外付にするため、むしろデータ取り出してUSBメモリとかへ入れるよりもそちらの方が手間は少ない。
なので、データ移行15,800円とかせず、外付HDD「化」10,000円の一律の方がサービスとして良心的ではなかろうか。
しかしノートや2in1で分解できないとか、eMMCなどがマザーボードへソルダリング(はんだ付け)されていた場合がややこしいですな。そういうのは15,800円で良いと思った。
パソコンの無料引取や回収は割と激戦状態
メダルにならなくても良いならば、無料回収は昔からございます。
【国認定】パソコン無料回収・処分・廃棄ならリネットジャパン
https://www.renet.jp/
こちらは、みんなのメダルプロジェクトで回収を担当している業者。
この業者に限らず、無料キャンペーンがいつまでとかいうウリ文句は半分くらいウソなのでアテにせず。10月1日になれば10月31日までになるはず。
なぜなら、他にも無料回収業者はいくつもあるから。
完全無料のパソコン処分・廃棄なら「パソコン回収.com」
https://www.pc-kaishu.com/
パソコンの回収と言っているだけあり、2台以上なら日本全国引き取りに来てくれるという、割に合うのか意味不明な業者。
リネットジャパンはテレビは回収できないらしいけれど、ここから下の業者は問答無用で液晶テレビは回収する模様。ブラウン管はダメという意味。
パソコン処分、廃棄、回収ならパソコンファーム
https://pc-farm.co.jp/
こちらも有名どころでパソコン回収.comと同様に割と昔からある業者。データ消去にこだわりがあるようなので、有料でも証明書とか必要ならばオススメかも知れない。
次は2つとも同じ会社なので一括りに。
パソコン「廃棄」「処分」「リサイクル」「回収」のキーワードをトップページに置きたかったのか、個人的にそういうSEO好きだけれども、似たサイトが2つはわかりにくいとも。
ラストはネーミングセンスが強烈すぎ、過去1記事やったゴミパソ。
パソコン廃棄・着払い0円&故障パソコン買取 : ごみパソ
http://www.53pc.com/
※2018.09.09 17時半頃リンクミス修正。コメントにてご指摘ありがとうございます。
当サイトの記事は2009年になっていたため、それよりもっと前から存在しているのだからこの業界の老舗とも言えそう。
関係ないけれど、この業者だけパソコン「回収」とか「廃棄」で検索に出なかったので「ごみパソ」で検索した。おそらくSSL化していないのでGoogleが除外したのだろうと憶測。
中身は良くとも検索には出ないならSSLスタンダードの弊害。
今時は中古パソコンもアリなのかと思い始めた
パソコンファーム、「絵で見る無料でできるしくみ」より。
ごみパソ、「高価買取の理由」より。
壊れたパソコンは、分解することで中古の「パーツ」として再利用が出来ます。これら中古パーツの価値を買取価格に還元するから、故障したパソコンでも買取が出来るのです。
いずれの業者も都市鉱山のマイニングに限らず、中古PCとして復活させたり分品取りしてヤフオクなどでさばいているのだと思う。
私は昔から、「中古パソコンはやめておけ、推奨しない。」と言い続けて来たけれど、ふと現状を考えると今はそうでもない気がしております。
例として友人が子ども用に購入したNECの中古ノート。
6年前のノートPC性能は現代でも通用するか?(後編) - BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/repair/versapro-va-vy25a-a-7.html
記事の日付は2014年11月、中身を引用。
約5年半前のNEC価格は14万円くらい。
2014年は今から4年前なので10年前のCore 2 Duoノート。ドスパラにて1.2万円で購入され、SSDへ換装し現在でも普通に使えているそうな。
個人的にはパソコンはCore iシリーズが出た頃から故障しづらくなったと感じており、その後は時間が経過するほど故障率は下がり、そして分解を前提としていない修理しづらい、もしくは不可能に近いノートPCが増えたと思う。
そうなればノートは使い捨て。
ならば無理して10万円クラスの新品ノートにこだわる必要性は薄く、3万円しない中古ノートを使い捨てすれば良いとするなら、ノートは中古でも良い気がしてならない。
CPUもメモリもSSDも、あらゆるモノがオーバースペック過積載が安くなった今、グラボ搭載しないパソコンは中古でも良さそうという、何の話かわからない締め方にて終わり。
オリンピックにまるで興味の無い人間がメダルネタにするとこうなる。
オリンピックのメダルって、確か材質は銀と銅がメインでしたよね。金メダルに含まれる金はメッキだけなのは有名な話。
>申し込みフォームのある公式サイトがこちら。
トップのコピー「ホコリかぶったPCを誇り高きメダルへ!」は少しバランスが悪いですね。前半が7-5で来ているのですから、後半も合わせるべき。誇り高き→誇り高まる、メダルへ!→メダルへと、とか。7-5-7-7ですけれど、日本的に音の調子はましになります。
>銅・・・435.53g
予想より3倍くらい多い。PC3台で銅1.0キロですか。
>金銀メダルいずれも同量の銀を使うならば
銅メダルって90%以上は銅だったはず。JOCでも銅メダルの材質に関してはノータッチですし。
>自力でデータを消せ、任せるなら1台につき3千円くれというシステム
アカウント作成後にマイページからダウンロードする消去ソフトの対象OSが「Windows 8以上は非対応」「Macは対象外」な点は笑いどころでしょうか。選り好みしている場合では無さそうですけれど。
>バックアップサービス
もしかすると「データ容量が10TB以上あってバックアップが面倒なPC」を、Cドライブだけ自分でバックアップ、中古で5,000円くらいのPCを買いHDDだけ移植、それをこちらに送ればけっこうお得にデータ入りの新品HDDが手に入るのでは。
追加費用を要求される可能性大ですけれど。
>パソコンファーム
確かこれ埼玉県民なら80%くらい聞いているかもしれないラジオ「NACK5」でもCMが流れていましたね。
>ごみパソ
故障したPC専門の買取業者でしたっけ。キャラクターがかなり垢抜けた感じにリニューアルしていますね。そして2009年には居たお兄さん(店員)は居ない。
ちなみにリンクが画像(http://www.53pc.com/img/top_header01.jpg)になっています。正しくは以下。
パソコン廃棄・着払い0円&故障パソコン買取 : ごみパソ
http://www.53pc.com/
>この業者だけパソコン「回収」とか「廃棄」で検索に出なかった
Bing検索でも出ませんでした。無料引き取りサービスは「おくるだけ」という別サイトで扱っているためでは。
おくるだけ|パソコン、家電、事務機器を送るだけの無料処分サービス
http://okurudake.com/
>中古パソコンもアリなのか
オークションでの個人間取引、ジャンク品扱いのPCなど、故障している可能性が否定できない場合を除き、中古でもショップが動作保証をして販売しているなら、それを使っても問題ないと私は考えます。ただし業務用を除く。
私の今の家には家電回収の業者のチラシが今年4月に引越しして来て以来、二度投函されてるので、数か月に一度車で来て無料回収してるようです。
一般的な家電や自転車等を無料で持って行ってくれるようですが、パソコンに関しては
液晶モニター・ノート型・PC本体・PC基盤・配線・HDD(プリンターEPSON 限定)
とあるので、マザーボード、HDDは単体で回収しているようです。
HDD内のデータ消去に関してチラシでは何も説明がないので、その点注意が必要ですね。
プリンターがEPSON限定というのは良くわかりません。
>ノートは中古でも良い気がしてならない。去年、Windows10のPCが欲しくなり、中古のdynabookを¥39900で購入しました。一週間後、Windows10が立ち上がらなくなりました。それが、羊先輩に出会うきっかけでした。羊先輩のCeleronは、お話にならないという言葉がボディーブローのように効いてきました。それで、先日同じ店で、6年前のLifeBookAH56/H(Windows7)を¥39900で購入しました。dynabookを再インストールするために購入した、Windows10のDVDでアップグレードしました。cinebench R15では、502tbでした。グリス交換をしました。グリスは、柔らかいままでした。グリス交換後は、557tbでした。羊先輩のおかげで、ここまで、成長出来ました。ありがとうございました。