普通の構成とは言えないPC4種類、正確には5種類。
いずれも国内BTO PCメーカーが新発売、または発売予定のパソコン。妙な構成という意味では無く、特徴的なデスクトップPCなど。旧機種が新仕様になっただけのモデルも有るけれどご容赦有れ。
ネタ切れ補完的に参ります。
サイコムより、ダブル水冷仕様のミニタワーPC
サイコムより簡易水冷標準搭載モデルが発売。
デュアル水冷システム搭載「G-Master Hydro-Mini」販売開始|Gamer
http://www.gamer.ne.jp/news/201307180070/
デュアルと書かれている為、CPUに2つの簡易水冷を載せたのかと想像し、笑う準備をして行ったけれどそうでは無く、CPUとビデオカード(以下、グラボ)がそれぞれ水冷の意味。
簡易水冷を採用しているパソコンは時々有るけれどそれはCPUの事で、グラボの水冷は珍しい方。
なぜこのような製品が量産系BTOメーカーに出来ないかは、水冷装置により在庫金額が上昇し、ただでさえ余ると怖いグラボを大量に持っていられない為と推測。
サイコムなら少ない単位で仕入れる事が出来るので、量産系と差別化する上手い構成。その代わり総額が高くなってはいるけれど。
公式より、横と斜め上からの写真を拝借。
横のみで見ると水冷にしているのでエアフローがどうなのか心配になるものの、前面に12cmファンが搭載されておりケースの左上から抜けて行く設計。
3.5インチシャドウベイ(右下、HDDが入っている所)をもう少し上にして冷やさないのか不思議に感じたけれど、グラボのロングボードに対応する為の空間ですな。
ちなみに、個人的にはHDDは冷やしても故障する時はするのだから意味が無いと思っております。
量産系との違いはパーツへのこだわり。
- CorsairのPCケースと電源ユニット
- ASUSのマザーボード
- Enermaxのラジエーター用ファン
- (ASETEKは知らない)
これらの価値が解らないなら、高いだけなのでご注意有れ。ちなみに私はメーカーやブランドはどうでも良い派。
安さ重視の証拠に今これを買いているPCのマザーはASRockの安物、電源はGIGABYTEの4千円くらいの激安品など使用しており、高いパーツはケース(当時1.8万円)くらい。
話を戻すと、レノボから借りたゲームPCで体感したけれど、簡易水冷は本当に静かなので、高性能ゲームPCを静音化したいならグラボの水冷は良いと思う。
どのくらい静かかは、CPUを4.3GHzへオーバークロックしても、本当に電源が入っているのか、ファンが回っているのか不安になるくらい。
ドスパラ、4K解像度対応6画面デジタル出力PC
CPUをHaswellにした、リニューアル。
ドスパラ、6画面出力対応第4世代Coreプロセッサモデル-PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130718_608130.html
4~6画面同時出力はTWOTOPなども出しているけれど、ドスパラのこの製品の特徴は、映像が全てデジタル出力。
最大4枚のディスプレイ出力が可能なNVIDIA製ビデオカード「NVS 510」を搭載。CPU内蔵グラフィックスからの出力と合わせて最大6画面出力が可能なPC。4K解像度の出力にも対応。
NVS 510は、ELSA製の4画面同時出力専用のようなグラボで、価格コム最安を見て来ると現在4.4万円くらい。PC本体は17万円なので、グラボ無しでも12.6万円の構成。
CPUが最安3.4万円、OSはWindows 7 Home~なので1万円強。マザーボードが何か気になるけれど記載は無し。
グラボのNVS 510は4K解像度で4本同時出力に対応しているけれど、マザーボード(CPU)側の解像度が不明。
逆算して行くと、HDDやメモリなど盛られてはおらず、マザーボードが4万円前後の計算になるので、Z87という事も考えるとASUSのZ87-DELUXEクラスが載っているのか。※仕様詳細を見ると違うのでZ87-DELUXEではございません
4K解像度はフルHD4枚分。もし全部4Kが出来るなら、6枚同時出力ならフルHD24枚分というわけの分からない広さに相当。
但し、現在の4K解像度対応ディスプレイはシャープのIGZO仕様、PN-K321になると思われ、1台あたり約33万円、6台4K出来るならモニタ代総額200万円くらい。PC本体が10万円超えていて高いとか言っている場合ではございません。
というわけで、4Kがまだ必要無い、フルHDで良いなら安いグラボを2枚挿すとか他にも手は有るので、宣伝用のマイナーチェンジと見るが妥当でしょうな。
株やFXで数千万円とか利益を出している人向けなのかも知れない。
マウス、バッテリ駆動できるタッチ対応一体型PC
これも以前から有るけれど、一部仕様がリニューアル。プレスリリース掲載サイトの広告の貼り方が下品過ぎたので直接リンク。
バッテリー内蔵10点マルチタッチ液晶一体型PC|マウスコンピューター
http://www.mouse-jp.co.jp/company/news/2013/news_20130718_01.html
タッチスクリーン搭載なので、このように倒して使うとタッチ操作がし易いという意味で、普通のデスクトップとして使うならこう。
何が変わったかは、CPUがクアッド(4)コアになったらしく、Core i7-3630QMが標準搭載。新製品中の最安機種は約12万円。
特徴はバッテリを搭載している以外に、モニタが21.5型という大きさでタッチ操作対応。そして全モデルでストレージはSSD搭載。この画面サイズでフルHDは文句無く、メモリもケチらず8~16GB。
問題はSSDで、Samsung 840を搭載しており噂のTLC。しかし、最近インテルの335シリーズの方が寿命は短かったという結果も出ている為、もはや逃げ場がございません。
しかし、HDDは突然ぶっ壊れるもので、SSDも寿命まで故障しないとは限らない為、それを気にするとパソコンという物が使えなくなる。
通常のデスクトップPCなら、ストレージ(HDDなど)を2台搭載し、バックアップ用に出来るけれど、この場合はUSB3.0の外付け、または大きめな企業ならサーバへバックアップなどでしょうな。
販売ページを見るとCeleron搭載で約8万円(今は期間限定と称し7万円)も有る為、高性能が不要なら業務用なら安物でも良さそう。
本当の問題はWindows 8のタッチ操作で何の業務をしたいのか。筆圧に対応しているなら絵を描く仕事に良さそうなものの、それ以外での使い道が思い付かない。
また、マウスが書いているようにバッテリは停電用と考え、あてにしない方がよろしいかと。JEITA測定法で最大1.8時間なら1時間少々として、経年劣化により2~3年後は数十分。
UPS(無停電電源装置)内蔵ボードPCが必要なら有りかも知れませんな。但しWindows 8で(もういい
パソコン工房、5GHz動作CPU搭載PC発売予定
ラストは8月に発売予定とされている、AMDの最新パーツセット。
パソコン工房、5GHz動作のAMD FX-9590搭載ゲーミングPC-PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130719_608305.html
特徴はこれら2点。左がCPU、右はグラボ。
最大動作クロック5GHzの「AMD FX-9590」と、「Radeon HD 8990」を搭載するハイエンドゲーミングPC
4GHzを超えたと思えば既に5GHzへ突入。そんなにクロック周波数を上げて何をしたいのかもはや判らないレベル。
価格は約50万円となっており、売る気が無いと思われる宣伝モデル。ここまでやる人なら普通は自作するでしょう。と思いきや、
一般流通のないAMD FX-9590(4.7GHz、Turbo CORE時5GHz)と、Radeon HD 8990(6GB)を搭載するゲーミングPC。
「現在は」とは付いておらず、OEM(そのPCメーカー用などの意味)のようなものなのか。また、「一般流通の無い」がCPUの事なのか、グラボまで掛かっているのか曖昧な表現。
同構成のPCはマウスコンピューター、同じユニットコムが運営するフェイスブランドでも発売が予定されている。
という事は、ユニットコムというよりMCJグループとして構成し販売するという意味でしょう。マウスの方はこちら。
マウス、最大5GHz動作の「AMD FX-9590」搭載ゲーミングPC-PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130716_607722.html
こちらは約45万円とPC工房より5万円くらい安価。それでも馬鹿高いけれど。
違いは仕様のここと書きたかったけれど、SSDや電源容量など同じで、違いはPCケースくらいしか判らない。まさかケースで5万円差は無いでしょう。
リリース文の掲載日はマウスの方が3日早い7月16日。深読みすると、ユニットコム側の50万円PCは当て馬で、マウスの45万が本命という見せ方なのか。
いずれにしても、この構成の価値が解る人は量産系BTOメーカーでは買わないと思うので、やはり、うちならこんな凄いPCを構成販売できますよモデルでしょうな。
海外サイトでベンチ比較が有ったので拝借。
source:AMD anuncia sus nuevas CPUs FX-9590 y FX-9370 | El Chapuzas Informático
i7-3770Kを1とした場合。何がいくらで総額45~50万円の構成になるのか解らなくなって参りました。
サイコムの水冷ゲームPCが珍しく実用的(まとめ)
これらネタPCとも言えそうな物の中ではサイコムの水冷が実用的。
水冷の静音性はもとより、パーツの選択もサイコムらしくセンスが良いと感じており、真面目にBTOパソコンという物を販促していると言えましょう。
他のPCも一部のそれが必要な人には求められるのかも知れないけれど、どうしても価格の高さ、コスパの悪さが目立つPCばかり。
パソコンは性能の相対的な低下以外、寿命という面でも他の電気製品と比較すると劣る為、数年で使い捨てる事になる点をご考慮有れ。
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