約3万円のリアルフォースR2SA-JP3のレビュー・評価

2019年1月16日

R2シリーズ最上位機種を使用し20日くらい。

色違いで2種類あり私が所有している方はR2SA-JP3-IV、もう一つの方は黒のR2SA-JP3-BKで違いはケースの色だけ。なぜIV(アイボリー)したかはどうでも良い気がするので現物を紹介しつつレビュー。

今回は素の状態での使用感。

※当記事は2017.12.23に書いたものを放流しております。

 

約3万円のリアルフォース「R2SA-JP3-IV」

Realforce 106の頃のような素っ気ない、そこら辺のダンボールを拾って印刷したような箱では無く心を入れ替えたかのごとく普通。

R2SA-JP3-IVの箱

その106のダンボール姿。

Realfoce106のパッケージ(箱)

これが1.5万円(発売当初1.7万円少々)もするキーボードの箱なのかスーパー困惑した印象がよみがえる。

話を戻し、裏にRealforceの特徴が書かれております。 

箱の裏

画像の下がボケているので何が言いたいか左上から。

  • 静電容量無接点方式
  • キーに緩やかな傾斜と段差
  • 全キーの同時押しに対応
  • キーの耐久性は5千万回
  • Made in Japan
  • USB接続

耐久性が上がった以外は特に目新しい箇所は無いリアフォの平常運転。

中身一式フルセット。 説明書が抜けているので後で。

realforce-r2sa

本体と紙類以外にキートップ引き抜き工具、ゲーム用の着色キーとCtrlサイズ変更キー、スペーサーが2枚付属。

裏面はトップケースを留めている爪がリアフォ106より多い。

底面

左右両側に付いている四角の物体は、立てるとキーボードを傾斜させる用。106もそうだったけれどリアフォはすべり止めにキーボード本体が1kg超えるので傾斜用の爪を立てても全然安定。

傾斜と段差のステップスカルプチャも他のリアフォシリーズと同じ。

ステップスカルプチャ

新製品の最上位だからと特に変わったところはございません。

予備のキーを紹介しておきましょうか。 

2種類の取替え用キー

青いやつはASDWキーの色を変更してFPSなどのゲームの移動キーが分かり易くなるように。不可解なのが30gという軽量キーボードでシビアなゲームする人が居るのか謎。

上の2キーはCapsLockとCtrl入れ替え用で、キーボード左下のCtrl、その2つ上にあるCapsLockを入れ替えるために付属しているのだと思う。変更した後はフリーソフトなどで配置変えるのだろうかと思ったけれど、このキーボードには専用ソフトが付属しており、それでキーカスタマイズ可能。

マニュアルはたいしたことは書かれておりません。

マニュアル

重要かも知れないところは右下のFnキーの機能。

中古で付属していなかったり無くした人用として拡大。

ファンクションキー

要らない機能が満載。

と思ったがちょっと待て。真面目に読んでいなかった、面白そうな設定変更が右の列にあった。これは使ってみる。

  • Fn+F12・・・キーロック:全半/角とWinキー無効
  • Fn+Insert・・・LEDの色変更
  • Fn+Delete・・・LEDの輝度変更

LEDの色は何と7種類もあり、赤->緑->青->紫->黄->水->白という豪華7色セット。やはり使わないと思ったけれど白の輝度最低が気に入ったのでこれで。

led-white-r2

ロックはWindowsキーを間違えて押しそうなので、とはいえ全半角は必要なのでカスタマイズ後に。いや、面倒なのでやらない気がする。

 

Realforce R2SA-JP3シリーズの特徴と使用感

特徴は他のR2シリーズには無い右上のキー4つ。

4キー追加

役割は左から、消音、音量小、音量大、APC設定。正直APCキー以外は要らない、絶対に使わない自信があったけれど、あるならあるで使ってしまう。

宅配が来てインターホン出る時、YouTubeの音を止めたい時は消音キー押すだけ。自動再生で音量の小さい動画の時は大キーを数回連打など。他は他のR2シリーズと同じ。

使用感はやや大げさに参りましょう。

Apple教団のラリっている何でも素晴らしいと言う信者のごとくまではやらない。私は東プレに洗脳されてはいないし嘘は書きたくないので。

眠りそうになる寝息のような静音性

まず最初に驚いたところは、これ本当にキーボードなのか?と思うほど静か。型番R2SA-JP3-IVをバラしてエスパーしてみる。

  • R2・・・リビジョン2(第2世代)
  • S・・・サイレント(静音
  • A・・・APC設定可能
  • JP3・・・日本で3番目のR2シリーズ
  • IV・・・アイボリー

私が所有していたキーボードの音がデカい順にすると、

  • メカニカル(赤軸)
  • メンブレン(一般的なやつ)
  • アイソレーション(最近のノートPC標準)
  • Realforce 106(売り飛ばした)

メカニカルはうるさくて上等な人が判っていて使う物で、キーのカタカタ感が好きな人向けなので音はデカい。極端にいうと最もスイッチ感ある青軸なら、デスクトップPCの電源ボタンのカチッと似た感じの感触。

メンブレンはドーム型のラバーを奥まで押し込んで初めてショートするので、プラスチックのキーの音は出るもの。テレビなどのリモコンやゲームパッドのボタンと似た構造。

アイソレーションは私に言わせるとベニヤ板にキーボードの絵を書いて指で叩いているようなものなので、キーの音というより指がキー叩く際の音がデカい。

そして売り飛ばした7年モノの先代リアルフォースはキーを押すストローク4mmの途中、1.5~2mm辺りでスイッチが入るのでフワフワ打てる。

更に上を行くのがR2シリーズの静音版。

最上位モデルではなくともAPCなしの静音も同じくらい静かなのだと思われ、複数人が寝る寝室で使えるレベル。

むしろサクサクサクと小さく聞こえるキーの音で打っている私が眠くなるほど。いやマジで。耳鳴りがしそうなくらい静かな状況で雪が降り積もるようなサクサク音。

底打ちしても静音、しないならもっと静か。

喩えるなら水面に浮かぶ小さな木片

静電容量無接点方式がどのような打ち心地か、喩えるなら、ができないので伝えるのが難しかったが、R2のオール30gなら言える。

水面に1.5cm四方の浮く物、木片とか発泡スチロールなどを浮かばせて指が水面に当たるまで沈める感触が最も近いはず。

但し本物のリアフォの場合は、キー表面の高さから底打ちするまでほぼ一定したバネを使っているようで下まで30gに近いので再現は難しい。フワっと30gの荷重で沈むと想像すれば一番近いと思う。

公開前追記:セブンのATMのテンキーが静電容量無接点方式らしい。私の感覚で言えばあのATMは45gだと思う。(追記ここまで)

先代106の30~55gでいうと、30gと55gは明らかに違う。30g荷重を再現するのは相当難しいと思うので店頭でさわってみましょう。ここまで軽いキーボードは静電容量無接点方式以外にないはず。

テンキーにまで及ぶ圧倒的30グラム

私は元々経理系で現役でも経理兼ねているので電卓は重要。

パソコンにテンキーがあれどもそれはExcelなど用。瞬時に右手をずらして電卓を叩き始める機会は多く、計算する都度Excelや電卓を起動するとかあり得ない。

経理系歴が長い人なら自分に合うこだわりの電卓を持っているはず。職人が包丁にこだわる、PCマニアがマウスやトラックボールにこだわるかのごとく。

私の場合はスイッチ感の無いフワフワした静音性の高い電卓が好みであり、まさに今これを書いているリアフォがそのお気に入り電卓と同じかそれ以上。

職場でR2SA-JP3を使った事が無いので判らないものの、おそらく作業(計算)効率はこのキーボードでもお気に入り電卓でも同じくらいの速さとノーミス率で行けると思う。

東プレは無駄に4キー追加せず電卓の結果表示窓を付け、電卓切り替えキー一発でテンキー単独による計算ができるようにすれば良いと思う。もしやってくれたら4万円オーバーしそうだけれども。

飾らぬシンプルなキーボードこそ至高

昔はこのデザインがダサいと思っておりました。

R2SA-JP3-IV

形がエルゴノミクスして丸まっていたり、いろんな追加ボタンが搭載されてワンタッチでマルチメディアできたり、最近はマクロを登録したり、LEDで7色に光るどころか16万色の設定とか色々ありますな。

大昔のNEC純正キーボードが上の画像のような物で、特殊なボタンやキーは何もなかったため、時代がIBM互換機へと切り替わった頃にはキーボードが色々あり見ているだけで楽しかった。

ただ、金が無かったのでゴミ箱から拾って来たCOMPAQロゴ入のキーボードを延々と使っていたのだけれども。

今はどうかと言えば、リアフォやメカニカルなどが存在しなくとも多機能な追加ボタンは要らない。おそらく普通のキーボードを普通に使うだけと思われ、一周回ってお帰り感。

そう思えば、思い出せばリアフォと出会うまではNEC(PC-98シリーズ)のキーボードが一番打ちやすかった気がする。

リアフォと同じ時代を生きられる僥倖

僥倖とは偶然に得られた幸せのような意味で、詳しくは漫画カイジを読んでもらうとして見出しは大げさではございません。 

もし私が若い頃にこのR2SA-JP3が出ていたなら絶対に手が出ない。手取り20万円行かない人間がキーボードだけに3万はまず出せない。もし無理して買ったとしても3千円のキーボードの10倍良いわけでは無いとして後悔する。

しかし割と歳食ってしまった今なら3万なら何とかなる。軽く10年以上は使うだろうから、3千円/年のリースと思えば激安。

という言い分は誰にも当てはまるものではなし。

上でも書いた、職人が包丁にこだわるとしても私はそもそも料理しないので包丁の差が多分わからん。3千円でも3万円でも、30万円でも少し違うかな?程度になるはず。

私がRealforce 106を初めて使い、「あ、これだ。他のはもうダメ」と感じた原因は間違いなくこのブログにありアレ貼っておきましょうか。

タイプ数の1日平均 

1日平均2.8万回キーボードしばいている人ならおすすめ。

 

諸刃感が半端ないオール30g荷重の利点と難点

利点はこの3つ。

  1. 速く打てる
  2. 延々疲れない
  3. 指が痛くならない

難点は上記の逆で、上等なイスや腰痛対策クッションなどを利用し姿勢を正した状態でリアフォを使うと休憩知らずになってしまい、時々立たなければエコノミークラス症候群になってしまいそうで怖い。

そして私特有と思われる難点も3つ。

1.どのキーがどこか分からなくなった

リアフォ106は変荷重なので、Escキー55g、ホームポジションの小・薬指担当が30g、その他は全て45gとしましょう。多分合っているはず。

ところが私のタッチタイピングはデタラメで、左手は薬・中・人差し指の3本、右手は中・人差し指の2本、計5本が忙しく動き回る。その際に小・薬指担当のキーが軽いので無意識に左右移動できていたけれど、ALL30g直後は何がどこにあるか判らなかった。

メンブレンやメカニカルなら大丈夫なので不思議。但し20分で慣れた。

2.106でさえ「重い」と感じる貧弱に

106を新たな所有者へ渡す前に分解クリーニング、した後にキーがおかしくないか1記事書いてみたところ、あの軽かった106でさえ重いと感じてしまうほど軽さ依存症に。

但し106へ一時的に戻した時も10分で慣れた。

3.財布の中身に大打撃を被った

いくら良い物でも3万円は高すぎる。

ファンクションとかLEDなど妙な追加機能は要らないので、設計は静音、機能はAPCのみ、スペーサーなどの付属品は別売りしてほしかった。

しかしリアフォは価値の下がりにくいキーボードなので、もし万一テンキーが独立電卓になり4万円なら、これ2万円で売り飛ばしてそれ買うと思うのでやめてほしい。

以上、今回はここまで。もう少し使い倒した後に比較したいので次回はいつになるか分からないけれど、スペーサーとAPCを設定するとどうなのかをお送りする予定。

コメント(3)

>軽く10年以上は使う
日常的に使うものだとマットレスですかね。

自宅メインPCのCore i5 4670ももうすぐ6年目。マザーが逝かなければ10年は行けそうな気がw グラボはGTX1070に換装したのでいまから5年は大丈夫でしょう(願望)。ケース(MC600P)は死ぬまで使えそうな気がしますwww

>そこら辺のダンボールを拾って印刷したような箱
私はそちらの方が無骨な印象を受けて好きでした。本体に全力を出したから箱の装飾まで手が回らなかったんだろうな、と好印象。Realforceを買う方はキーボードに大きな興味のある方が大多数でしょうから、飾る必要なんぞ無かったと思うのですがね。

間口を広げると厄介者まで拾い上げそうで不安。

>CapsLockとCtrl入れ替え用
未だにTabとCapsLockを押し間違えるのですけれど、入れ替えると何かに負けた気がして実行できず。Shiftと押し間違え or 同時押しもよくやる。やはり何かに負けた気がして入れ替えはできず。

>メカニカル
昨今はメカニカルの静音モデルなんぞもありますがね。確かピンク軸とかだったか。

ダイヤテック株式会社|Majestouch 2 S CHERRY MX SILENTスイッチ・フルサイズ・かなあり [静音モデル]
https://www.diatec.co.jp/products/det.php?prod_c=2267

>アイソレーション
打ちづらさはもう慣れました。

>オール30g荷重の利点
私は「疲れにくい」が最上位ですね。訳あっていま使っているオール30g荷重のRealforceは3代目ですが、職場へ持ち込んでいた時期はタイピングが苦になりませんでした。

>速く打てる
これ私は反対です。年に最低2台はキーボードを買い、軽く20万円以上は投資している私の経験上、どのキーボードを使っても打鍵速度に大した変化はありません。むろん極端に特殊な形状だったり特殊な配列だったりしたら話は別ですが、それでも速くなることはありません。

正しくは「遅くなりにくい」です。最高速度が上がる訳ではなく、最高速度を維持できる時間が伸びること。弱い打鍵でも入力が可能であることから疲れにくい、疲れにくいから疲労を感じにくく、集中力を維持したまま長時間の打鍵が可能、という流れ。

いい筆記用具を使ってもキレイな字が書けるわけではないことと、関係性は似ているやも。

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