SSDとHDDを標準搭載したBTOパソコンが発売。
以前も同じくパソコン工房より高性能ノートへSSD+HDDを搭載し約9万円で出ていたけれど、半年くらい前の話。現在は円安でパーツ価格が上昇しているけれど、それでも約8万円という安いかも知れない構成。
PC初心者向けで参ります。
パソコン工房よりSSD+HDD搭載デスクトップ2機種
ニュースリリースをマイナビより。関係無いけれど、広告が鬱陶しいのでPC Watchに出してほしい。
パソコン工房、SSDとHDD搭載ミニタワー - 79,980円から | マイナビ
http://news.mynavi.jp/news/2013/07/12/134/index.html
良いケース。ツールレス設計、この黄緑色はInWin製品ですな。
InWinケースは私も先代で使用しており、サイコムの半完成品パソコンで自動的に決まったPCケース。
エアフローは普通に前と横から後方へ。前面にファンを追加すると強力になるけれど、今回のPCはビデオカードが無い為、静音性を向上し価格を抑える為に付いていないのでしょう。標準で付いていないはず。
緑のプラスチックは、
- 左下・・PCI Expressの基板をネジ無しで固定可能
- 右上・・ドライブ類をネジ無し固定
- 右下・・フロントパネルのロックを解除
パーツを換装し易い以外、ホコリの溜まりやすいケース前面のパネルを楽に外せる設計。おそらく右下の緑は横へスライドすると前面パネルのロックが外れるはず。
マザーボードは見えているようにMSI製品。安いのでパソコン工房は好んで使うのでしょう。量産系BTO PCはメーカーやブランドより価格重視。
CPUクーラーはインテルロゴが無い為、おそらく数百円の安い物。安物とは言え、最近のクーラーは静音性が高い為、インテル純正よりはましかと。インテル純正も悪くはございません。
話を本体に戻し、今回の新製品は2機種。安い方(約8万円)の主な仕様。
- OS:Windows 7 Home Premium 64ビット
- CPU:Core i5-4430(3.0-3.2GHz、4コア/HT、6MB、TDP84W)
- マザー:インテル H87 Express チップセット搭載
- グラフィック:インテル HD Graphics 4600(CPUに統合)
- メモリ:8GB(4GBx2、DDR3-1600)
- SSD:120GB(サムスン 840 シリーズ)
- HDD:500GB
- DVD:スーパーマルチドライブ
標準構成の価格は79,980円。これのCPUがCore i7-4770になった物は99,980円と約2万円価格が上昇。
用途や個人の趣味次第なものの、この構成のバランスでi7-4770はオーバースペックまたはコスパ悪いと思う為、i5-4430で書いております。
OSは普通にWindows「7」のHome~を搭載。パソコン工房は量産系BTOの中では特に7へ力を入れており、需要を良く解っていると思う。
CPUからグラフィックまでは6月発売の新CPU、Haswellを搭載。省電力はどうでも良いとして、グラフィック性能が上がったらしい為、今後は全てHaswellになって行くでしょう。
メモリは今や普通と言える8GB。SSDは一旦スルーし、HDDやDVDドライブは普通と言える程度の物。
特徴はSSDが起動ドライブ、HDDがデータ用としての2ドライブという以外、特に無いけれど、マイナビに出しているタイトルが気に入った為、紹介しております。
半年前のノートの時も同じ。
- ユニットコム、薄型mSATA+HDD搭載15.6型IPS液晶ノート-PC Watch
ゲーム推奨、CPUやグラボの新製品を搭載、クリエイター向けとかニュースリリースは色々と有るけれど、マニア向けだったり特定の需要への供給。
SSDとHDD搭載は私も勧める構成で、これから標準になって欲しい汎用PCとして宣伝は良い事と思う。
SSD搭載の利点とカスタマイズした方が良い箇所
先に「SSDって何?」から。知っているなら飛ばして続きをどうぞ。
SSDを追加で搭載しているPCの利点
難点は価格が1万円くらい上がる事。利点は主に2つございます。
- 用途がSSDの容量で足りるならHDDがバックアップ用
- Windowsの起動以外に、特にランダムアクセスが速い
今回紹介しているPCのSSDは容量120GB。メモリ8GBなのでWindows7が占める容量は20GBくらいとして、インストールするアプリケーションが数GB有るとすると、空き容量は90GBくらいになるはず。
この90GBで数年足りてしまうほどのデータ容量なら、常時SSDのみへのアクセスで快適にパソコンを利用出来るという事に。
例として、私が今これを買いているPCのCドライブ。マイコンピュータを開き、ドライブの上で右クリックからプロパティ。
使っていないアプリケーションを放置しているので83GBくらいになっているけれど、3年くらい使っているPCでここが50GBに満たないとかなら、今後も90GB有れば数年は充分かも知れない。
前置きが長くなったけれど、SSDのみで足りてしまうならHDD 500GBの100GB部分へ丸ごとSSDのユーザデータをバックアップ出来る為、HDD、SSDいずれか故障した際にデータ消滅を回避可能。残400GBに比較的消えても良いデータを入れておけばよろしいかと。
バックアップは以前2種類、RealSyncとばっくんちょを初心者向けとして解説したので、興味が有れば是非お読み有れ。ばっくんちょの方が簡単。
もう一つの利点は、Windowsの起動が速いと昔から騒がれるけれど、起動のみでは無くSSDはHDDよりランダムアクセス(細かい大量のデータ)が桁違いに速い為、何でも速い事。
こればかりは体験しなければ伝わらないけれど、ExcelやWordが開くまで3秒くらいかかるなら、ショートカットをダブルクリックした直後に開くとか。
120GBクラスなら市販1万円前後なので、BTOパソコンでもその程度の差でSSDが追加されております。
サムスン840(無印)がお勧めできない
カスタマイズした方が良いと思う所は、サムスン840シリーズの無印で、これだけはパソコン工房が安く見せたかったという目的しか感じられない低性能SSD。
価格コムのクチコミを見ると判るけれど、満足度の高い人は古いノートPCのHDDをSSDに載せ替えていたり、使用頻度の低いパソコンで使用するので安さ重視。
性能については、同じく価格コムの口コミより計測した画像を拝借。
全体的に悪くは無いというか結構優秀なものの、Seq(シーケンシャル、連続)と512K(ランダム、細切れ)のWrite(書込)がSSDにしては遅く、どちらかと言えばHDDに近いほど。
というわけで、カスタマイズはこれをお勧め。
同じサムスンでも840のPROで、価格は1.4万円も高くなるけれど、容量は256GBへ倍増し読み書き性能が全体的に高速。
そして840無印はNANDフラッシュという記録部分にTLCという部品代を節約する方式を使っており、耐久性(寿命)が問題視されている為、一般的なMLCの方がよろしいかと。
PC本体が約8万円から9.4万円へ。そして+2年の延長保証を付けるなら10.4万円、送料を含めると10.6万円。
最初から約10万円の方を選ぶと12万は余裕で超えてしまう事も有り、下位モデルを選んだという意味もございます。
パソコンの買い時は必要な時に必要なだけ(まとめ)
本当は他の量産系BTOメーカー(ドスパラ、マウスなど)と比較し、どれが一番良さそうか比較しようと思ったけれど、SSD+HDD標準のPCがどこに有るか分からず、マウスは特集ページが有ったけれど高い。
最安でも約11万円から。送料を入れ延長保証を付けると約12万円。
価格の高さという点で考えると、最近は「円安だから今は買い時では無い」のようなブログ記事や2chのレスを見掛けるけれど、本当にそうなのかは疑問。
以前から何度も書いているけれど、パソコンに限らず必要な物は必要な時が買い時で、待てば待つほど損をするという考え方。
例として、1ドル100円が1年後80円になり、PC本体10万円の物が7.5万円になったとしましょうか。(パーツ以外のコストも下がる為)
1年間で2.5万円の損になるけれど、必要な事が出来ない、または効率の悪い状態で1年過ごして良いものか。
物は為替取引のように形の無い時間の経過では無く「残る物」あるいは「利用できる物」なので、値が下がって買えば良いというものでは無いでしょう。
また、1年で80円どころか下がらない可能性、上がる可能性もあるので必ず1年で2.5万円損をするわけでも無し。
円安=後で買う、円高=今が買い時、ではございません。
また、Windows 7の終了が近付いていると思う為、どちらかと言えば(BTO、Windows 7入り)パソコンを買うなら今だと思うけれど、今回紹介したPCを買えとかお勧めと言っているわけではございません。
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